はじめに
IBM Cloud Pak for Data(以下、Cloud Pak for DataまたはCP4D)は、データとAIのプラットフォームであり、拡張サービス・カタログによって、独自のニーズに合わせてプラットフォームをカスタマイズすることが可能です。
IBM Cloudのカタログからクイックにインストールする方法では、サービスを選択せずにプレーンなCP4Dの導入を試しましたが、今回は各種サービスによって拡張されたCP4Dを導入します。
この方法もとても簡単です。
※2020年12月に実施した手順です。製品のバージョンアップ等により設定項目および手順の実施結果は変更される可能性があります。
前提
- IBM Cloud のアカウント(従量課金アカウントまたはサブスクリプション・アカウント)が必要です。
- Cloud Pak for Dataのライセンスが必要です。
- 必要条件やリソース要件はREADME(英語)の記載に従います。
バージョン
- Cloud Pak for Data : v3.5.0
- Red Hat OpenShift Cluster : v4.5.18
手順
手順は大まかに以下の通りです。
① Cloud Pak for Dataのライセンス割り当て
② OpenShiftクラスター作成
③ プリインストール・スクリプト実行
④ 必要なサービスを選択してインストールを実行
基本的にはIBM Cloudのカタログからクイックにインストールする方法と同じです。
サービスを導入する場合は、
②で「導入に必要なワーカープールの設定」
④で「サービスの選択」
を行う必要があります。
導入に必要なワーカープールの設定
以下は、2020/12時点で選択できるサービスとSystem requirementsをまとめた一覧です。
Service | Version Support | vCPU | Memory (GB) | Storage (GB) | |
---|---|---|---|---|---|
Apache Spark | spark | 3.5.0 | 4 | 16 | 50 |
Cognos Dashboards | cde | 3.5.0 | 3 | 6.8 | 32 |
Data Virtualization | dv | 1.5.0 | 14.2 | 41 | 175 |
Db2 Data Gate | datagate | 3.5.0 | 5 | 13 | 50 |
Db2 Data Management Console | dmc | 3.1.3 | 5 | 10 | 2 |
Db2 Warehouse | db2wh | 3.5.0 | 7 | 98 | 200 |
IBM Streams | streams | 5.5.0 | 1.1 | 13 | 30.1 |
RStudio Server | rstudio | 3.5.0 | - | - | - |
Watson Knowledge Catalog | wkc | 3.5.1 | 27 | 108 | 100 |
Watson Studio | wsl | 3.5.0 | 1 | 8.8 | - |
Watson Machine Learning | wml | 3.5.0 | 6 | 12 | 150 |
Watson OpenScale | aiopenscale | 3.5.0 | 14 | 72 | 100 |
今回は下記のサービスを導入します。
- Data Virtualization
- Db2 Data Gate
- Db2 Data Management Console
- Db2 Warehouse
- Watson Knowledge Catalog
- Watson Studio
- Watson Machine Learning
- Watson OpenScale
導入に必要な vCPU=69.2、Memory=339.8GB、Storage=725GB を
クラスターのワーカープール設定で3ノードで構築するものとします。
サービスの選択
パラメーター設定のところでfalse
からtrue
に変更してインストールを選択するだけです。
インストールの実行
前述の8サービスが導入済みのCP4Dをインストールします。
(4時間15分程度かかりました)
Cloud Pak for Data へのアクセス
ワークスペースからオファリング・ダッシュボードを選択すると、CP4Dのログイン画面が開きます。
Cloud Pak for Dataのホーム画面が開きます。
サービスをひとつも選択せずにインストールしたプレーンな状態に比べると、様々なこと出来ることがメニューの構成からもわかります。
これで任意のサービスを導入したCP4D環境の構築が整いました。