2
2

Delete article

Deleted articles cannot be recovered.

Draft of this article would be also deleted.

Are you sure you want to delete this article?

More than 3 years have passed since last update.

サーバの作成と起動 - さくらのクラウド超入門・サーバ編(1)

Last updated at Posted at 2020-03-05

いまさら他人に訊けない「さくらのクラウド」超入門的解説( 目次はこちら )、その3は「サーバ編」のスタートです。

概要

さくらのクラウドのコントロールパネル( ログイン方法画面の見方 )の操作に慣れてきたら、「サーバ」と「ディスク」を作成し、操作できる状態にします。最も簡単な「シンプルモード」でサーバにログインできるまでの一連の操作を学びます。

解説

さくらのクラウドの仮想「サーバ」概念

さくらのクラウドの「サーバ」(一般的な用語としての「VPS」「仮想サーバ」に相当します)には、「サーバ」「ディスク」「NIC」という重要な概念があります。

image.png

  • サーバ 」は「CPU」と「メモリ」が基本構成で、「ディスク」や「NIC」などを接続(取り付け)できます
  • ディスク 」はクラウド上の仮想的な「ストレージ」に相当します(1サーバに最大で3つまで接続可)
  • NIC 」はネットワーク・インターフェースです(1サーバに最大で10まで接続可)

一般的な仮想サーバの場合、これらサーバやディスクが一体になった抽象概念て扱われる場合もあります。さくらのクラウドの場合は、要素が分かれているのは、あくまでも「物理的なサーバを仮想的に扱う」をコンセプトとしているためです。これは特に意識しなくてもサーバを利用できますが、必要があれば細かなカスタマイズも可能なため、自由度がより高くもできると言えるでしょう。

さくらのクラウドでサーバを作成して起動するには?

サーバ作成の流れ

サーバの作成方法は、「シンプルモード」と詳細モードがあります。利用開始直後はシンプルモードが選択されています。「シンプルモード」では、必要最低の入力で「サーバ」とサーバに接続する「ディスク」を作成できます。もし、シンプルモードでなければ、画面右上の「シンプルモード」をクリックし、チェックを入れた状態にします。

image.png

今回は例として、 CentOS 7 の(ディスクイメージを使った)サーバを立ち上げます。さくらのクラウドで CentOS 7 のサーバを作成しようとすると、次の作業を自動的に行います。

  1. 「サーバ」(CPUとメモリのスペックを指定)に対して取り付ける「ディスク」を準備します
  2. 「パブリックアーカイブ」の内容が「ディスク」にコピーします
  3. 「サーバ」に対し、「ディスク」を接続(取り付け)します
  4. 自動的にホスト名や IP アドレス設定など、初期設定をします
  5. サーバに対し、電源操作「起動」します

シンプルモードでサーバ作成に最低限必要で、作成前に決めておく必要があるのは、以下の項目です。

  • サーバのスペック「CPU」と「メモリ」をどれにするか
  • 使いたい OS(パブリックアーカイブ)と、管理アカウント(CentOSの場合は「root」)の「パスワード」
  • サーバ(とディスク)に割り当てる名前 ※シンプルモードの場合は共通です

スペックや名前などは、サーバ作成後も変更可能です。

それでは、実際の作成手順をみていきます。

サーバ作成手順

まずは、さくらのクラウド(IaaS)のホームから、作業対象の「ゾーン」を確認します。作成後の移動はできませんので、作成前に対象ゾーンで操作しているかどうか、調べます。それから、実際の作業手順に入ります。

1. 左側のメニューから「サーバ」をクリックし、画面右上の「追加」をクリック

image.png

2. 「ディスクイメージ」を選択では、「CentOS 7.7 (1908) 64bit」が選択されたままにします。ここでは、ディスクイメージを作成するにあたり、コピー元の パブリックアーカイブ を選択できます。

image.png

3. 「サーバプランを選択」では「CPU」と「メモリ」を選択します。今回は、特に操作しません。画面に表示されているもの以外にも「全てのアイテムから選択」をクリックすると、更に詳細な選択肢が画面に出ます。
image.png

4. 「ディスクプランを選択」で、必要なディスク容量を選択します。こちらも今回は操作しません。そのまま画面をスクロールします。ちなみに、ディスクプラン「標準」か「SSD」かにより、ディスクの入出力性能(IOPS)が異なります。詳しくは 公式ドキュメント をご覧ください。
image.png

5. 「接続先のネットワーク」は「インターネット」が選択されたままにします。この状態では、さくらのクラウド側の空き IP アドレスが、サーバの NIC に対して自動的に割り振られます。今回はこのままですが、 スイッチを選択 すると、任意の IP アドレスをサーバに割り当て可能です。
image.png

6. 「サーバの設定」では「管理ユーザのパスワード」を入力します。CentOS の場合、管理ユーザは「root」です。パスワードは英数文字・記号や文字数によって強度が変わります。また、公開鍵のサーバへの自動設定や、GitHub 上に公開鍵情報を登録している場合は、自動で設定できます。
image.png

7. 「ホスト名」にサーバ(と、サーバに接続するディスク)の名前を付けます。以下の図では「myserver」という名前を付けています。
image.png

8. 「作成数」はサーバの数です。以下の図では「1」です。複数のサーバを指定すると、「ホスト名-01」「ホスト名-02」……のように、自動的に番号が割り振られます。
image.png

9. ページ下にある「作成」ボタンをクリックします。
image.png

10. 操作確認ダイアログで「確認」をクリックすると、サーバとディスクの作成を開始します。
image.png

作成中は、このようなダイアログが表示されています。

image.png

このまま作成完了まで待つこともできますが、「閉じる」をクリックするとコントロールパネルの右下に「サーバ追加」を最小化して表示できます(緑の状態が作成中です)。最小化時は、再び「サーバ追加」をクリックすると、先ほどの確認ダイアログが出ます。

image.png

あとは、ディスク作成が完了し、左メニューの「サーバ」をクリックすると、一覧画面中に作成したサーバを表示します。

image.png

サーバに接続してログインするには、「NIC」列に表示されている IP アドレスを使います。IP アドレスの右側のアイコンをクリックすると、IP アドレスの情報をクリップボードにコピーできます。

image.png

作成したサーバの確認

ちなみに、メニューの「ストレージ」→「ディスク」をクリックすると、ディスク一覧にサーバ名と同じ「myserver」ディスクが作成されているのが分かります。また「サーバ」列に「myserver」とあるように、自動的に作成したサーバにディスクを接続した状態です。ここでサーバ名をクリックすると、接続先サーバの情報を表示できます。

image.png

メニューの「マップ」をクリックすると、現在どのようなリソースが作成されているか、一覧から確認できます。先ほど作成した「myserver」が、共有セグメントに接続しているのが分かります。共有セグメントとは、他のユーザと共有しているパブリックなネットワークで、サーバはインターネット側に直接接続しています。

image.png

なお、マップ機能についてはドキュメントをご覧ください。

振り返り

今回は「シンプルモード」という簡単なモードを使ってサーバとディスクを作成しました。作成前にあらかじめ決めておく必要があるのは、「サーバ」と「ディスク」のスペックと、OS(パブリックアーカイブ)、パスワードとサーバ名でした。

次回は

次回以降は、この作成したサーバに対して様々な操作を行います。その前に、最低限必要なセキュリティ対策を行いましょう。TCP Wrapper で SSH のアクセス制限 - サーバ編(2) に続きます。

2
2
0

Register as a new user and use Qiita more conveniently

  1. You get articles that match your needs
  2. You can efficiently read back useful information
  3. You can use dark theme
What you can do with signing up
2
2

Delete article

Deleted articles cannot be recovered.

Draft of this article would be also deleted.

Are you sure you want to delete this article?