サイトへの流入を増やすためには、SNSやブログなどさまざまな施策を組み合わせる必要があります。
しかし、あれもこれもと手を出した結果、何が効いているのかわからない、リソースが分散して中途半端になる、という状況に陥りがちです。
そこで本記事では、広報の施策をストック型とフロー型という切り口で整理します。この分類で考えると、それぞれの施策がどんな役割を担っているのかが明確になり、戦略的な組み合わせ方が見えてきます。
広報におけるストック型・フロー型とは
Webコンテンツは大きく「ストック型」と「フロー型」の2種類に分けることができます。
ストック型とは、公開後も長期にわたって検索やアーカイブを通じてアクセスされ続ける、蓄積型のコンテンツです。
時間が経っても価値が薄れにくく、コンテンツを出せば出すほど流入の入り口が増えていくのが特徴です。
フロー型とは、タイムライン上を流れていくことを前提とした、鮮度と拡散力が価値の中心にあるコンテンツです。
投稿直後のリーチが最も大きく、時間の経過とともに人の目に触れる機会は減っていきますが、短期間で多くの人に届く力を持っています。
ここで大切なのは、ストック型とフロー型は優劣ではなく役割の違いだということです。
ストック型は「見つけてもらう仕組み」、フロー型は「知ってもらうきっかけ」。
広報では、この両方を意識して施策を組み合わせることが重要になります。
ストック型の広報施策
ストック型の施策は、サイトへの流入を「仕組み」として支える土台です。
すぐに大きな流入は生まれませんが、コンテンツが蓄積されるほど、検索やリンク経由で安定したアクセスが積み上がっていきます。
サイト本体のコンテンツ充実
すべての施策の受け皿となるのがサイトそのものです。
社員インタビュー、働き方紹介、福利厚生ページ、キャリアパスの説明など、求職者が「この会社で働くイメージ」を具体的に持てるコンテンツを充実させることが基本となります。
求職者は応募前に必ず企業のことを調べます。SNSや求人媒体で興味を持った人がサイトを訪れたとき、知りたい情報がしっかり揃っていれば、応募への後押しになります。
逆に、サイトの情報が薄いと、せっかくの流入が離脱に変わりやすくなってしまいます。
ブログ・オウンドメディア
自社ブログやオウンドメディアで、業界に関する知見、社内の取り組み、社員の成長ストーリーなどを記事として発信する施策です。
SEO(検索エンジン最適化)を意識した記事を書くことで、「業界名+働き方」「職種名+キャリア」といった検索キーワードから継続的に流入を得られます。
ブログ記事は1本1本が独立した流入経路になるため、記事数が増えるほどサイト全体へのアクセスが底上げされていきます。
YouTube(解説・インタビュー動画)
社員インタビューやオフィスツアー、仕事の1日密着などの動画は、テキストよりも雰囲気や人柄が伝わりやすく、企業理解を深める効果があります。YouTubeは検索エンジンとしても機能するため、公開後も長期間にわたって視聴され続けるストック性を持っています。
動画の概要欄にサイトのリンクを設置しておけば、興味を持った視聴者をそのままサイトへ誘導できます。
フロー型の広報施策
フロー型の施策は、まだ転職を具体的に考えていない「潜在層」との接点をつくるのに向いています。日常的に目にするタイムラインの中で企業の存在を認知してもらい、興味を持ったタイミングでサイトへ訪問してもらうことを目指します。
X(旧Twitter)
短いテキストで気軽に発信でき、リポストによる拡散力も高いプラットフォームです。社員の日常、イベントレポート、ちょっとした仕事の気づきなどを発信することで、企業の「中の人」の雰囲気が伝わります。
広報の公式アカウントだけでなく、社員個人のアカウントから自然に発信される情報も信頼性が高く見られる傾向があります。投稿にブログ記事やサイトのリンクを添えることで、ストック型コンテンツへの導線としても機能します。
Instagramリール・ストーリーズ
短尺動画で企業の雰囲気をビジュアルで伝えられるのがInstagramの強みです。特にリールは発見タブやおすすめ経由でフォロワー以外にもリーチしやすく、認知拡大に効果的です。
オフィスの風景、チームの雰囲気、社内イベントの様子など、「ここで働くとこんな感じなんだ」と感じてもらえるコンテンツが向いています。ストーリーズは24時間で消えるため、カジュアルな日常発信やイベント告知など、気軽な情報発信に適しています。
TikTok
20代前半〜若手層へのリーチに強いプラットフォームです。「仕事あるある」や「社内の意外な一面」など、エンタメ性のある切り口でカジュアルに企業を知ってもらうことができます。
サイトへの直接的な誘導よりも、企業名の認知を広げる役割として位置づけるのが効果的です。TikTokで名前を知った人が、後からGoogle検索やサイトに訪れるという間接的な流入につながります。
LINE公式アカウント
説明会の案内、新着コンテンツの告知、イベントのリマインドなど、すでに接点を持った人への再アプローチに強いチャネルです。プッシュ通知で確実に届くため、サイトへの再訪を促す手段として有効です。
ただし、まだ企業を知らない人にリーチする力は弱いため、他の施策で友だち登録を促す導線を用意しておく必要があります。
ストック型×フロー型のハイブリッド施策
施策の中には、ストック型とフロー型の両方の性質を併せ持つものもあります。きれいに二分できないからこそ、それぞれの特性を理解して活用することが大切です。
note
社員の転職体験記、入社の決め手、仕事への想いなど、ストーリー性のある記事との相性がよいプラットフォームです。SNS的なシェア機能を通じて投稿直後に拡散されやすいフロー的な側面と、検索エンジンからの流入が続くストック的な側面を両方持っています。
企業のサイトよりも読み物として心理的ハードルが低く、「まだ応募するほどではないけれど、ちょっと気になる」という段階の人に届きやすいのも利点です。
YouTubeショート
投稿直後はおすすめフィードに乗ってフロー的に拡散し、その後もおすすめや検索経由でじわじわ再生が伸びるストック的な動きも見られます。ブログ記事の要点を1分で紹介する、社員インタビューのハイライトを切り出すなど、ストック型コンテンツとの連携にも使えます。
Wantedly
ストーリー機能でカルチャーやビジョンを発信する(ストック的)、フィードで募集を掲載して目に留めてもらう(フロー的)という両面を持つ、広報では定番のプラットフォームです。サイトへ直接誘導するというよりも、Wantedly上で企業理解を深めてもらい、そこからサイトの求人情報を見に来てもらうという流れが自然です。
導線設計の考え方 ── フローで知ってもらい、ストックで信頼を築き、サイトで応募へ
ここまで個別の施策を見てきましたが、最も大切なのは施策をバラバラに動かすのではなく、全体を一本の導線としてつなげることです。
サイトへの流入を増やすための導線は、大きく3つのステップで考えることができます。
ステップ1:フロー型で「知ってもらう」
X、Instagramリール、TikTokなどのフロー型施策で、まだ企業を知らない人や転職を意識していない潜在層との接点をつくります。ここでの目的は応募ではなく、「こんな会社があるんだ」という認知の獲得です。
ステップ2:ストック型で「理解してもらう」
SNSで興味を持った人が次に取る行動は、企業について調べることです。ブログ記事やYouTube動画、noteなどのストック型コンテンツが充実していれば、「面白そうな会社だな」「自分に合っているかもしれない」と理解と共感を深めてもらえます。
ステップ3:サイトで「応募してもらう」
十分に企業理解が深まった段階で、サイトの求人情報や応募フォーム、購入ページにたどり着いてもらいます。ここまでの過程で企業の雰囲気や価値観がすでに伝わっているため、応募の質も高まりやすくなります。
この3ステップを意識すると、「この施策は認知のためにやっている」「この記事は理解を深めるために書いている」と、各施策の役割が明確になります。闇雲にコンテンツを量産するのではなく、フロー型からストック型へ、ストック型からサイトへという流れを意識してリンクや導線を設計することが、サイト流入を「仕組み」として成立させる鍵です。
まとめ
広報の施策をストック型とフロー型に分けて整理すると、それぞれが担う役割がはっきりします。
フロー型は「知ってもらう」ための施策です。SNSを中心に、まだ企業を知らない人との接点をつくります。ストック型は「理解してもらう」ための施策です。ブログやYouTubeなどのコンテンツを蓄積し、興味を持った人が深く知れる場所をつくります。そして、その先にあるサイトがCVを獲得する場所として機能します。
どちらか一方だけでは不十分です。フロー型だけでは発信をやめた瞬間にリーチが止まり、ストック型だけでは最初の認知を得るまでに時間がかかりすぎます。両者を組み合わせ、導線としてつなげることで、サイトへの流入は一時的な施策ではなく、持続的な「仕組み」になります。
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また、技術は「一人で学ぶもの」ではなく、「仲間と成長するもの」だと考え、社内外でのコミュニティづくりにも力を入れています。
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