本記事はETロボコン&EV3 Advent Calendar 2018の最終日の記事です。
書いてくれた人ありがとう
例年11月末に慌てて作っていたのですが、今年はこの時期に試験のある学生さんがあからじめ記事を用意できるようにと思って11月上旬にカレンダーを作成してみました。
しかし、今年は大々的に告知できなかったこともあり、出だしは閑古鳥が鳴いていて一時はどうなることやらと不安でしたが、後半は大盛況でした。
しかも、みなさん力作揃いで大いに楽しませていただきました!本当にありがとうございました。
今年をふりかえる
タイトルを変えてETロボコン参加者限定をやめた
EV3RTを使ってロボコンに出ている人=ETロボコン参加者 とは限らないことを教えてもらいました。
EV3,EV3RT,LeJOSなどに関する情報はETロボコンに限定されたものではないので、同じもので困っている人たちが広く助け合えたらいいなという思いで対象を広げました。
来年以降もWRO勢にも参加していただけると嬉しいです!
コードを公開する人が増えた
今年は @koushiro さんが作ったツールをソースコードつきで公開してくれて衝撃的でした。
その影響があったのか、その後投稿してくれた方もコード付きで解説記事を書いてくれて、組み込み系にも新しい流れができたようでとても良い傾向に感じました。
cygwinはもうなくてもよい?
@TK-R さんがRustについて書いてくれましたが、Windows10のEV3RTの環境構築をcygwinでなくWSLを使われてましたね。EV3RTの環境構築はC/C++と共通のようなので、Rustは関係ないと思ってスルーしていたWindowsユーザーの方は一読をおすすめします。
ちなみに、TOPPERSの環境構築のページもWSLにする?という議論もありましたが、cygwinの要望の方が多かったのでそのままになっています。WSLにしてほしいという要望があれば教えてください。
走行体がないと何もできないわけじゃない!?
個人的には某方にお願いして書いてもらおうかと思っていたSimulinkを使ったシミュレーションの話を @tko_ji さんが書いてくださって、とてもありがたかったです。
2016年度の過去記事にも部分的にではありますが、走行体なしでの開発にチャレンジしていたチームもあるようです。
個人的には実機レスでもある程度開発ができるようになるのが望ましいと思っているので、このあたり今後の発展に期待したいところです。
プルリクを送ってみよう
@yano0055 さんの記事はパッチを紹介してくれていましたが、これ、実はmruby on EV3RT+TECSの方にも送ってくれていて、一般公開はされていないですが、内部的には採用されています、たしか。
次のバージョンがリリースされる時には、このAPIが入ったものになっているはずです。
その他にも、私が作成していたmrubyのAPIマニュアルも、中四国地区のTRISE WORKSさんから誤植の修正用のプルリクをいただきました。
TOPPERSもまだ内部的にはSVNで、パッチを作ってMLに投稿するという従来のやり方でやってたりもするようですが、EV3RTの場合は、以下に送ってもよいと思います。
https://github.com/ev3rt-git/ev3rt-hrp2
最初はとても勇気がいると思いますが、ただのユーザーから一歩踏み出してみませんか?
タスクをうまく使いこなすともらえるTOPPERS賞
TOPPERSの中の人的には、受賞された方自ら受賞内容について解説してくださってとてもありがたかったです。
CS大会に出なければもらえない賞ではありますが、みなさんもぜひ挑戦してみてください。
オフシーズンにもモデルを
オフシーズンこそじっくりモデルに取り組んでほしかったので、空いていた枠にモデルに関する話題を書いてみました。
来年度に向けて
HRP3になる?
EV3RTはTOPPERSのHRP2カーネルを使用しています。HRPシリーズの最新は、HRP3です。EV3RTもHRP3にするかどうかという議論は前からあって、今年のTOPPES開発者会議でその話題にもなりました。おそらく来年度向けには 何らかの形で リリースされそうな感じです。
APIの互換性(例えば、β7で動作しているアプリは「HRP3対応したEV3RT」でビルドし直せばそのまま使える)は担保するように作るとは言ってたので、これまでのバージョンアップと同じぐらいの心づもりでよいかなとは思います。(2018/12/26 追記:ちょっとこの記述は微妙になってきたので一旦削除とします)
今のところHRP3の機能がどこまで使えるのかは私は把握していません。何か要望等あれば今ならまだ間に合うかも?
使用するバージョンに注意
今年出てきた話題なので、今年度参加者さんはご存知の話だと思いますが、来年度参加者さんのためにここにまとめておきます。
(春の時点で新しいバージョンが出ているかもしれないし、未知のバグが発見されているかもしれません。これは現時点での情報ということに注意してください)
EV3RT
EV3RTのβ7-2は、β7-1で起きたBluetooth PANで転送後,アプリの起動が失敗するを改修をしたものとなります。くれぐれもβ7-1は使わないようにしてくださいね。
mruby安定版
mrubyも1.4.1が1.4.0の不具合改修版となっています。
現時点ではmruby2.0に関する不具合は現時点では報告されていません。もし、来年の4月ぐらいまでに何かあった場合は(来年度この記事を参考にされるであろう方たちのために)追記しますが、今後の情報に注意しておいてください。
ETロボコンに限って言えば、1.4.0の修正内容が教材で使用しているメソッドの実装に影響しています。そのため、1.4.1もしくは2.xを使用するようにしてください。
その他
その他の言語については、ご自身で調べてくださいね。
astah community版がなくなった
OSSのUMLモデリングツールpapyrusを使ってみようはこれがきっかけで書いた記事なのですが、興味なくて読んでない方も多いと思うので、ここでもう一度書いておきます。
来年度も技術教育でastahを使用する場合は、シーズン中はこれまで通りライセンスが配布されるでしょう。 (2019/06/08追記 予想外の展開で明らかに間違った記述となったので削除しておきます。)昨年度まではオフ期間のみcommunity版を使用するという選択肢がありましたが、今年度以降その選択肢がなくなりましたのでご注意。
さいごに
これはAdvent Calendarなので、ふつうだと25日まで楽しむものですが、このカレンダーの場合は翌年の参加者さんが読んでくれているようです。なので、春までに書けば本番には十分間に合います。
時間がなくて書き終わらなかったけど、お正月休みに完成させた。などありましたら、ぜひ追加してください。
私も追加する予定です1
Rustネタを取り上げた際にも少し書きましたが、タイトルを見て、関係なさそうと思ったネタも色々なヒントが隠されているので、ぜひ一通り目を通してみてください。
mruby記事にもひっそりとEV3RTについて紹介した資料へのリンクが入っていたりします。
最速ダミーカーのベールも少しずつはがされていってますね。
最後になりましたが、各所で宣伝してくれた方、購読してくれた方、いいね押してくれた方、ありがとうございました。
そして、予想以上に多く読者のみなさま、ありがとうございました。
今年も良い記事をたくさん書いていただけたので、ぜひ来年の参加者さんにこのカレンダーを教えてあげてください。
書こうと思ってたんだけど書けなかったという方もいらっしゃいますよね?来年こそ書いてみてください。
さいごに、4年前にETロボコンAdvent Calendarを始めた@Y_uuuさん、改めてどうもありがとう! 来年は何か書いてくださいねw
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と書いておくと続く人が出てくるかも?という期待を込めて書いておきます ↩