Javaプログラミングをしていると、リストを使う場面で ArrayList を使うか List を使うかで迷うことがあります。この記事では、ArrayList<Integer> array = new ArrayList<Integer>(); と List<Integer> array = new ArrayList<Integer>(); の違いを整理していきます。

宣言の違い

`ArrayList<Integer> array = new ArrayList<Integer>();`

これは、ArrayList 型の変数 array を宣言しています。具体的な ArrayList クラスを直接使うので、ArrayList 固有のメソッドや機能にアクセスできます。

ArrayList<Integer> array = new ArrayList<Integer>();
array.ensureCapacity(100); // ArrayList 固有のメソッド

この例では、ArrayList の ensureCapacity メソッドを使っています。このメソッドは、ArrayList 特有のものです。

`List<Integer> array = new ArrayList<Integer>();`

こちらは、List インターフェース型の変数 array を宣言しています。ArrayList を実装として使っていますが、コードの他の部分では List インターフェースのメソッドしか使いません。

List<Integer> array = new ArrayList<Integer>();
// array.ensureCapacity(100); // List インターフェースにはこのメソッドがないため使用できません

// 他の List 実装に変更が容易
array = new LinkedList<Integer>();

この例では、後から LinkedList に変更しても問題なく動作します。List インターフェースを使うことで、具体的な実装に依存しない柔軟なコードが書けます。

インターフェースと実装の違い

List インターフェース

List はリストの一般的な操作を定義するインターフェースです。
ArrayList や LinkedList など、複数の実装クラスがあります。
List インターフェースを使うと、具体的な実装に依存しないコードが書けます。

ArrayList クラス

ArrayList は List インターフェースを実装した具体的なクラスです。
配列に基づいたリストの実装で、要素のランダムアクセスが高速です。
固有のメソッドや機能があり、直接使用する場合はそれらを利用できます。

使い分けのポイント

`ArrayList<Integer> array = new ArrayList<Integer>();` を使う場合

具体的な ArrayList クラスの機能を使いたい場合。
実装が変更されないことが確実な場合。

`List<Integer> array = new ArrayList<Integer>();` を使う場合

インターフェース型を使うことで、後で List の他の実装に変更する可能性がある場合。
より柔軟でメンテナンスしやすいコードを書きたい場合。

具体的な例

以下の例で、List 型を使うメリットを示します。

// インターフェース型の使用
List<Integer> array = new ArrayList<Integer>();
array.add(1);
array.add(2);
array.add(3);

// 実装を変更しても問題ない
array = new LinkedList<Integer>();
array.add(4);
array.add(5);

このように、インターフェース型を使うことで、後で実装を変更する際の影響を最小限に抑えることができます。

まとめ

ArrayList<Integer> array = new ArrayList<Integer>(); は具体的な ArrayList 型を使い、 ArrayList 固有のメソッドや機能にアクセスできます。
List<Integer> array = new ArrayList<Integer>(); は List インターフェースを使い、コードの柔軟性とメンテナンス性を高めます。後で実装を変更する場合に便利です。