はじめに
皆さんこんにちは
だいぶ前にはなってしまいますが、Google Cloud (GCP) 認定資格全11種を取得したので、今後受験を考えている皆様のためにノウハウ共有いたします。
PCA を取得してから期間が空いているのは全冠する予定がなかったからであり、9、10月はGoogle Cloudの勉強を一切行っていなかったので、擬似的に3ヶ月で取得したことにしています。
※次に取得したPDEは11月から勉強
参考:https://www.credly.com/users/yuta-kondo.b8a015ed
本記事では全11資格について個人的な難易度や主な勉強方法についてお話します。
これから各認定資格にフォーカスした記事も投稿する予定です。
目次
- Google Cloud認定資格とは
- Google Cloud認定資格難易度
- 主な勉強法
- まとめ
Google Cloud認定資格とは
その名の通り、Googleが提供しているクラウドサービス「Google Cloud」に関する資格のことです。公式サイトには資格を取得するメリットとして、昇給や昇進につながるとあります。
難易度は全部で3段階あり、内容をまとめると以下の表のようになります。
表1 Google Cloud認定資格
難易度 | レベル | 推奨経験 |
---|---|---|
基礎的な認定資格 | クラウドのコンセプト、Google Cloudのプロダクト、サービス、ツール、機能、メリット、ユースケースに関する幅広い知識を実証 | 技術専門家と連携した経験、技術的な前提条件なし |
アソシエイト認定資格 | クラウドプロジェクトをデプロイして維持するための基礎スキルを評価 | Google Cloudの基礎知識保有、クラウドアプリケーションのデプロイと運用モニタリングの経験、クラウドエンタープライズソリューションの管理経験 |
プロフェッショナル認定資格 | 主要な技術職務とGoogle Cloudプロダクトの設計、実装、管理における高度なスキルを評価 | 組織のクラウド環境の設定に関する豊富な経験、ビジネス要件に応じてサービスやソリューションをデプロイした経験 |
私は実務経験ゼロから全資格を取得できたので、資格のための勉強をすれば実務経験は特に要らないかなと個人的に思います。
受験をする際にはCertMetricsへの登録が必要です。
参考:
2024/11/10現在、Professional Machine Learning EngineerとProfessional Cloud Database Engineerが英語のみの試験が提供されていますが、一つのCertMetricsアカウントで日本語版英語版の試験を受験できます。
また、再受験は言語によらずカウントされるため、例えば日本語試験で3回落ちたから英語版で4回目をすぐに受験することはできません。
参考:
受験時は解答状況を送信後すぐに合格か不合格(英語版ならPass/Fail)かすぐに分かります。
正式な試験結果(たいていの場合送信後の結果と一緒です)は2~3日後、登録したメールアドレスに届きますが、点数は分かりません。
※不合格すると点数 (どの分野での得点率が低いか?) がわかるみたいです。
Google Cloud認定資格難易度
以下に、全資格を受験した上での個人的な難易度についてランキング、および5段階のレベル感について示したので参考にしていただければ幸いです。なお、私が受験した時はProfessional DevOps EngineerとProfessional Network Engineerが英語版のみの提供だったため、この2資格は日本語だとこれくらいかな、と半分推測であることはご容赦ください。
各試験をクリックすると試験の概要ページに飛ぶようリンクを埋め込んであるので、詳細が気になる方は資格をクリックしてください。
表2 Google Cloud認定資格難易度
ランキング | 難易度 | 資格 | 概要・理由 |
---|---|---|---|
1 | ★★★★★ | Google Workspace Administrator | Google Workspaceの管理に関する資格。クラウドっぽい知識はほとんど必要なく、Google Workspaceに関する問題がほとんどを占める。学習リソースも少なく、公式ドキュメントも整っていないため対策が難しい。 |
2 | ★★★★★ | Machine Learning Engineer | 2024/11/10現在英語版のみ提供。Google CloudにおけるMLモデルの設計や管理に関する資格。Google Cloudの機械学習サービスは勿論だが、機械学習に関する一般的な知識に関する問題も出題。機械学習の知識については線形回帰やクラスタリングなどの名前とユースケースを押さえる程度で問題ない印象。 |
3 | ★★★★☆ | Professional Data Engineer | データのETLや各データベースサービスに関して問われる資格。一部機械学習系の問題があったり、BigQueryに関する問題が多かったりと、データアナリティクスも含まれている印象。2024/10で更新した際、AlloyDBに関する出題も見られた。 |
4 | ★★★★☆ | Professional Cloud Database Engineer | 2024/11/10現在英語版のみ提供。データベースの設計や管理に関する資格。Cloud SQLの特徴やデータベースの移行に関する問題が多く出題。出題されるGoogle Cloudサービスは少ないため勉強しやすいが、英語版のみの試験であるためこの難易度と設定。 |
5 | ★★★★☆ | Professional Cloud DevOps Engineer | Goolge CloudをDevOps(DevelopmentとOperationを組み合わせた造語)する際に必要なことを問われる資格。Googleが提唱したSREに関する問題が多く出題。個人的にはGoogle Cloudの試験と言うよりSREの試験という印象。"自動化"もキーワードとなっており、自動化されている選択肢が正解となるものが多かった。 |
6 | ★★★★☆ | Professional Cloud Developer | Professional Cloud Architectと比較してよりGoogle Cloudマネージドな構成・運用に関する資格。クラウドネイティブやモダンアーキテクチャがキーワードとして近い印象。2024/11に更新した際には、受験ガイドが更新されて、Apigeeに関する問題が増えた。 |
7 | ★★★★☆ | Professional Cloud Network Engineer | ネットワークを専門にした資格。ハイブリッドクラウドやマルチクラウド接続など異なるネットワーク同士の接続や DNS の名前解決に関しての問題が多く出題。ハブアンドスポークや共有 VPC などネットワークの一元管理に関する方法についても問われた。 |
8 | ★★★★☆ | Professional Security Engineer | セキュリティを専門にした資格。IDとアクセスの管理や組織構造やポリシーに関する問題が多く出題。セキュリティ系のGoogle CloudサービスとしてCloud KMSやSecurity Command Centerに関する問題が多かった印象。 |
9 | ★★★☆☆ | Professional Cloud Architect | Professional資格の土台となるくらいGoogle Cloudに関する専門的かつ網羅的な資格。選択肢だけを見ると、正しい対応が複数考えられるため、問題文からもっとも適当なものを選ぶ必要がある。また、ケーススタディに関する問題があり、出題されるケーススタディに関しては試験ガイドで事前に見ることが可能。網羅的であるため、他のProfessional資格よりは求められる知識が浅い印象。 |
10 | ★★☆☆☆ | Associate Cloud Engineer | Google Cloudにおける基本的な設計、運用、管理に関して問われる資格。試験の概要ページに「Google Cloud Consoleとコマンドラインインターフェースを使用して」とあるように一部コマンドに関する問題もあり、そこだけ対策が大変。(コマンド以外がしっかり答えられば合格ラインはいけます)クラウドは知っているが、Google Cloudは初めて学習するという人はこの資格からの受験がおすすめ。 |
11 | ★☆☆☆☆ | Cloud Digital Leader | Google Cloudに関する資格というより、クラウドの特徴やメリットなどクラウド技術の一般知識に近い資格。ただ、Compute EngineやCloud SQL、BigQueryのような主要サービスについては何に使うのか押さえておくと良い。クラウドを初めて学習するならこの資格からの受験がおすすめ。 |
主な勉強法
私がGoogle Cloud認定資格を受験するにあたってしていた勉強方法を例として挙げさせていただきます。この方法を実施すれば必ず合格すると合格を保証する者ではないということはご了承ください。
※以下に埋め込まれた各試験のリンクはCloud Digital Leaderを例にしています。
- 各試験の試験ガイドを見る
- Qiitaの受験対策記事やG-genを参考に試験によく出るサービスやキーワードを学習
- 2で分からなかったサービスは公式ドキュメントを読む
- 模擬試験を受ける
- Udemyなどの学習リソースで追加の模擬問題を受ける
以上です。
基本的には上記サイクルで実施していましたが、後半の資格は最初から問題集を繰返し行い、よく問われるであろうサービスやキーワードを書き留めておくという方法で勉強していました。暗記が得意な人はこの方法の方がより短期間で合格までたどり着けると思います。
基本的にはUdemyにある問題集を使いますが、ないものは英語の問題集を日本語訳して使っていました。
まとめ
これまでGoogle Cloud認定資格全11種の概要とそれらの難易度、勉強方法について述べてきました。
これら内容が読者の皆様の試験合格の助けとなれば幸いです。
他の記事でお会いしましょう。