はじめに
皿洗い、好きですか?
誰がやるかで揉めたことありませんか?
実は、こういう日常の問題こそ「創造的解決」の出番です。
『文章題で身に付くプログラミング思考入門️』は、日常や文章問題からプログラミング思考を身に付けていく、簡単で身近で、あなたをちょっと輝かせてくれるシリーズです。
今回は皿洗いをテーマに、解決のさらに上を行く、創造的解決策について考えてみます。
「言われた通りやりました」は、本当の解決にならないことが多いです。
これまでのまとめ
対象者
- プログラミングの考え方を学びたい人
- プログラミングに挫折したことのある人
- 論理的思考を鍛えたい人
- 文系の人
- エンジニアの思考を理解したい人
皿洗い問題の構造を考える
問題は定義されて生まれ、解決に向けて動き出す。ということで問題を定義してみましょうか。
問題の定義
皿洗いは、生きていく上で避けて通れないタスクですね。
では、なぜ問題になるのでしょうか?そこにはこんな理由があるかもしれません。
- 皿洗いをやりたくない
- いつも同じ人が皿を洗っていて不公平
- 皿洗いの時間が取れない
他にも色々あるでしょう。
社会的、感情的、機能的。語りきれない複雑な理由が隠されているはずです。
解決策
さて、では問題を解決しようと思ったら、どんな解決策が思い浮かびますか?
- 皿洗いをやりたくない
- 【解決策】皿を使わないか、皿を洗わない
- いつも同じ人が皿を洗っていて不公平
- 【解決策】公平に分担する
- 皿洗いの時間が取れない
- 【解決策】皿洗いの時間を減らすか、なくすか、作るか、人に頼む
こんな感じの解決策が思いつきますね。
これは問題を裏返した解決策です。
これで解決できるなら十分です。
でも、現実はそう上手くいかないですよね。
「今日担当でしょ!さっきもお皿洗ってって言ったじゃん!」
「後でやるよ!」
そうです。私たちにはさらに上をいく、圧倒的な解決策が必要なのです。
本当の問題
みんなが納得できる解決策を見つけるには、そもそも本当の問題は何なのかを見つけ出すことが大事です。
- 皿洗いをやりたくないのはなぜ?
- いつも同じ人が皿を洗うのが不公平なのはなぜ?
- 皿洗いの時間が取れないのはなぜ?
なぜなぜ分析 という言葉を聞いたことがあるでしょうか?
「なぜ?」を繰り返す中で、根本的な原因や、課題に結びつく因果関係を見つけるアプローチのことですね。
品質管理の道具としては、フィッシュボーン図 などもよく似た考え方です。
日本人は、振り返る力に長けていると私は思います。
深く深く振り返って分析することによって解決策を導く、というやり方も有効です。
大事なのは、本当の原因や強い因果関係を分析するために能力や道具を使う、ということです。
道具も使いようです。どう使うかによっては、単なるなまくらにしかなりません。
さて、やってみましょう。
例えば、こんな感じでしょうか。3回なぜを繰り返してみましょう。
- 皿洗いをやりたくないのはなぜ?
- → 面倒だから。それはなぜ?
- → 食べたあとはゆっくりしたいから。それはなぜ?
- → 他の家族と同じように、団欒してリラックスしたいから。
といった具合ですね。すると本当は、
他の家族が団欒してリラックスしているのに、自分は家事をしている
という状況が問題なのではないか、という仮説が立てられるわけです。
この問題に対して、
【解決策】皿を使わないか、皿を洗わない
という解決策を提示しても、そりゃあ解決しないわけです。
例え皿洗い問題が解決されたとしても、一人だけ家事をしていて他の家族は団欒している、という状況がどこかで再現してしまう可能性がありますから。
シーンが切り替わっただけで、根本的原因が解決されない限り、また悪さをしてしまう可能性があります。
ここで、創造的解決の出番です。
次回、創造的解決
では、本当の問題がわかったところで、次回は創造的解決を考えていきましょう。
最後に
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