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Node.js Expressのルート(routes)を一覧表示するライブラリを作った話

Last updated at Posted at 2023-08-15

はじめに

以前、(所属する会社の)ブログで書いた【Node.js】Expressでroutesの一覧を成形してログ出力してみたでやった、Expressに登録済みのルーティング(routes)を一覧でログに出力する機能をライブラリにしてみた。
image.png

今回は、そのライブラリ(パッケージ)を開発した際の

  • TypeScriptをあきらめてJavaScriptで開発したこと
  • ES Moduleで開発をしつつも、CommonJSでもパッケージを公開したこと

などを記事にしたいと思う。

※公開したパッケージは以下。

TypeScriptをあきらめた理由

これは実装を見ていただければわかる通りで、Expressの型定義でanyで定義されているapp._routerの中のプロパティにアクセスして実装する必要があるため。

export interface Application<
    LocalsObj extends Record<string, any> = Record<string, any>
> extends EventEmitter, IRouter, Express.Application {
    ...
    /**
     * Used to get all registered routes in Express Application
     */
    _router: any;
    ...
}

最初は頑張ってTypeScriptで実装しようと思ったが、型の恩恵のあるコードでもなく開発しているライブラリの関数の型定義自体はすごくシンプルなのでtscコマンドで型を作成するまでもないという判断で、JavaScriptで実装した。

ES Moduleで開発をしつつも、CommonJSでもパッケージを公開する

Node.jsでも"type": "module"でES Moduleを利用して開発ができるようになった今、あえてCommonJSで開発する理由はないと思ったので、今回開発したパッケージもES Moduleで開発は行った。

ただ、とはいえ現時点でES ModuleではなくCommonJSでプロダクトコードを書いている方もいると思うので、パッケージとして公開する際は、CommonJS・ES Moduleの両方に対応したデュアルパッケージとして公開することにした。

方法は昔、Node.jsでES Moduleで開発をする際に行われていたBabelでトランスパイルをするという方法と同じ。つまり、BabelでES ModuleをCommonJSのJavaScriptに変換する方法をとった。具体的には、以下のようなBabelの設定をした上で、以下のようなコマンドでトランスパイルを行う。

babel.config.cjs
module.exports = {
	presets: [['@babel/preset-env', { targets: { node: 16 } }]]
};
$ babel index.js --out-dir cjs && echo '{\"type\":\"commonjs\"}' > cjs/package.json

上記のトランスパイルのためのコマンドで、echo '{\"type\":\"commonjs\"}' > cjs/package.jsonを実行してpackage.jsonを新しく作成しているが、これはDual package hazardに書かれている方法でES ModuleとCommonJSを共存させるために行っている。

※デュアルパッケージとして公開する場合には、以下のようにpackage.jsonで公開するコードの設定も追加で必要になるので注意。

package.json
{
	...
	"types": "./index.d.ts",
	"main": "./cjs/index.js",
	"module": "./index.js",
	"exports": {
		".": {
			"types": "./index.d.ts",
			"import": "./index.js",
			"require": "./cjs/index.js"
		}
	},
	...
}
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