こんにちは、座禅いぬです。
この記事ははマナビDX Quest で得たもの Advent Calendar 2025 シリーズ2の7日目の記事です。
「あれ、これやったっけ?」「あ、期限昨日だった」「そういえば会議で決まったあの件、どうなったんだっけ」。こんな経験、ありませんか。僕は何度もやらかしていました。今日はこの問題を、Claude Codeのカスタムコマンドで解決しようという試みについてお話します。企業協働で切実になってる悩み。
ToDoリストではうまくいかなかった理由
仕事をしていると、改善すべきことは無数にあります。日々の業務、中長期の課題、会議で出た宿題、ふと思いついたアイデア。さらに勉強会での色々な活動、オンライン講座の視聴や課題提出…これらを全部ToDoリストで管理しようとして、何度も挫折しました。
ToDoリストの問題は、タスクを完了してチェックを入れた後にあります。一つの課題が終わっても、同じテーマで次にやるべきことがある。その「次のタスク」への移行で抜けが出るんです。チェックを入れて満足して、続きを忘れる。あるいは、そもそも次に何をすべきか考える余裕がないまま別の仕事に追われる。
そこでKanbanを導入しました。タスクを「ToDo → Doing → Done」等と動かしていく方式なら、完了後も同じカード上で次のアクションを考えられる。課題ごとにカードがあるので、文脈が途切れにくい。これで管理自体はうまくいくようになりました。
新たな問題:タスク情報があちこちに散らばる
Kanbanで管理する方針は決まった。でも次の問題が出てきました。タスクの発生源があちこちに散らばっていることです。
僕の場合、日誌に書いたメモ、会議の議事録、Googleカレンダー、メールなど、少なくとも5箇所にタスク情報が分散していました。Kanbanを見れば今やるべきことはわかる。でも、そもそもKanbanに載っていないタスクは見えない。議事録に「これやりましょう」と書いてあっても、Kanbanに転記しないと忘れる。日誌に書いたアイデアも、後で見返さないと埋もれる。
書いてあるのに見てない。書いたこと自体を忘れる。これが新たな問題でした。
解決策:毎朝Claude Codeにタスクを集めてもらう
考えた解決策はシンプルです。毎朝Claude Codeがあちこちのドキュメントからタスクを収集して、Kanbanに集約するという仕組みです。
情報の流れを整理するとこうなります。日中は思いついたことを日誌に気軽にメモする。会議があれば議事録を作る。そして毎朝、Claude Codeが直近の日誌から未完了タスクを抽出し、議事録から決定事項を拾い、Kanbanから期限切れやPendingを検出する。さらに人間にカレンダーやメールの確認を促して、追加があればそれも拾う。最後に全部Kanbanに集約して、今日のスケジュールを一緒に決める。
これでKanbanが「真実の一元管理場所」になります。日誌に書いたタスクは翌朝にはKanbanに移動するので、埋もれることがなくなる。議事録の決定事項も自動的にタスク化される。見落としを構造的に防ぐ作戦です。
カスタムコマンドで実装する
実装にはClaude Codeのカスタムコマンド機能を使いました。カスタムコマンドの基本的な仕組みについては、前回の記事 [[カスタムコマンドでClaude Codeをアイディア製造機にする]] で詳しく解説しています。
今回作ったのは /collect-tasks というコマンドです。内容はタスク収集の手順書で、日誌直近3日分を読んで未完了を抽出、議事録直近を読んで決定事項を抽出、Kanbanから期限切れを検出、人間にカレンダーとメールを確認、Kanbanに集約、という流れを定義しています。
ポイントは、CLAUDE.md(Claude Codeの設定ファイル)にトリガーを書いたことです。「作業開始方法」セクションに「今日の作業開始と言われたら /collect-tasks を実行する」と追加しました。最近のアップデートでClaude Code自身がカスタムコマンドを呼び出せるようになったので、僕が「今日の作業開始」と言うだけで自動的にタスク収集が始まります。
collect-tasks.md(実際に使っているコマンド)
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description: 毎朝のタスク収集。日誌・議事録・Kanbanから未完了タスクを抽出してKanbanに集約
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## 目的
タスク情報が分散している問題を解決する。
毎朝このコマンドを実行し、タスクを一元管理場所(Kanban)に集約する。
## 収集対象
### 1. 日誌(直近3日分)
- 抽出: 未完了項目(`- [ ]`)
### 2. 議事録(直近1週間)
- 抽出: 「決定事項」「今後の方針」セクションの未処理項目
### 3. Kanban
- 抽出: 期限切れタスク、Pendingグループのタスク
### 4. 人間からのヒアリング
- Googleカレンダーの今日・今週の予定
- メールで対応が必要なもの
- その他思い出したこと
## 実行手順
### Step 1: 自動収集
1. 日誌直近3日を読み込み、未完了タスクを抽出
2. 議事録直近を読み込み、決定事項・方針を抽出
3. Kanbanを読み込み、期限切れ・Pendingを検出
### Step 2: 一覧提示
収集結果を人間に提示し、カレンダー・メールの確認を促す
### Step 3: Kanbanに集約
1. 日誌の残留タスク → 適切なKanbanに移動
2. 議事録の未処理事項 → Kanbanに追加
3. 人間から聞いた新規タスク → 適切なKanbanに追加
### Step 4: 今日のスケジュール作成
1. Kanbanから今日やるタスクを選定
2. スケジュールファイルに転記
3. 人間の承認を得る
## 注意
- 日誌に同じタスクが何日も残っている場合は警告
- 期限切れタスクは優先的に提示
- Kanbanへの追加時、適切なグループ(ToDo/Pending/Scheduled)を選択
カレンダー連携は見送り、まず動く仕組みを優先
Googleカレンダーも自動で読み取れないかと調べてみました。MCPを使えば外部サービスと連携できます。ただし、公式ではないMCPサーバーを使うことになるのでセキュリティ面の懸念があり、今回は見送りました。カレンダーとメールについては人間が口頭で共有する形で運用しています。完璧な自動化より、まず動く仕組みを作ることを優先しました。カレンダーに書いた予定は忘れにくいですしね。
運用してわかった次の課題:繰り返しイベント
タスク収集の仕組みを2週間ほど運用して、次の課題が見えてきました。週次・月次で繰り返すイベントの管理です。
毎週のMTG、月1回の勉強会、定期的な講座受講など、同じパターンのタスクが何度も発生します。毎回ゼロからKanbanに書くのは面倒だし、前回何をやったか忘れる。かといって全部Kanbanに並べると肥大化して見通しが悪くなる。
繰り返しイベントは「親ファイル」で管理する
解決策として「親ファイル参照方式」を導入しました。繰り返しイベントごとに「親ファイル」を作り、そこにイベントの基本情報、毎回やるべきことのチェックリスト、Kanban登録用のテンプレートを書いておきます。
例えば、毎週水曜のオンライン講座なら、親ファイルにはこんな内容を書きます。
## 基本情報
- 頻度: 毎週水曜 19:00〜21:00
- 期間: 2025/12/3〜2026/1/28
## 毎週のルーティン
- [ ] 動画視聴(日曜まで)
- [ ] 講義メモを親ファイルに記録
- [ ] 課題提出
## Kanban登録用テンプレート
- [ ] 第N回(MM/DD)📅 YYYY-MM-DD
- [ ] 動画視聴+課題提出 📅 その週の日曜
- [ ] 講義メモを親ファイルに記録
- 参照: [[講座名]]
Kanbanには直近1〜2週分だけ展開します。完了した週は削除して、次週分を追加する。履歴は親ファイルの講義メモセクションに残るので、Kanbanが肥大化することはありません。
週次MTGの場合はもう少し複雑で、MTG前後のタスクも展開します。当日朝のリマインド、資料準備、MTG実施、議事録整理、親ファイルへの転記、Kanban更新という一連の流れをサブタスクとして書き出しておく。こうすることで「MTGの後に何をすべきか」が見えるようになり、議事録が放置される問題も解消しました。
まとめ
とにかくやることが多い現代人。抜けがあっては困る一方、タスクを忘れないように確認するのは主にドキュメントを確認したり記述するときだったりするので、生成AIを使っていると抜けが生じる可能性があります。そこで、タスク管理も仕組みとしてきっちり持っておけば、生成AIに作業してもらうのも簡単になります。
そのうちスケジュール管理も全部やってもらおうと思っていますが、今の段階での取り組みを共有いたしました。