BDR(Business Development Representative)は、主にBtoBのSaaS企業やIT企業において、営業プロセスの上流を担う重要な職種です。
日本ではまだ馴染みが薄いですが、プロダクトと市場をつなぐ非常に戦略的なポジションでもあります。
本記事では、BDRの役割、なぜ必要なのか、エンジニア視点で見た価値、そしてよくある誤解について整理します。
BDRの基本的な役割
BDRの主な仕事は「今すぐ買う顧客」ではなく、「将来の顧客候補」を見つけ、育て、営業につなぐことです。
- 見込み顧客の調査とリスト化
- コールドメールやLinkedInでの接触
- 顧客課題のヒアリング
- 商談化できるかの判断
- フィールドセールスへの引き渡し
つまり、営業の入口とフィルターの役割を担っています。
なぜBDRが必要なのか
エンジニアや営業が直接「良さそうな企業」を探しに行くのは非効率です。
- 技術者は開発に集中したい
- 営業は商談とクロージングに集中したい
- その前段階を誰かが整備する必要がある
この前工程を専門化したのがBDRです。
BDRとSDRの違い
混同されがちですが役割は異なります。
| 項目 | BDR | SDR |
|---|---|---|
| 対象 | 未接触の新規市場 | 既存リード |
| 主目的 | 市場開拓 | 商談化 |
| 活動 | アウトバウンド | インバウンド中心 |
BDRは「市場を作る」役割に近いです。
エンジニア視点で見たBDRの価値
良いBDRがいると、次のことが起きます。
- 顧客の課題が構造化されて届く
- 仕様変更が減る
- 無理な要望が減る
- なぜこの機能が必要かが理解できる
つまり、開発が楽になります。
逆にBDRが弱いと、曖昧な要望だけが飛んできます。
よくある誤解
BDRはテレアポ担当
違います。BDRは単なるアポ取りではありません。
市場理解・課題理解・プロダクト理解が求められます。
BDRは営業の下位職
違います。むしろ最も戦略的な営業ポジションです。
BDRの質がその後の売上とプロダクトの方向性を決めます。
BDRに求められるスキル
- 業界構造の理解
- 顧客業務の理解
- 課題を言語化する力
- 技術とビジネスの翻訳力
- 断る力
「売る力」より「見極める力」の方が重要です。
実際によくあるケース
ケース1:BDRがいない
営業が片っ端から声をかけ、開発は毎回仕様変更。
結果、疲弊します。
ケース2:良いBDRがいる
課題が整理され、案件の質が高く、開発も営業も楽になります。
まとめ
BDRは営業の前段ではなく、市場とプロダクトをつなぐ翻訳者です。
良いBDRは売上を作るだけでなく、プロダクトそのものを育てます。