DNSサフィックスとは、完全修飾ドメイン名(FQDN: Fully Qualified Domain Name)の最後に付加される名前の一部を指します。主にネットワーク内で名前解決を簡略化し、利便性を高めるために使用されます。
主なポイント
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役割
- ドメイン名の補完: 短いホスト名(例:
server1
)を指定すると、DNSサフィックスが自動的に付加されて完全な名前(例:server1.example.com
)になります。 - 名前解決の効率化: ユーザーが完全なFQDNを入力する手間を省きます。
- ドメイン名の補完: 短いホスト名(例:
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構成例
- ホスト名:
server1
- DNSサフィックス:
example.com
- 完全修飾ドメイン名(FQDN):
server1.example.com
- ホスト名:
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適用場所
- クライアントのネットワーク設定: OSのネットワーク設定でDNSサフィックスを設定できます。
- ドメイン参加: WindowsのActive Directoryに参加したクライアントでは、自動的にドメイン名がDNSサフィックスとして設定されます。
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検索順序
ネットワーク環境によっては、複数のDNSサフィックスを設定し、名前解決時にこれらを順番に試す仕組みもあります(DNSサフィックス検索リスト)。
使用例
例えば、ping server1
と入力した際に、DNSサフィックスがexample.com
であれば、実際にはserver1.example.com
に対して通信が行われます。
これにより、特定のドメイン内での名前解決がスムーズに行えるようになります。