はじめに
新しい環境に入ったとき、「何を聞けばいいかわからない」と感じた経験はありませんか?
本記事では、そうした状態から抜け出し、短期間で現場に馴染むための“思考の型”をまとめています。
- テクニカルなことは、他の方の記事に沢山有益な情報があるのでそちらを沢山浴びてください。
※本内容は私の実務経験に基づくものであり、
一般的な方法論と異なる部分もあるかもしれませんが、参考になれば幸いです。
基本的な考え
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知識やスキルは後から自己研鑽で何とでもなります
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何事も他人とスムーズに絡むことで物事が進みます
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「とりあえず作る」は普通、「誰が決めるか確認する」はいいね!
全体像:立ち上がりの3ステップ
ホップ :構造を掴む
ステップ:意味と責任を揃える
ジャンプ:価値として伝える
ホップ:まず「構造」を掴め
■ 何をするために集まっているのかを把握する
- 自分に割り当てられた役割だけを見るのではなく、全体で何をするために集まっているのかを知る
- 木を見て森を見ずにならないように!
- お客様のお客様を考えて・・・なんていわれる部分にもなります
■ システムは型で見る
最初にやるべきはこれです:
- どんな構成か(Web?レガシー?API連携?)
- どのコンポーネントが存在するか
自分が担当しそうな範囲を理解ではなく「位置を把握する」ことが目的
■ 図解:システム構造(例)
■ 対象業務を理解する
エンドユーザが使う機能と順番を追う
- 「機能」ではなく「体験」で捉える
- 「ログイン→検索→登録→決済→通知」
この一連の流れを説明できるようにする
日・週・月・年の実施するイベントを追う
- 時間軸を持つと一気に理解が深まる
- このシステム、いつ忙しくなる?
システムを構成するインフラ・ソフト・ネットワークを見てみる
- 障害時の思考力が段違いになる
- 自分の知識と照らし合わせできる条件が増える
- これ、どこで動いてる?
- オンプレ?クラウド?外部依存ある?
ユーザに安心を与えることは何をやっているのか拾ってみる
- このシステム、何が起きても大丈夫?
- 止まったらどうなる?
自分の理解を書き出して聞く
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「聞く力」ではなく「仮説力」
-
今の理解こうなんですが、合ってますか?
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正しく書く必要はない
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ズレないことが重要
■ 次にやるべきこと
構造理解と同時に、必ずこれを押さえるのが吉
- 誰が意思決定しているか(決定権者)
- 自分の役割は誰が決めているか
- 会議体(定例・WG・レビュー)
- ドキュメントの置き場(正本)
構造を理解したつもりでも、ここが抜けると一気に詰みます
あなたの現場で、「誰が決めるか分からないタスク」いくつありますか?
ステップ:意味と責任を揃えろ
自分の知らないキーワードがあればすぐ聞く
- 「わからない単語」を放置すると、その後の会話はすべてズレます
- 重要なのは「全部理解すること」ではなく「ズレたまま進まないこと」
■ インタフェースは意味を考えて見る
{
"user_id": "123",
"status": "1"
}
こんなフォーマットを使うのね!で安心してはいけません。
見るべきは:
- user_id は誰のIDか?
- status の意味は?
- 誰が決めた?
インタフェース=意味の契約
■ 設計書や実装内で使う用語のズレは事故になる
- 顧客ID
- ユーザーID
- 会員ID
→ 同じ?違う?
設計=言葉を揃えること
■ 責任の理解が最重要
現場の問題の多くはこれ:
- 誰も決めていない
- 誰も持っていない
■ 図解:責任構造(RACIイメージ)
※RACI:レイシー 「このタスク、誰が決めるの?」を明確にするためのフレームワーク
■ 現場で見るべきポイント
何か曖昧なときはこれを考える:
・これ、誰が決める?
・誰がやる?
・誰に相談する?
・誰に共有する?
この4つに答えられない状態では、必ずどこかで詰まります
■ さらに重要な視点(差がつく)
ここを見れる人は一気に評価が上がります:
- 決定権者のスケジュール(いつ捕まるか)
- 会議の流れ(どこで決まるか)
- 情報の流れ(どこが起点か)
ジャンプ:価値として伝えろ
■ 見せ方で評価は決まる
ダメな報告
- 状況説明だけ
- 結論がない
- 判断できない
良い報告
結論:
◯◯にリスクあり
理由:
△△の定義が不明確
次アクション:
Aさんに確認予定
■ 目指すエンジニア像は
周りを安心させる人
実務チェックリスト(これだけやればOK)
■ ① 構造
- 何のために私たちは集まっているのか?
- どのシステム構成か?
■ ② 意味
- この言葉は何を指す?
■ ③ 責任
- 誰が決める?
■ ④ 現場理解(超重要)
- 決定権者は誰か?
- 会議体は何があるか?
- ドキュメントはどこか?
■ ⑤ 表現
- 相手が判断できる形か?
まとめ
構造 → 意味 → 責任 → 現場理解 → 表現
この順番で考えるだけで、
- 会話が理解できる
- 質問の質が上がる
- 安心してもらえる
おわりに
新しい現場で求められるのは、知識もありますがそれよりも
「どこを見るか」
そしてもう一つ。
「誰が決めるか」
これを間違えなければ、立ち上がりは一気に早くなります。
最後に一つだけ。
理解するな、位置を掴め
ここからすべてが始まります!
楽しんでいきましょう!!