はじめに
システムやアプリケーションのログを管理することは、トラブルシューティングや監視において重要な役割を果たします。ここでは、tail
、less
、journalctl
の基本的な使い方を紹介します。
コマンド説明
tail
- ファイルの末尾を表示
tail
コマンドは、ファイルの末尾部分を表示します。ログファイルの最新のエントリを確認するのに便利です。
主なオプション
-f : ファイルが更新されるたびに新しい行を表示(フォロー)
-n : 表示する行数を指定
# 使い方
tail [オプション] ファイル名
# このコマンドは、システムログファイル /var/log/syslog をフォローし、
# リアルタイムで新しいログエントリを表示します。
tail -f /var/log/syslog
less
- 大きなファイルの閲覧
less
コマンドは、大きなテキストファイルをページごとに表示し、スクロールして内容を閲覧するのに便利です。less
は more
コマンドの強化版で、効率的なナビゲーション機能を提供します。
主な操作方法
Space : 次のページに進む
b : 前のページに戻る
/ : 検索
q : 終了
# 使い方
less ファイル名
# このコマンドは、システムログファイル /var/log/syslog をページ単位で表示します。
less /var/log/syslog
journalctl
- システムジャーナルの表示
journalctl
コマンドは、systemd によって管理されるシステムログを表示します。強力なフィルタリング機能を備えており、ログの詳細な分析が可能です。
主なオプション
-e : 最新のログエントリを表示
-f : リアルタイムでログをフォロー
-u : 特定のユニットに関連するログを表示
# システムログファイル /var/log/syslog をページ単位で表示します。
journalctl [オプション]
# システムジャーナルのログをリアルタイムでフォローします。
journalctl -f
# 特定の期間のログを表示
# このコマンドは、2023年1月1日から2023年1月31日までのログを表示します。
journalctl --since "2023-01-01" --until "2023-01-31"
# 特定のサービスのログを確認
# このコマンドは、apache2 サービスに関連するログを表示します。
journalctl -u apache2.service
# システムログのエラーメッセージを確認(補足)
# このコマンドは、システムログファイル内の "error" メッセージを検索して表示します。
grep "error" /var/log/syslog
おわりに
ログ管理の基本的なコマンドを使用することで、システムの問題を迅速に発見し、効果的に対応することができます。
次の記事では、ディスク使用量の確認について説明します。
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