電子工作の第一歩といえば、LEDをチカチカと光らせる、通称Lチカから始める事が多いと思います。
今回はLチカをもっと楽しくできる、**「Lチカ電子華道」**を紹介します。
Lチカ電子華道とは
LEDには様々な種類がありますが、UVレジンを使ってカスタムすることで、自由に色、形、サイズを作る事ができます。
それらを剣山に見立てたブレッドボードや開発ボードにレイアウトすることで、よりLチカを楽しもうという試みがLチカ電子華道です。
なお、今回の作例で使用したLEDのうち、ラズベリー型のLEDは秋葉原ラジオスーパー、または、BOOTHにて販売していますので、作るのはハードルが高いけど使ってみたい!という方はぜひお買い求めください。
今回使うもの
- M5 Atom (UIFlow)
- enebular
- LED
- レジン溶液
- シリコンモールド(型枠)
- UVライト
レジン工作
レジン工作については検索すると初心者向けの動画などがたくさんありますので、一度見ることをおすすめします。
レジン溶液は100円ショップでも購入できますが、ネット通販で購入するのがコスパが良いです。モールド(型枠)も100円ショップでも購入できますが、種類を揃えるにはネット通販がおすすめです。
作り方は簡単で型枠にレジンを流し込みLEDを埋め込んでUVライトを照射し硬化させるだけなので、好きな色のレジン、型枠、LEDを使って作ってみましょう。工夫としてはレジンを硬化する際にLEDが動いてしまう場合があるので、レゴなどで簡単な固定装置を作ると楽に作業できます。
また、レジンを扱う際には特に以下の点に注意しましょう。
- レジンは直接触るとレジンアレルギーになる可能性があるので取り扱いに注意しましょう。
- レジン溶液の状態でLEDを点灯するとショートする危険性があるので、しっかり硬化させてから利用しましょう。
enebular
LEDのコントロールにはブラウザベースで簡単に制御ができるenebularを使います。
enebularとUIFlowを使った連携方法は昨年のenebular advent calendarの記事「enebularとUIFlow(M5Flow)で爆速IoTプロトタイピング!」を参考にさせていただきました。
上段のフローでダッシュボードの「switch」ノードでLEDのON/OFFを操作するスイッチを作成しています。
下段のフローでM5 AtomからのHTTPのリクエストを受け付けて、LEDのON/OFFを応答します。
ダッシュボードには以下のようなスイッチが作られます。これをON/OFFすることでM5 Atom上のLEDをON/OFFすることができます。
今回はシンプルにON/OFFするだけの仕組みですが、複数のLEDを制御するためにボタンを増やしたり、外部システムからデータを取得してLEDを光らせたりすることも簡単にできます。
M5 Atom
LEDを接続する開発ボードにはM5 Atomと、ビジュアルプログラムができるUIFlowを使います。
HTTPでenebularからLEDのON/OFF情報を取得して制御しています。
完成!
これでウェブブラウザ上のスイッチからLEDを制御してLチカすることができるようになりました!
Lチカ電子華道の楽しみ方
基本ができたら、色々と応用してみましょう。
例えばこんな事もできます。
他にも様々な工夫の余地があるので試してみましょう。
- レジンにラメや光物パーツを埋め込んでLチカを反射させる
- enebularで複数のLEDをそれぞれLチカさせてみる
- センサーと連動して光り方を変えてみる
また、電子部品を使った華道を調べると活線というプロジェクトもあるようです。センサーを使ったり、見た目も華やかで、こちらも参考になります。
ぜひ、みなさん、自分なりのLチカ電子華道してみてください!