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GitHub Copilotエージェントを開発で使ってみた。Clineとの違いを比較

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GitHub Copilotエージェントを開発で使ってみた。Clineとの違いを比較

はじめに

AIを活用した開発支援ツールが続々と登場している中、最近話題の**「GitHub Copilotエージェント」**をこの2週間、実際の開発業務で使っていました。

本記事では、
実際の開発でどう使えたか?
使い勝手はどうだったか?
Clineと比較してどちらが良いのか?
を解説していきます!


1. GitHub Copilotエージェントとは

今話題の**「AIエージェント型の開発支援ツール」**です。

従来のGitHub Copilotのコード補完機能に加え、Copilotエージェントでは
対話型でコード修正を依頼できる
テストの追加やブランチ作成も指示できる
複数のAIモデル(GPT, Claude)を切り替え可能
といった特徴があります。

さらに、最大のメリットはAPIの従量課金が不要なこと
通常、AIアシスタントを使うにはAPIの使用量に応じて課金されますが、CopilotエージェントはGitHub Copilotの固定サブスクリプション内で使い放題なのが強みです。

また、Copilot Freeプランなら無料で使用可能(※使用回数や選択できるモデルには制約あり)。「とりあえず試してみたい!」という人には嬉しいポイントですね。


2. 環境準備

GitHub Copilotエージェントを使うには、VSCode Insidersのインストールが必要です。

  1. VSCode Insidersをダウンロード
  2. GitHub Copilotを有効化(Copilot Freeまたはサブスクリプションが必要)
  3. Copilotエージェントをインストール

通常のVSCodeでは動作しないため、Insiders版を導入しなければならないのが少し面倒でした。


3. 使い方(システム開発での実例)

GitHub Copilotエージェントを使って、仕様変更を伴う開発タスクを実施しました。
以下のプロンプトでブランチ作成からPR作成までをほぼ自動化できました。

プロンプト例(ブランチ作成→修正→テスト→PR作成)

以下の手順で変更を実装してください。  

### **手順**  
1. **ブランチを作成**  
   - 命名ルール:`feature/<変更内容>`  
   - 作成後、自動でそのブランチに切り替え  

2. **修正の実装**  
   - 次の仕様を満たすようにコードを修正  
     - `admin` ユーザーに管理者権限を付与  
     - 無効なユーザー名の場合、エラーメッセージを `Invalid username or password` に統一  

3. **テストの追加**  
   - 上記の修正が正しく機能することを確認するテストケースを追加  

4. **テストの実行**  
   - すべてのテストを実行  
   - 失敗した場合、エラーメッセージと失敗した原因を表示  
   - 修正を加えて再度テストを実行(成功するまで繰り返し)  

5. **プルリクエスト(PR)の作成**  
   - ブランチをリモートリポジトリにプッシュ  
   - PR を作成(タイトル:「ログイン処理の仕様変更」)  
   - PR の概要には、変更点とテストの結果を記載  
 

※ テストを書いてから修正をするのが通常の開発の流れなのですが、AIエージェントに頼むときは修正→テストのほうが止まらずに続けてくれることが多いので、上記の流れになっています

実際に使った流れ

ブログ記事用のテスト環境ではCopilot Freeを使用
今回の記事執筆ではCopilot Freeを利用したため、使用できるモデルが制限されていました。
一方、実際の業務ではCopilot Proを利用しているため、Claude 3.5やGemini2.0を選択することが多いです。
Claude 3.5はAIエージェントとしての精度が高く、仕様変更に強いため、日常の開発では非常に役立っています。

修正前サンプルコード

記事執筆用に作った単純なfastapiのコードです

from fastapi import FastAPI

app = FastAPI()

items = {"foo": "The Foo Wrestlers", "bar": "The Bar Flyers", "baz": "The Baz Scrollers", "qux": "The Qux Jumpers", "quux": "The Quux Fliers"}

@app.get("/")
def read_root():
    return {"Hello": "World"}

@app.get("/items/{item_id}")
def read_item(item_id: int, q: str = None):
    return {"item_id": item_id, "q": q}


簡単なテストコードも作って、動作する状態

修正内容

fastapiでNoneを返しているところをitemsから返すように修正

Copilot エージェント起動

Copilotチャットのタブから編集を選ぶ
プロンプトを入力
右下でエージェントを選択しモデルを選ぶ
(業務ではClaude3.5を選ぶことが多いが、CopilotFreeの制約で今回はGPT4oを選択)

コマンドラインやVSCode拡張機能を動作可能

ブランチの作成

ソースの修正・テストの追加は一気に進む

テスト実行を承認するとVSCodeのテストが自動的に動き出す

※VSCodeの拡張機能上のテストが勝手に動き出すのがすごい

反復して原因をつぶしてくれる

成功したのでGitへのプッシュ


以上のように、GitHubのエディットモードと加えて、ブランチやテストの操作も可能になったことで、自分は承認ボタンを押しているだけで修正が完了しました。
今後、承認ボタンの自動化の設定が追加されたら更に何もすることが無くなりそうな予感です。

実際の開発での使用感

ブランチ作成、修正、テストがスムーズに進む!

  • 実際の開発の流れに沿ってCopilotエージェントが自動で修正を試行し、エラーを潰していくため、従来の生成AIによるコード補助と比べて修正の品質が高い。 特にClaude 3.5を使ったときの提案の品質が高い印象。
  • ブランチを切って修正してテストしてプルリクを投げるという一連の開発業務が生成AIにより完全自動化できたのは感動

作業の待ち時間に他のタスクを進められる!

  • エラーの修正→テストのループ
  • ただ、AIが作業している間は別の業務を進めることができるため、実際の開発では生産性向上につながっている。

API従量課金を気にせず使えるのが大きなメリット!

  • API課金なしでAIを使い放題なので、コスト管理を気にせずに済む。
  • 特にClineのようにAPI課金があるツールと比較すると、開発チーム全体で使いやすいと感じた。

💡 一方で、Clineのように自動承認機能がないため、ワークフローの完全自動化はできないのが少し残念。


5. Clineとの比較

AIエージェントとして代表的なツールがClineです。
自分もCopilotエージェント導入前は、Clineを使用していました。(従量課金が気になってあまり活用できていませんでしたが)
どちらも開発者向けのAIアシスタントですが、それぞれ異なる特徴があります。


✅ Clineのメリット

柔軟なカスタマイズが可能

  • APIキーを設定すれば、任意のAIモデル(ChatGPT, Claude, Geminiなど)を自由に選択できる。
  • プロンプトのカスタマイズや、自動承認の設定が可能。

ターミナル上で動作

  • ClineはVSCodeに依存せず、ターミナル上で利用可能
  • NeovimやJetBrains系のエディタ、独自の環境でも動作するため、エディタの自由度が高い

自動承認やスクリプト化が可能

  • Copilotエージェントでは毎回承認が必要だが、Clineはカスタムスクリプトを作成し、完全自動化が可能
  • 例えば、「エラーを修正し、テストがすべて通ったら自動でPRを作成する」といったワークフローが組める。

❌ Clineのデメリット

APIの使用料がかかる

  • APIキーを使用するため、利用量に応じて従量課金が発生
  • OpenAIのGPT-4oやAnthropicのClaude 3.5を使う場合、使いすぎるとコストが高くなる
  • GitHub Copilotエージェントは固定課金 or 無料プランで利用できるため、コストを気にせず使いたいならCopilotエージェントが有利

セットアップがやや面倒

  • ClineはAPIキーの取得・設定が必要なため、初回セットアップに時間がかかる
  • 一方でCopilotエージェントはGitHub Copilotのアカウントさえあればすぐに使える

モデルの切り替えが手動

  • Clineでは、異なるAIモデルを使いたい場合、設定ファイルを変更するか、APIキーを使い分ける必要がある
  • Copilotエージェントはタブを切り替えるだけで、GPT-4o、Claude 3.5、Gemini 2.0を簡単に変更可能

✅ Copilotエージェント vs. Cline 比較表

項目 GitHub Copilotエージェント Cline
コスト 固定課金 or 無料 API使用料が発生
モデルの切り替え ワンタップで可能 手動で設定変更
セットアップの手軽さ GitHub CopilotのアカウントだけでOK APIキーの取得・設定が必要
設定の自由度 低い(カスタマイズ不可) 高い(自動承認やワークフロー構築が可能)
動作環境 VSCode専用(Insiders版が必要) ターミナルで動作(エディタの制約なし)
向いている用途 手軽にAIアシスタントを使いたい人 高度な自動化・カスタマイズをしたい人

6. まとめ

Copilotエージェントは、コストを気にせずAIを活用したい人に最適!

従量課金なしでChatGPT・Gemini・Claudeを使い放題なのは大きなメリット。
APIコストが気になってAIを導入できなかった」という人には特におすすめです!

さらに、Copilot Freeプランなら無料で試せるので、「とりあえずAIアシスタントを体験してみたい!」という人にも最適。

一方で、Clineの方がカスタマイズ性が高く、より細かくAIを制御したいならClineの方が向いていると思います。

どちらが良いかは、開発スタイル次第!
あなたの用途に合ったツールを選んで、開発効率をアップさせましょう! 🚀

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