はじめに

Ignite で発表された新機能 & Update の検証も落ち着いてきたなと思ったら、
唐突に Azure Building Blocks が発表されたので早速試してみました。

Azure Building Blocks とは？

ざっくりいうと、Azure リソースの展開を簡略化するように設計された仕組みのことです。
ユーザーは複雑な ARM Template を記述することなく、デプロイするリソースのパラメータ設定を記述し
azbb コマンドを実行するだけで裏でいい感じの ARM Template にマージされデプロイされます。

サポートされている Azure リソース

現在は下記のリソースがサポートされています。

Virtual Network (ゲートウェイ、ピアリング含む)
Network Security Groups
User Defined Routes
Windows and Linux VMs
VM Extensions
Internal and External Load Balancers
Application Gateway

事前準備

事前にコマンドラインツールをインストールします。
ローカルにインストールすることも可能ですが、今回は Azure Cloud Shell にインストールします。
インストール方法は下記に書いてある通りにコマンドを実行すれば完了です。
https://github.com/mspnp/template-building-blocks/wiki/Install-Azure-Building-Blocks-in-Azure-Cloud-Shell

azbb コマンドが認識されていれば準備完了です。

試してみる

Github にあるサンプルを使用して Azure にデプロイします。

１. 下記のURLからjsonファイルをダウンロードしてくる
https://github.com/mspnp/template-building-blocks/blob/master/scenarios/

２. ダウンロードしたjsonファイルを確認する

{
  "$schema": "https://raw.githubusercontent.com/mspnp/template-building-blocks/master/schemas/buildingBlocks.json",
  "contentVersion": "1.0.0.0",
  "parameters": {
    "buildingBlocks": {
      "value": [
        {
          "type": "VirtualNetwork",
          "settings": [
            {
              "name": "msft-hub-vnet",
              "addressPrefixes": [
                "10.0.0.0/16"
              ],
              "subnets": [
                {
                  "name": "firewall",
                  "addressPrefix": "10.0.1.0/24"
                },
                {
                  "name": "subnet1",
                  "addressPrefix": "10.0.2.0/24"
                }
              ]
            }
          ]
        }
      ]
    }
  }
}

書き方がシンプルになっていますね。

３. Cloud Shell が使用している File Storage に json ファイルをアップロード
今回は作成した azbb フォルダにアップロード

管理ポータルから File Storage に直接アップロードできるようになったのは良いですね。

４. Cloud Shell にて azbb コマンド実行

azbb -g [リソースグループ名] -s [サブスクリプションID] -l [リージョン] -p [パラメータファイルパス] --deploy

５. リソースが正しくデプロイされていることを確認する

最後に

デプロイが完了すると、Cloud Shell で使用している File Storage のファイル共有直下に
「元ファイル名-output.json」が出力され、実際にデプロイで使用した ARM Template が確認できます。

サンプルや各種ドキュメントは Github に公開されているので、皆さんも試してみください。
https://github.com/mspnp/template-building-blocks