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1人COBOL再研修〜データ入出力編〜

Last updated at Posted at 2019-07-14

これの続き。先日いよいよ配属が決まり、研修が終わればバリバリCOBOLを使うことになりそうだ…。

話を戻して、今回は外部ファイルを取り扱ってみようと思う。さぁ、頑張ろう。

外部ファイルを定義する

外部ファイルを開く前に、環境部とデータ部に追記が必要。

環境部

  1. 新たに入出力節INPUT-OUTPUT SECTION.を追加する
  2. 入出力節の中に、ファイル管理記述FILE-CONTROL.を追加する
  3. 構文で使用するファイル名と実際のファイルを対応付ける
構文
SELECT <ファイル名> ASSIGN <実際のファイル>
              ORGANIZATION IS LINE SEQUENTIAL.
  • <ファイル名>は任意の名前(変数みたいなもの)
  • 実際のファイルはそのファイルをディレクトリを書く
  • ORGANIZATION IS LINE SEQUENTIALをつけることで改行区切りになる。これをつけないと環境によっては改行区切りができない。

ここまでまとめるとこうなる。

環境部まで
      *---1---------2---------3---------4---------5-----
       IDENTIFICATION         DIVISION.
       PROGRAM-ID.            SAMPLE.
      *
       ENVIRONMENT            DIVISION.
       INPUT-OUTPUT           SECTION.
       FILE-CONTROL.
         SELECT  IN-FL        ASSIGN  "infile.dat"
                  ORGANIZATION IS LINE SEQUENTIAL.
         SELECT  OUT-FL       ASSIGN  "outfile.dat".

今回infile.datの中身は以下のようにする。

infile.dat
HELLOWORLD
SAMPLE PGM

outfile.datは空データである。

データ部

  1. 新たにファイル節FILE SECTION.を追加する
  2. ファイル節の中にファイルを定義する
  3. 2.の直下にファイルのレコード情報を記述する
    • 記述方法はデータ項目定義と同じ
  4. [WORKING-STORAGE SECTION.にデータの受取先を作る。PICTURE句で指定するサイズの合計は3.で指定したものと同じになるようにする]
    • これは任意で、作らなかった場合でも3.で定義したデータ項目から参照できる
  5. WORKING-STORAGE SECTION.には、PICTURE句X(01)のフラグ用データ項目も作っておく(理由は後述)
構文
FD <ファイル名> [LABEL RECORD STANDARD
      BLOCK CONTAINS n RECORDS].
  • []内は任意(詳細は後述
    • 記載なしの場合はLABEL RECORD STANDARDとみなす
  • <ファイル名>は環境部で書いた任意のファイル名

ここまでをまとめるとこんな感じ。

データ部まで
      *---1---------2---------3---------4---------5-----
       IDENTIFICATION         DIVISION.
       PROGRAM-ID.            SAMPLE.
      *
       ENVIRONMENT            DIVISION.
       INPUT-OUTPUT           SECTION.
       FILE-CONTROL.
         SELECT  IN-FL        ASSIGN  "infile.dat"
                  ORGANIZATION IS LINE SEQUENTIAL.
         SELECT  OUT-FL       ASSIGN  "outfile.dat".
      *
       DATA                   DIVISION.
       FILE                   SECTION.
       FD  IN-FL              LABEL RECORDS STANDARD
                              BLOCK CONTAINS 0 RECORDS.
       01  IN-REC             PIC X(10).
       FD  OUT-FL             LABEL RECORD OMITTED.
       01  OUT-REC            PIC X(10).
       WORKING-STORAGE        SECTION.
       01  IN-DATA.
         03  IN-STR           PIC X(10).
       01  OUT-DATA.
         03  OUT-STR          PIC X(10).

後述としていた任意箇所について

LABEL RECORD STANDARD

ファイルのラベルの有無を示す。ラベルがあるならSTANDARD、ないならOMITTED。読み込みのデータはSTANDARD、帳票出力はOMITTED使ってねと言われた。

BLOCK CONTAINS n RECORDS

物理レコードのサイズを指定する。nには数値が入る。0にしておけばユーザーに代わってシステムが決定する。

外部ファイルを開く

外部ファイルを開くには、OPEN命令を用いる。

OPEN  <INPUT/OUTPUT>  <ファイル名>.

読み込みファイルのときにはINPUT、書き込みファイルのときはOUTPUTとする。また、<ファイル名>は環境部で書いた任意のファイル名とする。

外部ファイルを読み書きする

外部ファイルを読み込む

ファイルを読み込む際はREAD命令を用いる。この命令を使用する際には、外部ファイルを開くときにINPUTとしなければいけない。

構文
READ  <ファイル名>  [INTO  <データ名>].
  AT END
    <EOF時の処理>
  NOT AT END
    <EOFでないときの処理>
END-READ.

[]内の箇所はデータ部の4.を定義した際に使用する。

ファイルが終了したことは、AT END以外では分からない。なので、先程定義するようにと記載したフラグを使用して、全体でファイルが終了したことを分かるようにする。

外部ファイルに書き込む

ファイルに書き込む際はWRITE命令を用いる。この命令を使用する際には、外部ファイルを開くときにOUTPUTとしなければいけない。

構文
WRITE  <レコード名>  [FROM  <データ名> [AFTER  XXXX]].

FROM <データ名>は、ただ単にMOVE <データ名> TO <レコード名>をしているだけなので、別の箇所でうまくやりくりしているのならいらない。

任意の[AFTER XXXX]について

帳票出力とかする際に、改行数を決定する。XXXXは2つ書き方がある。

書き方 意味
1のような数値 改行する回数
PAGE 改ページ

例えば...AFTER PAGE 2.とすると、1行おきにデータが出力される。

ファイルを閉じる

開いたら最後はもちろん閉じる。

構文
CLOSE  <ファイル名>.

<ファイル名>は環境部で書いた任意のファイル名とする。

サンプルプログラム

間が空いてしまったが、ここまでをまとめる。ここではinfile.datの中身をoutfile.datに書く。ここではoutfile.datは帳票であると想定する。

サンプル
      *---1---------2---------3---------4---------5-----
       IDENTIFICATION         DIVISION.
       PROGRAM-ID.            SAMPLE.
      *
       ENVIRONMENT            DIVISION.
       INPUT-OUTPUT           SECTION.
       FILE-CONTROL.
         SELECT  IN-FL        ASSIGN TO 'infile.dat'
                              ORGANIZATION IS LINE SEQUENTIAL.
         SELECT  OUT-FL       ASSIGN TO 'outfile.dat'.
      *
       DATA                   DIVISION.
       FILE                   SECTION.
       FD  IN-FL              LABEL RECORD STANDARD
                              BLOCK CONTAINS 0 RECORDS.
       01  IN-REC             PIC X(10).
       FD  OUT-FL             LABEL RECORD OMITTED.
       01  OUT-REC            PIC X(10).
       WORKING-STORAGE        SECTION.
       01  IN-DATA.
         03  IN-STR           PIC X(10).
       01  FLG-EOF            PIC X(01).
      *
       PROCEDURE              DIVISION.
      *-- プログラムノフロー
       PGM-FLOW               SECTION.
       PGM-FLOW-S.
         PERFORM              PGM-OPEN.
         PERFORM              PGM-RW
           UNTIL              FLG-EOF = '1'.
         PERFORM              PGM-CLOSE.
       PGM-FLOW-E.
         STOP RUN.
      *-- ファイルOPEN AND ショカイファイルREAD
       PGM-OPEN               SECTION.
       PGM-OPEN-S.
         OPEN                 INPUT  IN-FL
                              OUTPUT OUT-FL.
         MOVE                 SPACE  TO  FLG-EOF.
         PERFORM              PGM-READ.
       PGM-OPEN-E.
         EXIT.
      *-- ファイルREAD
       PGM-READ               SECTION.
       PGM-READ-S.
         READ                 IN-FL  INTO  IN-DATA
           AT END
             MOVE             '1'  TO  FLG-EOF
         END-READ.
       PGM-READ-E.
         EXIT.
      *-- ファイルWRITE AND ツギノファイルREAD
       PGM-RW                 SECTION.
       PGM-RW-S.
         WRITE                OUT-REC FROM IN-DATA AFTER 1.
         PERFORM              PGM-READ.
       PGM-RW-E.
         EXIT.
      *-- ファイルCLOSE
       PGM-CLOSE              SECTION.
       PGM-CLOSE-S.
         CLOSE                IN-FL
                              OUT-FL.
       PGM-CLOSE-E.
         EXIT.
結果(outfile.dat)

HELLOWORLD
SAMPLE PGM

最初の1行が空いているが、AFTER 1としているからでなので問題ない。不要ならば行数をカウントしておいて、最初の行だけ改行しないようIFで管理してあげればよい。

今回はここまで

ちょっと急ぎ足でまとめたので後日見直して、間違いを見つけたら修正しよう。

研修ではORGANIZATION LINE SEQUENTIALをつけずにうまく行っていたので、いざ家でやったときにうまく行かなかったときは結構悩んだ。逆に言うといい勉強にはなった。

うまくいこうがいかまいが、ORGANIZATION LINE SEQUENTIALにすれば改行区切りになるので、つけておいたほうがいいかもれない。

次回はテーブルの再定義。おそらく次が最終回になりそう。

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