概要
本書ではCentOS7にLAMP環境(Linux,Apache,PHP,MariaDB)を構築し、PHPの人気フレームワークであるLaravelの開発環境を作成します。
0.使用環境
- 使用PC:Windows 10 Pro
- 仮想環境:VirtualBox 6.0.14
- 仮想OS:CentOS Linux release 7.7.1908 (Core)
※注:本書ではPHP 7.3.11、composer 1.9.0 、Laravel 5.8を使用しております。PHPやLaravelのバージョンによって.env
などの内容が異なる場合があります。
1. 初期設定
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アップデート可能な全パッケージをアップデートする。
$ yum -y update
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永続的にSELinuxを無効化する。
$ vi /etc/selinux/config SELINUX=disabled $ reboot
2. Apacheのインストール
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Apacheをインストールする
$ yum -y install httpd
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Apacheを起動する
$ systemctl start httpd $ systemctl enable httpd $ systemctl status httpd
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httpが接続できるように80ポートを許可する。
$ firewall-cmd --add-service=http --zone=public $ firewall-cmd --reload $ systemctl restart firewalld
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ブラウザで
http://localhost
に接続し、Apacheの初期画面が表示されることを確認する。
2. PHPのインストール
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PHP7のリポジトリを追加する。
$ sudo wget https://dl.fedoraproject.org/pub/epel/epel-release-latest-7.noarch.rpm $ sudo rpm -ivh epel-release-latest-7.noarch.rpm $ sudo yum install -y http://rpms.famillecollet.com/enterprise/remi-release-7.rpm $ sudo yum-config-manager --enable remi-php73
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PHPをインストールする。
$ yum install -y php73 php73-php php73-php-mysql php73-php-php-mysqlnd php73-php-bcmath php73-php-ctype php73-php-json php73-php-mbstring php73-php-openssl php73-php-PDO php73-php-tokenizer php73-php-xml gcc
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PHPのシンボリックリンクを設定する。
$ ln -s /usr/bin/php73 /usr/bin/php
-
PHPがインストールされたことを確認する。
$ php -v
3. MariaDBのインストール
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MariaDBをインストールする。
$ yum install -y mariadb mariadb-server
-
MariaDBを起動する。
$ systemctl start mariadb $ systemctl enable mariadb $ systemctl status mariadb
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MariaDBの初期設定スクリプトを実行し、rootユーザーのパスワードを設定する。
$ mysql_secure_installation
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MariaDBに接続する。
$ mysql -u root -p
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Laravelで使用するMariaDBのユーザーを作成する。
> create user 'ユーザー名'@'localhost' identified by 'パスワード'; > grant all on *.* to 'ユーザー名'@'localhost';
4. composerのインストール
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composerをインストールする。
$ yum install composer
-
composerがインストールされたことを確認する。
$ composer -V
5. Laravelプロジェクトの作成
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composerでLaravelのライブラリを読み込む。
$ composer global require laravel/installer
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Laravelのプロジェクトを作成する。
$ cd /var/www/html $ composer create-project --prefer-dist laravel/laravel プロジェクト名 "バージョン"
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作成したプロジェクトのアクセス権限を変更する。
$ chmod -R 777 /var/www/html/プロジェクト名
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LaravelでMariaDBが使用できるように
.env
を編集する。$ cd /var/www/html/プロジェクト名 $ vi .env (省略) DB_CONNECTION=mysql DATABASE_URL=mysql://MariaDBのユーザー名:MariaDBのパスワード@127.0.0.1/MariaDBのデータベース名 DB_HOST=127.0.0.1 DB_PORT=3306 DB_DATABASE=MariaDBのデータベース名 DB_USERNAME=MariaDBのユーザー名 DB_PASSWORD=MariaDBのパスワード
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Laravelを日本語環境に変更する。
$ cd /var/www/html/プロジェクト名 $ vi config/app.php (省略) 'timezone' => 'Asia/Tokyo', (省略) 'locale' => 'ja',
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Apacheを再起動する。
$ systemctl restart httpd
6. Laravelの動作確認
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Laravelのビルドインサーバを立ち上げる。
$ php artisan serve
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ブラウザで
http://localhost:8000
に接続し、Laravelの初期画面が表示されることを確認する。
最後に
CentOS7上にLaravel(PHP)の開発環境を作成することで、人気のPHPフレームワークを検証することができます。
※LaravelのプログラミングについてはLaravelの公式ドキュメントをご確認ください。