はじめに
LLMを社内導入すると
- 生産性が上がる
- ドキュメントが書ける
- コードレビューが速くなる
といった効果が出ます。
一方で、導入の失敗はモデル性能ではなく
- 情報の扱い
- 責任範囲
- 運用ルール
が曖昧なまま進めたときに起きがちです。
この記事は「使い方講座」ではなく
社内で揉めないための最小ポリシーテンプレと
よくある失敗パターンをまとめます。
よくある失敗パターン
機密情報を普通に貼ってしまう
- 顧客情報
- ソースコードの一部
- 障害ログ
をそのまま入力してしまい、後で問題になります。
出力を鵜呑みにする
- 間違った仕様
- 存在しないAPI
- もっともらしい嘘
が混ざる前提で運用を作らないと、事故になります。
責任の所在が曖昧
- 出力結果の責任は誰が取るのか
- レビューは必要か
- 利用ログは取るのか
が曖昧だと、導入後に止まります。
まず決める判断軸
何を入力してよいか
最低限で良いので分類します。
- 入力禁止: 個人情報、契約情報、顧客の内部情報、秘密鍵
- 注意: 社内限定資料、障害ログ、ソースコード
- OK: 公開情報、一般的な技術質問、抽象化した相談
何を出力として許容するか
- 意思決定を代替しない
- 最終判断は人が行う
を明文化すると、期待値が揃います。
どの業務で使うか
- 文章作成
- 要約
- 仕様の叩き台
- テストケース案
など、まずは低リスクから始めるのがおすすめです。
最小ポリシーテンプレ(そのまま貼れる)
目的
- LLM利用の範囲を定義し、情報漏えいと品質事故を防ぐ
適用範囲
- 対象ツール
- 対象者
入力してよい情報
- 公開情報
- 抽象化した技術相談
入力禁止
- 個人情報
- 顧客の機密情報
- 秘密鍵 トークン
- 契約条項や未公開情報
出力の扱い
- 出力は参考であり、最終責任は利用者が負う
- 重要な意思決定や対外文書はレビューを必須とする
ログと監査
- 利用ログを残すか
- 保管期間
- 監査の実施
例外運用
- 例外申請の窓口
- 例外時の記録
運用に乗せるチェックリスト
- 入力禁止事項が社内で共有されている
- レビューが必要な成果物の種類が決まっている
- 事故時の連絡先と手順がある
- まずは低リスク業務で試す
まとめ
LLM導入は、ツール選定より先に
- 入力
- 出力
- 責任
- ログ
を決めると失敗確率が下がります。
最小テンプレを叩き台にして
チームの合意を早く作るのがコツです。