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開発生産性の未来に参加してきました。

Last updated at Posted at 2023-11-28

Findyさん主催のこちらのイベントに参加してきました。

AとBのブースに分かれていて、Aブースはオフライン限定、Bブースはオンラインとのハイブリットという開催でした。

メインの話題は、エンジニアの生産性の定義や、可視化、改善につなげるところという話でした。

僕は9割くらいはAブースの方に参加していました。その中で自分の中での新しい発見をメモしておきます。

生産性の定義は文脈によって異なる

Aブースの3セクション目の話でした。

大企業の組織構成の中で、生産性という言葉はどのレイヤーで語られるかで意味が異なってくるというものでした。そして、そのレイヤーの接続部分が生産性のつなぎ目という見方は、組織全体を見れてなかった自分には衝撃でした。

細かく見てみます。

開発者目線での生産性というとInputとして、要件を受け取りOutputとして、書いたコードの量であったり、PRの数であったり、納期に間に合わせた、もしくは早く終わらせたといった目線になります。

しかし、その一つ上のレイヤーである、EMの立場からするとInputとして、それぞれの開発者の上記の工数を受け取りOutputとして、できた機能などが出てきます。

そして、その一つ上のレイヤーになってきて、PMやPdMとなってくるとInputとして、上記のできた機能を受け取りOutputとして、お金といったものを生み出すというようなところになってきます。

このようにInputとOutputの連鎖があるということです。接続部があってそれぞれのレイヤーで練られたものがOutputされ、次のInputに引き渡されていきます。。

これは見え方がまるっと変わってくる、言われてみれば当然ですが、それぞれの立場を理解していないと考えもしないことだと思いました。

僕自身は、一開発者という枠にとどまりたくない人間なので、こういうところも気をつけていかないと今後は困ることもあるだろうなというのを理解しました。

コンテキストスイッチの可視化が難しい

生産性として一番分かりやすいものはPRの数やコードの量かもしれません。
しかし、それは一概にそれだけで評価はできないものでもあります。

コンテキストスイッチ問題というのは、エンジニアであれば誰もが経験することでしょう。作業中に声をかけられて集中が都度都度切れることで、作業の進捗が著しく遅れてしまうという問題です。

これは、コンテキストスイッチがどの程度損害を出しているのかを可視化したりすることは難しいものというのを表しています。特にこれは、伝言ゲームになりうる問題でもあります。人から伝えられたものを頭に留めておくというだけで、生産性に大きく影響を与えるような無視できないものになります。

可視化ができない以上対策としては、集中時間のような時間を設けてその間は連絡を取らないようにするといった対応が必要になってきます。

暗黙的不安

Aブースの5セクション目の話でした。

人は未知なものには不安を感じるものになります。開発者も例外なく、さまざまな不安に苛まれます。

自分が貢献できているのか失敗への不安進捗への不安

僕もエンジニアの端くれなのでこの不安は非常に分かります。基本的に仕事でやることは全てが未知のものになるので、この不安は乗り越えても乗り越えてもやってくるものだと思います。

この不安を以下に取り除けるかがEMの仕事であり、役割なんだという話を聞きました。しかし、EMには開発者の不安が届いてこないというのもEMの不安に繋がるということもあるそうです。

こういった不安は生産性というところに大きな損失をもたらします。

これらの解決方法として、スライドにあった不安の依存関係を作るというのはとても良い方法だと思いました。つまり、どんな不安があるかを洗い出すだけでなく、それらの繋がりを持つ不安と不安を繋ぎ合わせることで、どれが根幹となる不安なのかが洗い出されて、それを解決することで芋づる式に解決できる問題も出てくるというのが、スライドから読み取れました。

その会社では、ユーザーストーリーを細かくするというのを徹底したようです。不要なユーザーストーリであれば、削除すればいいだけなので、ひたすらに細かく細かくを意識して行ったようです。初速は遅くなるかもしれませんが、不安が減ることでみんなが気軽にユーザーストーリを作ることができることで生産性が上がるということでした。そして、ユーザーストーリの作成にも一緒に作成することをしたり、ルールで縛るということをしないようにし、方向性だけ示すということを行うことで不安を取り除くことができたようです。

大事なのは、方向性というところで「理想の未来のディティールを描く」ということ。そしてそれを広めるということでした。シンプルなものでもいいので、こういった改善を改善と信じて行うことがEMであったり、マネージャーには必要なスキルなのだなというのを実感しました。

オフショアの苦労

Bブースの6セクション目の話でした。

やはり文化の違いというのは様々な問題を抱えるみたいですがその中の生産性の問題について取り上げていました。

例えば、1週間音沙汰がなく、突然巨大なPRが送られてくるなど。国の文化の話なのか、その会社特有のものなのかまでは厳密には分からないですが、ありそうな話ではあるなと思って聞いていました。

当然、1週間音沙汰がないというのは進捗が見えないので不安に感じますし、そんな巨大なPRをレビューするなんてこともできないわけですよね。そういった背景もあって、まずは日本のPRを参考にしてもらうということをしてもらったそうです。

そして海外にとって日本の労働環境というのに不安を感じているようでした。残業がすごいとか、ルールが厳しいといった労働環境に関する不明確な点がそういったPR事情に繋がってきているようでした。

PRの分割というのはこの場合、とても効果的だなというのを感じました。PRを分けることを評価の対象とするのは、このオフショア開発環境においては非常に重要になりそうです。その会社では、ただの受託のような関係にならないように共に進んでいくというのを意識して、伝えて進めていったというのも、生産性に繋がったとのことです。

オフショアではこういった問題を抱えていますが、良いことも多く日本より平均年齢が若いことから、優秀で吸収の速い若い人が多いというのも魅力の一つですし、チームビルディングが日本に比べると優れているというのを聞きました。誰かと不穏な空気になると飲みに行き仲良くなるそうです。

僕もオフショアには興味ある分野なので非常に興味深く聞くことができました。

まとめ

今回のテーマでもある、生産性というところに焦点を置いて話をされていたので、組織作りやチームビルディングという文脈が多く登場しました。

僕もチームビルディングには興味があるところなので、メンタリティの部分で参考になることも多かったですし、実際に実践してみると良さそうという考えも多かったです。

やっぱり定期的にいろんな会社の組織戦略であったり、大きな会社の考え方に触れるというのは良い刺激になりモチベーションにも繋がりました。

またこのような大きいイベントには参加してみたいと思います。

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