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はじめに

前回の続きです。
皿洗い問題について、真の解決策を探っていきましょう。

『文章題で身に付くプログラミング思考入門️』は、日常や文章問題からプログラミング思考を身に付けていく、簡単で身近で、あなたをちょっと輝かせてくれるシリーズです。

これまでのまとめ

対象者

  • プログラミングの考え方を学びたい人
  • プログラミングに挫折したことのある人
  • 論理的思考を鍛えたい人
  • 文系の人
  • エンジニアの思考を理解したい人

振り返り

表面的な課題

皿洗いをやりたくない

本当の問題

他の家族が団欒してリラックスしているのに、自分は家事をしている

解決しない解決策

【解決策】皿を使わないか、皿を洗わない

創造的解決

では、本当の問題がわかったところで、次回、創造的解決を考えていきましょう。

【問題】他の家族が団欒してリラックスしているのに、自分は家事をしている

これね、考え出すと奥が深いんですよね。

例えば「他の家族」って誰でしょうか?
親かもしれないし、子かもしれないし、パートナーかもしれないし、同居人かもしれないですね。
この時、パートナーは含むけど子は含まない、なんてこともあります。

同様に、「団欒」の定義って何ですか?「リラックス」って?「家事」って?

となっていくわけです。
そして、それをまた聞いて、分解し続けることによってわかった解決策が実は

【解決策】パートナーと一緒に皿洗いをする

だったりするわけです。
皿洗いをやりたくない、という話だと思っていたら、皿洗いをすることが解決になったりするんですね。

何が解決策になるかは人や状況や歴史、時代によります。本当にわからないわけです。

ペルソナ

なので、システムや商品を作る上では ペルソナ を定めます。
この世にたった一人の、その人が本当に欲しがっている解決策を提案するんですね。

この解決策は、想像ではいけません。
ペルソナに会いに行って、ヒアリングをして、仮説検証をして、本当に課題が解決できたことを確認してから商品やサービスを販売するんです。

これだと、その人にしか売れない、と思いますか?
正直、そうかもしれません。
でも、どこかにいるだろう誰かに向けた商品やサービスは、もっと誰にも届きません。

逆に、どこかに本当にいる誰かが買ってくれる商品は、確実にその人を助けます。
そして、それを知った周りの人が、「自分の場合はこんな使い方できる」と想像して買ってくれたりするのです。

人間の想像力、創造力は最大の味方です。

リバースエンジニアリング

最後に、ちょっとビジネスの観点を入れてみましょうか。
皿洗いを解決するための商品といえば、

  • 食洗機
  • 使い捨ての紙皿
  • 汚れが落ちやすいお皿

などがありますね。
食洗機の始まりはどんなユーザーの声だったんでしょうか。
ここまでの創造的解決を逆から行ってみてください。面白い発見があると思いますよ。
これをリバースエンジニアリングと言います。

ちなみに、Panasonicさんの食洗機開発秘話を見つけました。
諦めずに苦労や困難を乗り越えてきた先人たちのおかげで、今のテクノロジーがあるんですね。
本当に頭が下がります。

勉強するのに教科書や模範解答やお手本が必要だなと思いますよね?
同じことです。
上手くできているもの、上手くいったものを分解するのはとても勉強になります。

まとめ

なぜなぜ分析、頭を使うので苦労しますが、コミュニケーション改善や課題解決をしたいと思ったらやってみてください。
大事なのは、本当の原因や強い因果関係を分析するために能力や道具を使う、ということです。

そして、プロジェクトが炎上する原因の大半は、コミュニケーションのミスによるすれ違いです。
ここもなぜなぜ分析が活躍するので、日常的に「なぜ?」を問う習慣をつけるととても助けになると思います。

次回は、ゲーム理論から紐解く課題解決について考えていきましょう。

最後に

ここまで読んでくださってありがとうございます!
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