ElixirとCのコミュニケーション方法

ElixirとCのコミュニケーション方法についてまとめてみました．

Native Implemented Functions (NIFs)

• ElixirからCへは，NIF関数の呼び出しとして実現し，所定のインタフェースを使って引数をC側で取り出します．
• CからElixirへは，enif_sendを用います．サンプルプログラムはこちら: https://github.com/zacky1972/nif_send_sample

NIFの欠点は，Cプログラムがアボートすると，Erlang VMごと異常終了することです．防ぐ方法は下記を地道にやります:

• 堅牢なNIFの書き方: パフォーマンスの高いフォールト・トレラント・システムのためのElixirとCの併用〜その1 関数呼び出しそれぞれに条件分岐を設ける
• 堅牢なNIFの書き方: パフォーマンスの高いフォールト・トレラント・システムのためのElixirとCの併用〜その2 慣習に従ったエラー処理を書く
• 堅牢なNIFの書き方: パフォーマンスの高いフォールト・トレラント・システムのためのElixirとCの併用〜その3アサーションを積極的に書く

Ports

PortだとElixirのデータとのやりとりに少し困るので，Cのプログラムで，ei.h をインクルードして，データ構造をやりとりできるようにします．

Erl_Interface User's Guideはこちら．

次のような機能があるそうです．

• Manipulation of data represented as Erlang data types
• Conversion of data between C and Erlang formats
• Encoding and decoding of Erlang data types for transmission or storage
• Communication between C nodes and Erlang processes
• Backup and restore of C node state to and from Mnesia

Google翻訳による日本語訳はこちら

• Erlang データ型として表現されるデータの操作
• C 形式と Erlang 形式間のデータ変換
• 送信または保存のための Erlang データ型のエンコードとデコード
• C ノードと Erlang プロセス間の通信
• Mnesia との間での C ノード状態のバックアップと復元

• ElixirからCへは2通りあります．
  • ElixirからPortで送って，C側で Conversion of data between C and Erlang formats (C 形式と Erlang 形式間のデータ変換)の機能を使って受け取ります．Erlangですが，サンプルプログラムはこちら: https://www.erlang.org/doc/system/erl_interface.html
  • Communication between C nodes and Erlang processes (C ノードと Erlang プロセス間の通信)機能を使って，Node通信のプログラムとして作る．
• CからElixirへは次のようにします．
  • Communication between C nodes and Erlang processes (C ノードと Erlang プロセス間の通信)機能を使って，Node通信のプログラムとして作る．

SpawnCoElixir + NIF

SpawnCoElixirは，Elixirをコマンド起動し，Node接続します．Nodeとのやりとりを Elixir 側で行い，NIFに渡します．

起動したElixirでNIFを起動することができます．こうすると，NIFがアボートしても，SupervisorがElixir+NIFを起動し直してくれます．

したがって，従来のNIFのコードをそのまま利用することができ，かつ，NIFがアボートしても異常終了することなく，再起動できます．

• ElixirからCへは2通りあります．
  • ElixirからCへは，NIF関数の呼び出しとして実現し，所定のインタフェースを使って引数をC側で取り出します．
  • Communication between C nodes and Erlang processes (C ノードと Erlang プロセス間の通信)機能を使って，Node通信のプログラムとして作る．
• CからElixirへも2通りあります．
  • enif_sendを用います．サンプルプログラムはこちら: https://github.com/zacky1972/nif_send_sample
  • Communication between C nodes and Erlang processes (C ノードと Erlang プロセス間の通信)機能を使って，Node通信のプログラムとして作る．