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ホスト名(DNS レコード)をサーバに割り当てるには - DNS アプライアンス編(2)

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概要

サーバに対してホスト名でアクセスできるようにするには、DNS レコードの設定が必要です。この設定準備のため、前回は ドメイン名のゾーン情報の登録と、ネームサーバの確認・変更 を行いました。今回は、サーバが持っている IP アドレスに対して DNS レコードを設定し、ブラウザからアクセスできるようにします。

手順

サーバの IP アドレスを確認(さくらのクラウド環境以外)

ドメイン名(ゾーン名)を DNS アプライアンスに指定した後は、IP アドレスに対して DNS レコードを追加します。作業を進める前に、サーバが持つ IP アドレスを確認しておきます。

リソースレコードを、さくらのクラウド上のサーバに対して設定したい場合は、レコード追加画面で対象サーバを選択することもできます。その場合は、この確認 IP アドレスの事前確認手順は要りません。

IP アドレスを確認するには、さくらのクラウド上のサーバであれば、左メニューの「サーバ」をクリックし、サーバ一覧に表示されるサーバ名と、そのサーバ名の「 NIC 」列に表示されている IP アドレスが該当します。以下の図では、「myserver」の持つ IP アドレスは「133.242.52.52」だと分かります。

image.png

DNS レコードに IP アドレスを追加して、ホスト名でアクセスできるように準備

サーバに www などのホスト名でアクセス出来るようにするには、DNS のリソース・レコード(DNS レコード)をドメイン名のゾーン情報に追加します。レコードを追加するには、DNS アプライアンスの画面を開きます。左メニューの「グローバル」→「DNS」をクリックし、画面に表示される設定対象の「ゾーン名」をダブルクリックします。下図では toaru.site をクリックしています。

image.png

それから、タブ「リソースレコード」をクリックします。ここが登録済みのレコード一覧の画面ですが、初期状態ではレコードは登録前ですので、何も表示されていません。

image.png

レコードを追加するには、画面右側の「追加」をクリックします。

image.png

次の「リソースレコード」ダイアログでは、ホスト名でサーバにアクセスできるようにするため、必要な情報を入力します。まず「名前」の部分には「ホスト名」にあたる「www」などを入力します(名前とは、正確にはリソースレコード名にあたります)。それから、「タイプ」では「A」(アドレス・レコード)が選ばれたままにします。

image.png

そして「IPアドレス」には、サーバの IP アドレス(さくらのクラウド以外の環境も、指定できます)を入力します。あるいは、さくらのクラウド上のサーバであれば「サーバから選択」をクリックし、その下の「▼」をクリックし、対象サーバを選択します。

image.png

レコードの「TTL」(Time To Live)は「3600」を入力します。特に理由が無ければ、1時間程度であれば運用しやすいでしょう。あとから必要に応じて短くしたり、長くしたり変更できます。そして全ての項目を入力したら「作成」をクリックします(ここで作成を押した段階では、まだ設定は反映されません)。

image.png

あとは、画面上で「名前」の部分にリソース・レコードの情報、や「値」に IP アドレスの情報などが表示されています。この段階では更にレコードの追加や編集ができます。編集は行右側の「鉛筆」アイコンで、削除は「×」アイコンです。

最終的にレコードの追加・編集作業が終わったら、画面右上の「反映」をクリックします。

image.png

それから、操作確認ダイアログでは「はい」をクリックすると、設定が反映されます。反映後の取り消しはできないため、作業はくれぐれも慎重に行う必要があります。

image.png

その後、元のリソース情報一覧画面に戻ってきたら、これで設定は完了です。

あとは、クライアント側で設定情報が反映されるのを待ちます。設定情報が反映されるのは、ドメイン名が持つ TTL レコードの設定によって異なります。

(DNSに詳しい方向けの情報)さくらのクラウド DNS アプライアンスは SOA レコードの各値が固定です。Refresh(ゾーン情報をリフレッシュ)は 3,600 秒(1時間)、Retry(ゾーン情報の更新ができなかった時の、再読込時間) は 900 秒(15分)、Expire (ゾーン情報のリフレッシュができない場合、セカンダリ DNS サーバのデータを)は 2,419,200 秒(28日)、Negative cache TTL(ドメインの情報が無いという情報をキャッシュする時間) 300 秒(5分)です。

反映しているかどうかは、 dig のようなコマンドを使うと確実です。例えば、 www.toaru.siteA (アドレス)レコードを調べるには、次のようにして実行します。

$ dig www.toaru.site a
(省略)
;; QUESTION SECTION:
;www.toaru.site.                        IN      A

;; ANSWER SECTION:
www.toaru.site.         3591    IN      A       133.242.52.52

;; AUTHORITY SECTION:
toaru.site.             3591    IN      NS      ns2.gslb4.sakura.ne.jp.
toaru.site.             3591    IN      NS      ns1.gslb4.sakura.ne.jp.

これは www.toaru.siteA レコードの情報を持つ IP アドレスが、 133.242.52.52 であるという応答です。この IP アドレスは、まさに設定対象の IP アドレスです。もし、既に何らかのレコードを設定済みの場合は、TTL 値が 0 になるまで待つ必要があります。

最後にブラウザから http://www.toaru.site のように、設定した http://www.ドメイン名 でアクセス可能かどうか調べてみましょう。

今回は A レコードのみの設定でしたが、その他にも CNAME レコードや、MX レコードや TXT レコードなども登録できます。詳しくは マニュアルをご覧ください

振り返り

DNS アプライアンスにゾーン情報を登録しておけば、ブラウザ上から www などのホスト名を示す A アドレス・レコードなどを指定できます。さくらのクラウド上にサーバがあれば、そのサーバの IP アドレスを確認しなくても、メニュー上かた対象サーバ名で探し出すこともできます。

参考情報

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