はじめに
Autonomous Database (ADB) の Database Actions には、CSV/Excel などのファイルを既存テーブルへ一括挿入できる「データ・ロード」機能があります。
本記事では、既存表へ挿入(INSERT) を行う手順を紹介します。
利用ケース
- ADB 環境で、GUIベースでファイル取込をしたい
- GUI で簡単に既存表へデータをロードしたい場合
前提条件
- ADBにアクセスできること
- 取込先スキーマで対象表が既に作成済みであること
- 取込ユーザーに対象表への
INSERT
権限があること(必要に応じてSELECT
/UPDATE
も)
1. Database Actionsへログイン
- 該当ユーザーでログインします。
挿入するテーブルのあるスキーマのユーザー名でログインします。
- 右上やヘッダーでログイン中のユーザーが正しいか確認します。
2. 「データ・ロード」を開く
3. ファイルのアップロード
- 取込対象のファイル(CSV/Excel など)を選択してアップロードします。
💡 CSVの場合はヘッダ行(列名)があるとマッピングがスムーズです。
4. 設定の変更(表への挿入を選択)
- 右上の ✏️(編集) をクリック。
- オプションで 「表への挿入」 を選択します。
-
挿入対象テーブルを指定します(例:
SCOTT.EMP
)。
- マッピングされる列を確認し、必要に応じて列の対応やデータ型の扱いを調整します。
5. データ・ロードの実行
- 開始をクリック。
- 内容を確認して 実行。
- 結果を確認します(挿入件数、スキップ件数、エラー詳細など)。
よくあるハマりポイントと対処
-
ORA-00942: 表またはビューが存在しません
→ ログインユーザーと取込先スキーマが一致しているか、**スキーマ修飾(SCHEMA.TABLE)**で指定しているかを確認。必要に応じて権限付与(INSERT
)を見直し。 -
数値列に空文字
→ 事前にファイルを整形して空文字をNULL
にする、またはマッピングオプションで空文字→NULLの設定を有効化。 -
重複行の扱い
→ 本手順は単純INSERTです。主キー違反が起きる場合は、ファイル整形で重複排除するか、別手段を検討。
まとめ
- Database Actions のデータ・ロードは、GUIでサクッと既存表へ一括挿入できる便利機能
- 事前にテーブル定義(DDL)とファイル形式を揃えておくと、マッピングと実行がスムーズ
- 主キー・日付・NULL/空文字などの型・制約に注意