Claude Code の Skills(スキル)は便利だ。「記事を投稿して」「テストを書いて」と言えば、対応するスキルが起動して定型の手順を実行してくれる。便利だから、つい増やす。
私の環境には、いつの間にか 95個 のスキルが入っていた。
ところが先日、セッションのログを調べてみて驚いた。直近の数セッションで実際に起動したスキルは、ほぼ1個だけだった。残りの94個は、一度も呼ばれずに、ただそこにあった。
そして、ただそこにあるだけのスキルは、無料ではない。
この記事では、(1) なぜ使われないスキルが費用になるのか、(2) どのスキルが実際に動いているかを調べる方法、(3) 整理の判断、を順にまとめる。
なぜ「使われないスキル」が費用になるのか
ここが見落とされやすい。スキルは「呼ばれたときだけ動く」が、呼ばれるかどうかを判断するために、全スキルの名前と説明文が毎セッションのコンテキストに読み込まれる。
つまり、95個のスキルがあれば、95個分の説明文が毎回トークンとして消費される。一度も使わないスキルでも、説明文の分だけ毎セッションお金がかかっている。スキルの説明が1個あたり数十〜百トークンとして、95個なら数千トークンが、毎セッションの最初から固定で乗る計算になる。
6月15日に claude -p の費用が月額のクレジットに分離される変更を控えて、こういう「気づかない固定費」を一度棚卸しする価値は高い。
どのスキルが実際に動いているかを調べる
判断の材料は、セッションのログにある。Claude Code は会話の記録を JSONL で保存していて、スキルの起動は Skill ツールの呼び出しとして記録される。jq で、起動したスキルの名前を数える(jq が必要)。
# 直近20セッションのログから、実際に起動したスキルを数える
for f in $(ls -t ~/.claude/projects/*/*.jsonl | head -20); do
jq -r '.message.content[]?
| select(type=="object" and .type=="tool_use" and .name=="Skill")
| .input.skill // empty' "$f" 2>/dev/null
done | sort | uniq -c | sort -rn
実際に起動したスキルの名前と回数だけが出る。ここに出てこないスキルが、使われていない候補だ(ls ~/.claude/skills/ で入れているスキルの一覧と見比べると、沈黙している分がはっきりする)。
私の場合、95個のうち実際に名前が出たのはごく数個だった。post-article(記事投稿)のような、自分の作業の型に合った数個だけが繰り返し動き、残りは沈黙していた。
整理の判断——消す前に分類する
全部消せばいい、という話ではない。3つに分けて考える。
- 繰り返し起動している → 中核。残す。説明文を磨いて、確実に起動するようにする
- 0回だが、将来使う見込みがある → 別の場所に退避する。今のプロジェクトのコンテキストからは外し、必要なときに戻す
- 0回で、入れた理由も思い出せない → 消す。これが固定費を一番下げる
判断の基準はシンプルだ。「このスキルが説明文の分の費用を払うだけの価値を、今のプロジェクトで生んでいるか」。生んでいないなら、退避か削除でコンテキストを軽くする。
まとめ
- スキルは「呼ばれたときだけ動く」が、全スキルの説明文は毎セッション読み込まれるので、使わないスキルも固定費になる
- セッションのログ(JSONL)を見れば、どのスキルが実際に起動しているか数えられる
- 0回のスキルを「中核/退避/削除」に分類して、コンテキストを軽くする
- 6月15日の課金分離の前に、こういう気づかない固定費を一度棚卸しする価値は高い
「便利だから入れる」を繰り返すと、いつの間にか使わないスキルの説明文に毎回お金を払うことになる。一度ログで実態を見て、自分の作業の型に合った数個に絞ると、コンテキストも費用も軽くなる。
関連リソース
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なぜスキルが自動で発火しないのか(仕組みの解説) — 説明文が既定1536文字で無言に切り詰められる挙動と、
settings.jsonでの対処を実機で確かめた別記事です: https://qiita.com/yurukusa/items/2700b4d67f77220fa618 -
Claude Code Skills レシピ集 — どのスキルを、どう書けば確実に起動するか。コピペで使えるパターン集(¥500、Zenn): https://zenn.dev/yurukusa/books/a1b2c3d4e5f6g7
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