はじめに
十数年使ったauからpovoに乗り換えました。povoのプランは割とシンプルでわかりやすい反面、「どのプランが最も良いのか」を提案してくれるお店の方がいません。
povoのプランを半分真面目、半分おふざけでデータ分析をしてみました。
序論
携帯電話のプランが多様化している。特に各キャリアが提供する格安プランへ移行するユーザーが増加している。
今回はau回線を使用する格安プランpovo2.0におけるデータトッピングに関するプランを調査し、要求された特性を満たす最もコストパフォーマンスの高いプランを見つけることを目的としている。
分析対象と条件
2024/3/3時点でのpovo2.0におけるデータトッピングに関するプランを比較。
ユーザー要求性能として20GB/月以上が使用できることを条件とした。
データクレンジング
データ形式について
povoではデータトッピングとして通信容量[GB], 使用期間[日], 料金[円], その他のおまけ有り無しの項目がアプリで確認できる。
今回分析に使用したデータは以下の通りである。
| プラン番号 | データ容量[GB] | 期間[日] | 料金[円] | その他 |
|---|---|---|---|---|
| 1 | 0.5 | 1 | 248 | からあげクン1個 |
| 2 | 120 | 365 | 20000 | アマプラ3か月 |
| 3 | 300 | 180 | 19500 | アマプラ3か月 |
| 4 | 40 | 30 | 3800 | |
| 5 | 365 | 365 | 29800 | アマプラ3か月 |
| 6 | 150 | 180 | 12980 | アマプラ3か月 |
| 7 | 30 | 30 | 3480 | |
| 8 | 60 | 90 | 6490 | |
| 9 | 20 | 30 | 2700 | |
| 10 | 60 | 365 | 13800 | |
| 11 | 3 | 30 | 990 | |
| 12 | 3 | 180 | 1860 | |
| 13 | 1 | 7 | 390 |
データの標準化
povoから提供されているデータトッピングプランは期間が1日のものから365日のものまで様々提供されている。データを月あたりとすることで使用期間による影響を排除することができる。
一ヶ月を30日と定義し、データ容量と料金を一ヶ月で標準化した。
| プラン番号 | GB/月 | 円/月 |
|---|---|---|
| 1 | 15 | 7440 |
| 2 | 9.863013699 | 1643.835616 |
| 3 | 50 | 3250 |
| 4 | 40 | 3800 |
| 5 | 30 | 2449.315068 |
| 6 | 25 | 2163.333333 |
| 7 | 30 | 3480 |
| 8 | 20 | 2163.333333 |
| 9 | 20 | 2700 |
| 10 | 4.931506849 | 1134.246575 |
| 11 | 3 | 990 |
| 12 | 0.5 | 310 |
| 13 | 4.285714286 | 1671.428571 |
はずれ値の除外
縦軸に月あたりの料金、横軸に月あたり使用可能なデータ容量をプロットした。
縦軸の値は小さければ小さいほど、横軸の値が大きければ大きいほど優秀なプランと考えることができる。
プラン1は期間1日のイレギュラーなプランであり、また月あたりの料金も非常に高いため、今回の分析対象からは除外することとした。
分析
プラン1を除いた12のプランをプロットした。
単位時間あたりにより多くのデータを使用するほど料金は上がるが、料金の上がり方は鈍化していく傾向がみられる。これは小ロット生産に比べ、大量生産のほうが単価を下げられることと同様の傾向と考えられる。
要求性能である20GB/月を見ると2つのプラン(プラン8および9)が存在する。
プラン8および9は期間が90日、30日と異なっており、期間が90日のプラン8のほうが月あたりの料金は低い。
プラン8と同額の月あたり2163.3円となるプランかつ、月あたり20GB以上の使用が可能なプラン6は要求特性を満たす最も良いプランと考えることができる。さらにプラン6はプラン8に比べAmazonプライム3か月分の使用料を含んでいるためコストパフォーマンスではプラン8に対し明確に差別化できている。
しかしプラン6はデータ容量150GB, 期間180日と長期のプランとなるため、早期解約時のリスクが高いことや、長期での使用を見越した計画性が求められるプランである。
プラン6は期間限定で配信されているプランであるため、期間外では再度解析を要する。
まとめ
povo2.0のデータトッピングプランについてラフ分析を実施した。
要求性能である20GB/月以上の使用が可能かつ、最も月あたりの利用料が少ないプランを見つけることができた。
最適プランに対するリスクとリターンを明確にした。
今後の分析ではその他のおまけ項目の価値を含んだコストパフォーマンスの定式化、長期保有のリスクを加味した際の最善プランの選定を実施したい。
本プランに追加して通話プランを入れるか悩んでいる。