こんにちは、暗号のおねえさんことGMOコネクト(GMOインターネットグループ エキスパート)の酒見(さけみ)です。
先日の記事に引き続き、IETFネタです!
わたしのはじめてのIETFは2019年に開催のIETF106@Singaporeだったのですが、参加し続けて7年目の今回、IETF123@Madridにて、IETF HotRFCに初登壇してきました!パチパチ
この記事では、HotRFCってなに?どうやって登壇申し込みしたらよいの?というところをお話していきたいと思います。
IETF HotRFCとは?
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目的
- IETF全体でアイデアや提案、問題提起を共有する場を提供すること
- HotRFCは、Hot Request for Conversationの略称となります
- わたしにとってホット❤️🔥なトピックを参加者に向けてお話する会合
- ブレインストーミングを促進し、新規ワークやアイデアに注目を集める
- IETF全体からの注目を集め、Birds‑of‑a‑Feather(BoF)やside-meetiingへの展開を促進
- とくに、side-meetingはIETFメイン会議のagendaに掲載されていない点や仲間づくりをミッションとしているチームも多いので、開催の案内や参加への呼びかけをしている発表が散見されます
- IETF全体からの注目を集め、Birds‑of‑a‑Feather(BoF)やside-meetiingへの展開を促進
- IETF全体でアイデアや提案、問題提起を共有する場を提供すること
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概要
- 開催期間の日曜日18時〜20時までの2時間が確保
- 最大4分間のライトニングトーク形式でプレゼンテーションが行われます
- 時間厳守で質問は行われません
- Welcome Receptionの裏番組で開催されている
- いつものスケジュールだと、日曜の夜にWelcome Receptionが始まり、小一時間経ったくらいにWelcome Receptionの裏でHotRFCが始まります
- わたしの場合は、参加者との会話や食事を楽しんでから、HotRFCの会場に向かうパターンが多いです
- 会議の情報はこちら
IETF HotRFCに登壇するには?
- 応募は「先着順」で、応募要領に沿った簡単なアブストラクトを提出する方式
- Datatracker上のHotRFCのページにて、申し込み方法が案内されています
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指定のメールアドレスにアブストラクトを送って発表枠を確保し、期日までにスライドを送ることで発表可能です
- 過去の申し込みのメールは、HotRFCのIETF Mail Archiveにて公開されているので、メール作成の際の参考にもなります
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スライドの提出期日は、HotRFCのChairがDatatrackerに載せるなどの準備のため、直前ではなく、たいてい前日の夜になっているので注意しましょう
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IETF HotRFCってどんな雰囲気なの?
- 参加者に何人か話しかけられたりして、会話しやすい和みの雰囲気
- 自分の取り組んでいるテーマの認知度をあげられてよいです!
- ハッカソンとはまた違った層の参加者にも情報を届けられます
- 自分の取り組んでいるテーマの認知度をあげられてよいです!
- 発表時間4分間の圧が強い・・・!震
- お酒も入ってゆるやかな雰囲気かと思いきや、、、
- 繰り返される、発表時間の確認
- Chairから、会議の冒頭で「HotRFCの発表時間、わかってる?そう、4分だよ!」という案内がはいったり、会議中にちょこちょこ発表時間が4分だというリマインドが繰り返されます
- 4分経ったら強制終了!
- どんなに話が途中でも無慈悲にApplaudスライドに切り替わり終了です
- 繰り返される、発表時間の確認
- お酒も入ってゆるやかな雰囲気かと思いきや、、、
ちなみに、どんなテーマを話したの?
わたしはここ約3年ほど取り組んでおりました、将来的なモバイル通信向けの低遅延暗号技術Areionのハッカソン活動のまとめをお話してきました。
なお、この活動は、NICT 革新的情報通信技術(Beyond 5G(6G))基金事業の委託研究として実施しておりました。
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低遅延暗号が必要な技術背景
- 通信技術の発展により、6Gなどの将来的なインターネットで利用される暗号技術への高い安全性や要件の高度化
- 高速大容量通信や低遅延性など
- 例
- NIST SP800-38Aのパブリックコメント
- ベンダーから、現行のAES-GCMのような128-bitブロック暗号の利用の限界について示された
- 将来的に192-bitや256-bitブロック暗号の必要性を言及
- ベンダーから、現行のAES-GCMのような128-bitブロック暗号の利用の限界について示された
- ハッシュ処理性能の限界による課題
- メディア通信向けE2EE通信のメカニズムであるSFrameでは、ハッシュ処理の性能の限界が原因で送信者ごとの認証が提供されていない
- Internet-Draftのsecurity considerationsにも言及があり、性能の高いハッシュ処理の実現が必要
- メディア通信向けE2EE通信のメカニズムであるSFrameでは、ハッシュ処理の性能の限界が原因で送信者ごとの認証が提供されていない
- NIST SP800-38Aのパブリックコメント
- 通信技術の発展により、6Gなどの将来的なインターネットで利用される暗号技術への高い安全性や要件の高度化
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将来的なインターネットでの課題を解決するAreion
- Areionは大阪大学 五十部先生(旧所属 兵庫県立大学)が代表する研究グループが研究開発した低遅延暗号技術
- Areion自身は暗号学的置換技術であり、機能として暗号化およびハッシュ処理を実現します
- 詳細は、論文をご参照ください
- Areion: Highly-Efficient Permutations and Its Applications (Extended Version)
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HotRFCでのプレゼンテーションはこちら
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関連のInternet-Draftはこちら
発表については無事に4分以内にお話することができました。
会議の最後は、ねこちゃんがIETF124での再会を案内してくれて、時間通りに終了です🐈
以上です。
最後に、GMOコネクトでは研究開発や国際標準化に関する支援や技術検証をはじめ、幅広い支援を行っておりますので、何かありましたらお気軽にお問合せください。





