Dockerビルド時にFailed to build backports.zoneinfoとエラーが出てしまう

はじめに

Dockerを使って環境構築を行っていたところ、pip3 install -r requirements.txtでエラーが出てしまったので、その解決方法を備忘録として残します。

環境

Python 3.8.10
pip 23.2.1 from /usr/local/lib/python3.8/dist-packages/pip (python 3.8)

エラーコード

Failed to build backports.zoneinfo
ERROR: Could not build wheels for backports.zoneinfo, which is required to install pyproject.toml-based projects
failed to solve: executor failed running [/bin/sh -c pip3 install -r requirements.txt]: exit code: 1

調べた記事によると、backports.zoneinfoモジュールはPython3.9以上のバージョンはサポートしていないためエラーが発生するそうですが、私の環境はPython3.8.10だったのでこの方法では解決できず、、、。

解決方法

結論から先に伝えますとbuild-essentialというメタパッケージがインストールされていなかったため、エラーが出ていました。
ですので、build_essentialをインストールすることで解決しました。

apt-get install build-essential

Dockerfile

僕の環境の場合は、以下のように記述することで解決しました。

FROM ubuntu:20.04

(省略)

# apt-get
RUN apt-get update && \
    apt-get install -y --no-install-recommends \
    # ↓を追加
    build-essential \
    curl \
    git \
    python3 \
    python3-pip \
    wget \

(省略)

build-essentialってなんなの？

build-essentialは、DebianベースのUbuntuなどにおいて、ソフトウェアをビルドするために必要なパッケージを集めたメタパッケージです。
このパッケージには、以下の主要なパッケージが含まれています。

• GNU デバッガー
• GNU コンパイラ
• make(プロジェクトのビルド自動化ツール)

簡単にまとめると、build-essentialはソースコードからプログラムやライブラリをコンパイルする基本的なツールを提供しており、Debianパッケージの構築に必須とされるパッケージが含まれています。
今回は、Debianパッケージの構築に必須のパッケージが入っていなかったため、エラーが出ていました。

終わりに

Debianベース(Ubuntu)の環境構築を行う際は、build-essentialのインストールを忘れないように！