最近、ドイツ語学習の効率を上げるためのWebアプリケーションを開発しました。このアプリは既存のドイツ語-英語辞書をベースに、学習者の行動パターンを詳細に分析し、個人の学習スタイルに合わせた最適化を提供します。
開発のきっかけは、既存の辞書アプリでは単語を調べることはできても、どの単語に時間をかけて学習しているか、どの部分で躓いているかが分からないという課題でした。そこで、マウスの動きや検索パターンを追跡し、学習効率を可視化する機能を追加することにしました。
技術的には、TypeScriptとWebワーカーを活用して、206,875語の辞書データを高速検索できるよう設計しています。特に注目すべきは、学習履歴システムです。ユーザーが単語を検索する際のマウスの軌跡、滞在時間、クリック回数を記録し、学習の難易度や理解度を定量的に測定します。
学習履歴機能では、検索した単語の頻度、最初に調べた日時、最後にアクセスした日時を追跡します。さらに、マウスの移動距離、平均速度、方向転換回数などの詳細なメトリクスを収集し、学習者の集中度や理解の深さを分析できます。
実際の学習では、ドイツ語のテキストを練習エリアに貼り付け、分からない単語をクリックするだけで即座に辞書検索が行われます。シングルクリックとダブルクリックのモードを切り替えることで、学習スタイルに応じた操作性を提供しています。
データの永続化にはブラウザのlocalStorageを使用し、最大1000件の学習履歴を保存できます。また、学習データはJSON形式でエクスポート・インポートが可能で、異なるデバイス間でのデータ移行も簡単に行えます。
オフライン対応も重要な機能の一つです。Service Workerを実装することで、一度アクセスすればインターネット接続がない環境でも辞書機能を利用できます。これにより、通勤時間や移動中でも継続的な学習が可能になります。
このアプリを使用することで、従来の辞書アプリでは見えなかった学習の質的側面が明確になり、より効率的なドイツ語学習が実現できると考えています。今後も学習者のフィードバックを取り入れながら、機能の改善を続けていく予定です。