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障がい故に情報を受け取ることが困難な方に的確に情報を伝えるために、Webエンジニアができること

Last updated at Posted at 2020-12-04

2020年CivicTechテック好きアドベントカレンダー5日目です。
私のcivictech活動は、障がいのある方に向けた活動を主に行っています。

近年、webによって様々な情報が発信されるようになりました。 一方で抱えてしまった障がいによって、そうした情報を受け取ることができないことが生じる場合もあります。このような障害をなくしていく上で、作り手ができることを考えていきましょう。

情報を受け取ることが困難な方

抱えている障がいによって、web上で表示される情報を受け取ることが、困難な方々がおります。

・視覚に障がいがある方

こうした方々は、「スクリーンリーダー」と言った機能を用いて、パソコンやスマートフォンのwebをご覧になっています。スクリーンリーダーは、テキストを読むことはできますが、画像を認識することができません。一般の対応方法には、イメージにalt属性を持たせて画像について、説明を加えることがあります。

・理解に限界がある方

知的障がいとも分けられることもありますが、程度によってはweb閲覧ができ、自分の関心のある分野のWebをご覧になってる方もおられます。こうした方々の困難な点として、言葉は知っていても感じが止めにくい、言葉自体も知らないというケースが生じます。

私はこうした方々を「真の情報弱者」と思っております。

本来の情報弱者とは
情報環境が良くない場所に住んでいたり、情報リテラシーやメディアリテラシーに関する知識や能力が十分でないために、放送やインターネット等から必要な情報を享受できていない人。 (Wikipediaより)

特定の分野におけるwebサービスならば、未対応でも許されるケースが仮にあっても、生活に関わる情報や命に関わる情報であればそこに「障害」を生じさせてしまうことは作り手として避けていかなければなりません

情報を受け取ることが困難な方にも的確に情報を渡していく

では、こうした「真の情報弱者」の方々に的確に情報を渡すために、作り手はどんな工夫ができるでしょうか?
私は自分で取り組んでいるプロジクトにおいて、次の工夫をしてみました。

・視覚に障がいがある方に向けて

テキストと、イメージのalt属性は確かにスクリーンリーダーで読み込むことはできますが、さらにもう一夫工夫してみました。
こうした多目的トイレの情報が表示されるとしましょう。
q1.png
(店舗名など、個人の情報は伏せております)
この「i」という表示は、イメージです。なのでalt属性を持たせることができます。私はそのalt属性にモーダルにある全ての情報を書き込んでしました。スクリーンリーダー特徴として、左上から右下に画面を読んでいきますので、必要な情報を受け取れば、スクリーンリーダーが余計なところを読まずに戻ることができるかもしれません。

・理解に限界がある方に向けて

個人個人の理解の度合いを考えることは、難しいですがすぐにできることとして、漢字に読み仮名を振ることができるでしょう。漢字に読み仮名を振るためにはhtmlのタグ<ruby>で対応することができます。
次のように書くことができます。

sample.html
<p><ruby><rb>漢字</rb><rp>(</rp><rt>かんじ</rt><rp>)</rp></ruby><ruby><rb></rb><rp>(</rp><rt></rt><rp>)</rp></ruby><ruby><rb>仮名</rb><rp>(</rp><rt>がな</rt><rp>)</rp></ruby><ruby><rb></rb><rp>(</rp><rt></rt><rp>)</rp></ruby>りましょう</p>

以下のような表示になります。
q2.png

書き方としては、<p><ruby><rb>漢字</rb><rp>(</rp><rt>かんじ</rt><rp>)</rp></ruby>の1つセットで用意すすることができます。加えて、下記のサイトのツールを用いるなら、自動で読み仮名を振ることができます。

参照:ふりがな(ルビ)振りツール

加えて、理解に限界がある方の中には、言葉を知らないケースがあります。こうしたケースに対応するためには、表現を工夫する必要があるかもしれません。私達は成長するにつれて難しい表現を当たり前のように用いています。しかし、そこに一旦疑問を持って当事者がここの表現を理解できるか考えて見ましょう。

最後に

私達は、障がい故に情報を受け取れない方の気持ちや見方を100%理解することは難しいところがあります。しかし、当事者の目線で考えていくこと、当事者のご意見を伺い、参考にし開発を進めることはできます。大切な事は、当事者と目線を共有していくことかもしれません。公共の情報を伝える際にこうした点を参考にしていただければ、幸いです。(1人の障害を持つ者からのお願いです)

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