6
7

Delete article

Deleted articles cannot be recovered.

Draft of this article would be also deleted.

Are you sure you want to delete this article?

More than 5 years have passed since last update.

AnnoFabを使って物体検出の評価を試みる ~機械学習名古屋 第20回勉強会~

Last updated at Posted at 2019-06-17
1 / 37

自己紹介

  • not 機械学習エンジニア
  • not データサイエンティスト
  • not Web開発者
  • not アノテータ(教師データ作成者)
  • アノテーションの効率化などを考えるエンジニア?
    • アノテーションの生産性や品質
    • アノテーションルール
    • アノテーションツール

AnnoFabとは?

  • 来栖川電算が提供するアノテーションツール
  • チーム作業効率化や品質管理の機能を備え、カンタンにカスタマイズができる
  • 無料で利用可能

https://annofab.com/
image.png


AnnoFabの特徴

  1. 開始までたった3分
  2. 高品質データをサクサク作成
  3. きめ細やかな作業管理
  4. 自動的な計測と可視化
  5. 徹底的な自動化支援(WebAPI)

https://annofab.com/ 参照


はじめに


発表するモチベーション

  • AnnoFabを使って機械学習っぽいことをしてみたい
    • 業務ではAnnoFabを使っているが、機械学習している訳ではない(not 機械学習エンジニア)
  • AnnoFabは無料なので、いろんな人に遊んでもらいたい(ステマじゃないよ♬)

AnnoFabを使って何をするか?

既存の物体検出モデルが検出した結果と、私がアノテーションした結果を比較して評価します。
アノテーション作業を減らすため、今回は「飛行機」のみをアノテーションします。

  • アノテーションデータで学習しない理由:アノテーションデータの作成や、学習に時間がかかるから
  • 飛行機を選んだ理由:アノテーションルールが単純になると思ったから(本当?)

発表内容

アノテーション結果と物体検出結果を比較するまでに実施した作業を、簡単に説明します。

  1. 物体検出について
  2. AnnoFabを使ってアノテーションデータを作成する
  3. アノテーション結果と物体検出モデルが検出した結果を比較する

物体検出について


評価する物体検出のモデル

COCO Datasetで学習されたYOLO v3モデルを評価します。


YOLOとは?

物体検出アルゴリズムの一つです。

You only look once (YOLO) is a state-of-the-art, real-time object detection system

image.png


COCO Datasetとは?

物体検出やセグメンテーションなどのデータセットです。

COCO is a large-scale object detection, segmentation, and captioning dataset. COCO has several features:

物体のカテゴリは80種あります。

image.png


COCO Datasetの飛行機

http://cocodataset.org/#explore
image.png


AnnoFabを使ってアノテーションデータを作成する


アノテーション画像の用意

google-images-downloadで、Googleから飛行機の画像を一括でダウンロードします。

$ googleimagesdownload --keywords "飛行機"

image.png

実在しない飛行機の画像もあります。


アノテーション画像をAnnoFabに登録

登録後の入力データ画面
image.png


タスク(アノテーション作業)の作成

「タスク」はアノテーションの作業単位です。1つのタスクには複数の画像が含まれています。
今回は1タスクを5枚にします。

image.png


アノテーションルールを決める

アノテーションするにはルールが必要です。今回は以下のルールでアノテーションします。

アノテーションルール
# 飛行機の囲い方
* 飛行機を矩形で囲む
* 囲む場合
    * 他の物体に隠れている
    * 画像外にはみ出している
* 囲まない場合
    * おもちゃの飛行機
    * イラストの飛行機

必要になりそうな属性もルールに追加する

物体検出モデルとの単純な比較であれば、アノテーションデータは矩形だけあれば十分ですが、比較した結果を考察する場合、属性情報があると便利なときがあります。
今回は、必要になりそうな属性を追加しました。本当に必要かどうかは分かりません。

アノテーションルール
# 飛行機の属性
## 隠れチェックボックス
飛行機全体の1/4以上が他の物体に隠れているとき、ONにする。

## 画像外はみ出しチェックボックス
飛行機全体の1/4以上が画像外にはみ出ているとき、ONにする。

## 位置ラジオボタン
* 空:飛行機が空にいる
* 地上:飛行機が地上にいる。または着陸直後、離陸直後。

# 画像全体の属性
## おもちゃチェックボックス
画像におもちゃの飛行機が映っていればONにする

## イラストチェックボックス
画像にイラストの飛行機が映っていればONにする

アノテーション仕様の設定

先ほど決めたアノテーションルールに従って、アノテーション仕様を設定します。

image.png


アノテーションデータの作成

40枚の画像(8タスク)に対して、アノテーションします。

sample3.gif


アノテーションの検査

自分が作ったアノテーションを自分で検査します。
※本来は、他者が作成したアノテーションを検査するための機能です。


アノテーション一覧画面で確認する

アノテーション一覧画面で、作成したアノテーションの一覧を確認します。
image.png


アノテーションの統計情報を算出

アノテーション一覧画面に表示されているアノテーションの個数を集計します。
モデル学習する前に、データ全体を俯瞰することは大事な作業です。

画像に映っているもの 画像枚数
実物に近い飛行機 36
おもちゃの飛行機 2
イラストの飛行機 2
合計 40
飛行機の状態 物体の数
飛行機 58
隠れている 2
画像外にはみ出している 18
地上にいる 33
空にいる 25

アノテーション結果と物体検出モデルが検出した結果を比較する


アノテーションデータをダウンロードする

AnnoFabからアノテーションデータをダウンロードします。
ダウンロードしたzipファイルの中には、画像枚数分だけJSONファイルが格納されています。
1つのJSONファイルが、1枚の画像に付与されたアノテーションデータに対応します。

$ tree annotation-data/
annotation-data/
├── 1.2f05b75878f20c5d6a5de64b37ebeb98_m.jpg.json
├── 10.IMG_5144.jpg.json
├── 11.yd_jal1.jpg.json

アノテーションデータの中身

{
    "project_id": "c142e7c4-f48e-42c7-800d-cf7e52584847",
    "annotation_format_version": "1.0.0",
    "task_id": "airplane_19",
    "task_phase": "acceptance",
    "task_status": "complete",
    "input_data_id": "f4db8775-dff0-4a3b-bbae-6c1395c03a64",
    "input_data_name": "飛行機.zip/ФЄНsЛ@/96.AS20180522003209_commL.jpg",
    "details": [
        {
            "label": "airplane",
            "annotation_id": "fed2054f-17f8-4a63-93c6-70e5f0a361ce",
            "data": {
                "left_top": {
                    "x": 120,
                    "y": 11
                },
                "right_bottom": {
                    "x": 278,
                    "y": 130
                },
                "_type": "BoundingBox"
            },
            "attributes": {
                "occluded": false,
                "position": "sky",
                "truncated": false
            }
        },
        {
            "label": "scene",
            "annotation_id": "e2b11cf1-2b88-483a-8a0e-02078206d547",
            "data": null,
            "attributes": {
                "illustration": false,
                "toy": false
            }
        }
    ]
}

物体検出モデルが検出した結果を描画する

Kerasで実装されたYolo v3を利用して、物体検出を行います。
https://github.com/qqwweee/keras-yolo3

https://qiita.com/shinmura0/items/dc0d02dc1e716b912932 を参考にしました。

今回はtinyモデルを利用します。


検出した結果とアノテーション結果の両方を画像に描画する

keras-yolo3を修正して、検出結果とアノテーション結果の両方を画像に描画します。
以下のようなスクリプトを追加しました。

import json
from pathlib import Path

import PIL.Image
import PIL.ImageDraw

def draw_groud_truth(image: PIL.Image, image_filename:str, annotation_dir: str):
    """
    Ground Trutheを描画する
    :param image: PillowのImage
    :param image_filename: 画像のファイル名
    :param annotation_dir: アノテーションディレクトリのパス
    """
    json_path = Path(annotation_dir) / Path(f"{image_filename}.json")

    with open(str(json_path)) as f:
        json_data = json.load(f)

    if json_data["task_status"] != "complete":
        print("アノテーション作成が完了していない画像なので、Ground Truthを描画しないスキップする")
        return

    # airplaneのアノテーション情報を取得
    airplane_annotation_list = [annotation for annotation in json_data["details"] if annotation["label"] == "airplane"]
    draw_rectangle(image, airplane_annotation_list)

    return image


def draw_rectangle(image: PIL.Image, annotation_list):
    draw = PIL.ImageDraw.Draw(image)
    for annotation in annotation_list:
        data = annotation["data"]
        xy = (data["left_top"]["x"], data["left_top"]["y"], data["right_bottom"]["x"], data["right_bottom"]["y"])
        draw.rectangle(xy, outline=(255,0,0))

    return draw

描画後の画像

  • 赤い矩形:アノテーション結果
  • オレンジの矩形:検出結果(数値はスコア)

image.png

image.png

image.png

物体検出モデルは、アノテーション結果に比べて、横幅が狭く検出されているように見えました(確認していない)。


IoU(Intersection over union)、mPA(mean Average Precision)を算出

余力がないので、今回は省略します。
以下のツールを利用すれば、簡単にIoU, mPAを算出できるかも?(使っていない)
https://github.com/rafaelpadilla/Object-Detection-Metrics


まとめ

  • AnnoFabを使ってアノテーションを作成した
    • 飛行機を矩形で囲う
  • YOLO v3の物体検出モデルで検出された結果と、アノテーション結果を画像に描画した

機械学習名古屋 第22回で、AnnoFabのハンズオンを実施します!


補足


keras-yolo3を利用するのに必要なPythonパッケージ

Pipfile
[packages]
keras = "==2.1.5"
tensorflow = "==1.6.0"
h5py = "*"
pillow = "*"
matplotlib = "*"
opencv-python = "*"

tensorflowのバージョンが古いです…


AnnoFabで作業時間などの統計情報を確認する

完了したタスク数や、作業時間を確認できます。

image.png


AnnoFabのWeb API


実行環境

  • Xubuntu 18.04
  • Python 3.6.8
  • AnnoFab v0.53.1
6
7
0

Register as a new user and use Qiita more conveniently

  1. You get articles that match your needs
  2. You can efficiently read back useful information
  3. You can use dark theme
What you can do with signing up
6
7

Delete article

Deleted articles cannot be recovered.

Draft of this article would be also deleted.

Are you sure you want to delete this article?