はじめに
数年前までは「開発環境といえば VSCode」という空気が強くありました(もちろん Vim などの利用者もいましたが)。
ところが 2024 年頃から、その状況に少し変化が見えてきています。
また、AI の利用が当たり前になりつつあり、開発環境にも自然に組み込まれるようになりました。
本記事では、普段 GitHub Copilot や Claude Code を使っていた筆者が、友人のすすめで試してみた Windsurf について書いてみます。
なお、この記事は “Windsurf が良かった” という筆者の主観に基づく感想です。
もちろん、CursorやGitHub Copilot、Claude Codeも日常的に使っています。
現時点では Windsurf がしっくりきていますが、ほかのエディタやAgentも日々進化しているため、来月には他のエディタを使ってるかも。。。
(実際、Copilot の Agent モードも最近かなり使いやすくなってきています)
Windsurfとは何か? – AIエージェント時代の新しいIDE
Windsurf は、2021 年に設立された Codeium 社 が開発した IDE です。
コード補完だけでなく、
- プロジェクト全体の理解
- コード生成
- デバッグ
- ターミナル操作の自動化
といった幅広い機能を備えています。
Windsurfの核となる機能
1. Cascade - AIエージェント機能
Windsurf の中心にあるのが Cascade という仕組みです。従来のチャット機能を拡張し、2 つのモードを持っています。

-
Write モード
プロジェクト全体を見ながらコードを編集・生成するモードです。大きめの修正や新機能追加に向いています -
Chat モード
技術的な質問や小さな修正をするときに便利なモードです。コードの内容を確認したり、リファクタリングを頼んだりできます。
Cascade は GPT-5 や Claude 4 Sonnet に対応しており、画像アップロードも可能です。例えば Figma デザインからコードを生成する、といったこともできます。
2. Windsurf Tab - 自動補完
2025 年のアップデートで大きく改善されたのが Windsurf Tab です。
- 複数行にわたるコード補完
- Tab to Jump:次の修正箇所へ自動ジャンプ
- Tab to Import:依存関係を自動インポート
- ターミナルやクリップボードとの連携
特に「Tab to Jump」は便利で、一箇所直すと似た修正箇所を順番に提案してくれます。Tab を押していくだけで修正が進み、効率が上がります。
3. Automated Memories
Cascade を使っていると、だんだんと自分の修正パターンや作業の傾向を学習してくれる仕組みがあります。これが Automated Memories です。
使えば使うほど、自分のスタイルに合ったサポートを受けられるようになります。
4. その他の機能
上記以外にも、便利な機能がいくつか用意されています。
- ブラウザを自動で開く機能
- プランニングモード
- デプロイ機能
開発に必要なタスクを IDE の中で一通りカバーできるのは、実際に触ってみると想像以上に快適です。
料金体系(2025年4月時点)
Windsurf は「プロンプトクレジット統一制」を採用しています。
-
無料プラン
基本的なコード補完機能
一部の AI 機能が利用可能 -
Pro プラン(月額 $15)
500 クレジット/月
全 AI 機能にアクセス可能
優先サポート付き -
追加クレジット
$10 / 250 クレジット
個人利用であれば「無料」または「Pro」が主な選択肢になります。
クレジットは基本的に 1 リクエストにつき 1 消費されます(モデルによっては 2 消費の場合もあり)。
チャットで質問しても、エージェントモードで処理を任せても 1 クレジットですので、コンテキスト単位ではなくわかりやすいです。
Windsurfが使いやすい理由
1. VSCode互換のUIと操作性

WindsurfはVSCodeをベースにしているため、普段VSCodeを使っている人はショートカットやレイアウトに違和感なく移行できます。設定もシンプルで、複雑な環境構築を必要とせず、すぐに使い始められるのが魅力です。
Cursorのように、ショートカットキーや配置が違うというストレスはありません。
2. シームレスなAI補完と「Super Complete」
通常のコード補完に加えて、WindsurfはSuper Complete機能を搭載しています。単語や関数名だけでなく、プロジェクト全体を理解した上で、文脈に沿ったコード提案をしてくれます。無駄な候補が少なく、スムーズにコードを書き進められます。
3. エージェント的な「Flow」機能

単なる補完だけでなく、複数ファイルをまたいだリファクタリングや一連のタスク実行を自動化できる「Flow」が搭載されています。小さな修正から大規模な変更まで、自然言語で指示するだけで処理してくれる点は、特に大規模開発での効率を大幅に上げてくれます。
4. 費用対効果の高さ
Windsurfは月額15ドルで利用でき、CursorやCopilotと比べてもコストパフォーマンスに優れています。
5. 学習コストの低さ
初めてのユーザーでも直感的に使えるUIがとても使いやすいです。ショートカットキーや機能をたくさん覚える必要はなく、基本的には画面右側に表示されるCascade画面と会話をするだけです。
総じて、Windsurfは「VSCodeの使いやすさ + AIエージェントの便利さ」を両立したIDEです。CursorやCopilotに比べて、よりシンプルかつ直感的に使えるため、導入直後から生産性を実感できるはずです。
Windsurfで使用できるモデル
WindsurfではClaude4.1やGPT5をはじめとするモデルを使用することができます。
https://docs.windsurf.com/windsurf/models
ここから最新のモデルを確認できますが、一部を紹介します。(BYOK=自分のAPIキー持込で利用可)
| Model | Credits | Free | Pro |
|---|---|---|---|
| SWE-1 | 0 | ◯ | ◯ |
| Claude Sonnet 4 | 2 | ◯* | ◯ |
| Claude Sonnet 4 (Thinking) | 2 | ◯* | ◯ |
| Claude Opus 4.1 | 20 | ◯ | ◯ |
| Claude Opus 4.1 Thinking | 20 | ◯ | ◯ |
| Claude 3.7 Sonnet | 1 | ◯* | ◯ |
| Claude 3.7 Sonnet (Thinking) | 1.25 | ◯* | ◯ |
| Claude 3.5 Sonnet | 1 | ◯* | ◯ |
| Claude 4 Opus | BYOK | ◯* | ◯* |
| Claude 4 Opus (Thinking) | BYOK | ◯* | ◯* |
| GPT-5 (low reasoning) | 0.5 | ◯ | ◯ |
| GPT-5 (medium reasoning) | 0.5 | ◯ | ◯ |
| GPT-5 (high reasoning) | 1.5 | ◯ | ◯ |
| Gemini 2.5 Pro | 1 | ◯ | ◯ |
他のAIとの比較
1. Windsurf vs Cursor
- Windsurf: VSCode互換のUIを持ち、Super CompleteとFlowで文脈理解と自動化を直感的に利用可能。学習コストが低く、すぐに活用できるのが魅力。
- Cursor: 大規模コードや高度なエージェント機能に強み。細かい設定など、ユーザの拡張性に理がある反面、UIや操作体系に慣れるまでに時間がかかる。
2. Windsurf vs GitHub Copilot
- Windsurf: コード補完だけでなく、IDE全体をサポート。マルチファイルでのリファクタリングやタスクの自動化も自然言語で可能。
- Copilot: 軽快で即時的なコード補完に優れ、ちょっとしたスニペット生成には便利。ただ、Agentモードは最近強くなり始めているのでこれからに期待。
3. Windsurf vs Claude Code
- Windsurf: IDE統合型で、複数ファイルをまたぐ日常的な開発タスクを即座にサポート。Flowにより実務での効率が高い。
- Claude Code: 長文コンテキスト処理やドキュメント解析に強く、リサーチ用途では力を発揮。
比較すると。。。
今回比較した各ツールにはそれぞれの得意分野があります。
- Cursor: 大規模コードや高度なエージェント処理に強い。
- Copilot: 軽快で即時的なコード補完が得意。
- Claude Code: 長文解析やドキュメント理解に向く。
- Windsurf: 直感的なUI、安定したコード提案、Flowによる自動化を備え、総合的に使いやすい。
特にWindsurfは、VSCodeユーザーにとって自然に馴染み、日常的な開発効率を素早く引き上げてくれるバランスの良い選択肢といえます。迷ったらまず試す価値があるIDEです。
コード品質はどうか
コード品質は最終的に利用するモデルに左右されるため、どのエディタが絶対に優れているとは言えません。ただし使い勝手や出力の傾向には違いがあります。Cursorは積極的にコードを生成してくれる反面、まれに破綻したコードを出すことがあります。Windsurfはより着実で安定感のある提案が多く、安心して使える印象です。同じモデルを使う場合でも、無駄に尖らず、現場ですぐ活かせるコードを出してくれる点でWindsurfは扱いやすいと感じることができます。
まとめ
いかがだったでしょうか?
VSCode互換のUIで迷わず入れて、Cascade(Write/Chat)やWindsurf Tab(Tab to Jump/Import)、Flowの組み合わせで「小さな修正から複数ファイルの変更」まで同じ画面で進められる——これがWindsurfを使ってみて一番ラクだと感じた点でした。
コード品質は最終的にモデル依存ですが、Windsurfは提案が安定しており、現場にそのまま持ち込みやすい印象です。料金も“1リクエスト=1クレジット”の感覚で運用がイメージしやすく、まず無料→必要に応じてProという段階導入がしやすいのも◎。
もちろん、Cursorの高度なエージェントやCopilotの軽快な補完、Claude Codeの長文解析など、他ツールにも強みはあります。とはいえ「すぐ馴染んで、すぐ成果が出る」体験を重視するなら、現時点ではWindsurfを最初の一歩に選ぶのがしっくりきました。
まずは手元のリポで、小さめのタスクをCascadeに任せてみるところから。合うと感じたら、Pro+紹介クレジットで本格運用に移行するのがおすすめです。
GPT5が期間限定無料
今だけGPT5が無料で使用可能(2025年8月25日時点)

GPT5を期間限定で無料公開しているとの情報です。
GPT-5 is now available in Windsurf! Free for a limited time.
筆者はトライアルの最初の1週間はGPT5が無料でしたが、その後有料に切り替わりました。
しかし、その後に有料プランを契約するとGPT5が再度無料になりました。
挙動はキャンペーンや仕様の更新に左右されるため、正確な条件は最新の情報を御覧ください。
[2025年9月3日更新]
GPT-5 Pricing Changes
Starting on Tuesday, August 26, our GPT-5 promotion will end for all users. The new pricing will be:
https://windsurf.com/changelog
8月26日からGPT5が有料になったみたいです。
現在はGrok code fastが無料で使用できますね!
250クレジットでおトクに始める
Windsurfを試すなら今が始めどき。
有料プラン加入時に 250クレジット が付与されます。
初期学習やエージェント実行の回数に余裕ができるので、使い勝手をしっかり体験できます。
※このリンク経由だと250クレジットが入ります。応援してもいいよ、という方はぜひ。