0
0

Delete article

Deleted articles cannot be recovered.

Draft of this article would be also deleted.

Are you sure you want to delete this article?

MODAYの技術スタック選定 — Claudeに丸投げしたら、知らないサービスが並んでいた

0
Posted at

元記事: https://moday.me/blogs/engineering/tech-stack-selection

MODAYの技術スタック選定 — Claudeに丸投げしたら、知らないサービスが並んでいた

このブランドのコンセプトは「AI駆動型ブランド立ち上げ」

先に前提を書いておきます。MODAY の事業コンセプトは、Tシャツを売ること以上に 「AI駆動型のブランド立ち上げをどこまでやれるか」 を試すこと、というのが半分くらいある。

ECコンサルを本業でやっていて、現場の実務はそれなりに見てきた。その上で、自分1人で、世界向けに、3日で立ち上げる、という条件で どこまで AI に判断と実装を任せられるか。これを自分で実験している。

なので、技術スタック選定もこの方針でやった。「分からないから AI に聞いた」ではなく、最初から AI に投げる前提で、自分は判断軸だけ出す という分担にしている。

その結果、こういうスタックになった。

レイヤー 採用
ストア Shopify (Dawn theme)
POD Gelato
翻訳 Translate & Adapt
自動化 Make.com
Webhook FastAPI on Render.com
画像生成 fal.ai FLUX Pro
AI 文章処理 Anthropic API

このうち、自分で名前を知っていたのは Shopify と Anthropic API だけ だった。あとは全部、Claude との会話の中で初めて見たサービス名だ。

このスタックを選んで、組み始めてから、まだ3日しか経っていない。

Shopify を選んだ理由は、技術じゃなくてニュースだった

Shopify を選んだ理由は、シンプルだ。

少し前に Shopify MCP のニュースを見た。ああ、これなら Claude Code でストアを組めるな、と思った。それがほぼ全てだった。

普段はECコンサルをやっていて、Shopify は外側からは見ていた。でも自分で本格的に触るのは初めてだ。それでも「Claude Code が MCP 経由で触れるなら、自分が Shopify を知らなくても何とかなる」と踏んだ。

国内サービス(BASE、STORES)は最初から検討に入れていない。理由は1つ、最初からグローバルに売りたかった から。9言語、複数通貨、複数の決済手段。これを最初から見せてくれるのは Shopify しかなかった。

選定軸が「技術スペック」ではなく「Claude Code と相性が良さそうか」と「世界に出せるか」だった、というのが正直なところ。

POD は最初から Claude に投げる前提だった

Tシャツの製造・発送をどうするか。

POD(Print On Demand)サービスを、自分は1つも知らなかった。Printful も Printify も Gelato も、聞いたことすらなかった。

だがこれは「困った」のではなくて、最初から AI に投げて選ばせる前提 だった。自分の知識量で世界中の POD サービスを比較しても、たかが知れている。それなら、判断軸だけこちらが出して、選定そのものは Claude に任せる方が、結果的に良い選択肢が並ぶ。

投げた質問はこれ。

Shopify でオリジナルTシャツをオンデマンドプリントで自動的に販売したい。ターゲットはアメリカ・ヨーロッパ・アジアなどグローバルマーケットで、日本も入れるけどサブのイメージ。どのオンデマンドプリントサービスを使うべきか、リサーチしてくれん?

これだけ。条件は全部ビジネスレイヤー だ。「グローバル」「自動的に」「日本はサブ」。技術的な比較軸(SDKの言語、レート制限、Webhookの形式、認証方式)は1つも出していない。出せない、と言ってもいい。

返ってきたのが、これ。

グローバル展開のオンデマンドプリントについて、主要3サービスを比較しました。結論から言うと、Gelato が今回のユースケースに最もフィットします

🥇 Gelato(最推薦)

  • 32カ国・140拠点以上のローカル印刷ネットワーク
  • 日本・韓国・シンガポール・マレーシア・オーストラリア・インド・中国でローカル生産に対応
  • EU・米国・アジアの顧客に平均72時間以内での配送が可能
  • 関税リスクが低い(現地生産のため越境しない)
  • 200カ国以上に配送対応
  • 弱み: Printifyと比較すると商品ラインナップがやや少ない、価格はPrintifyより若干高め

🥈 Printful(ブランド重視ならこちら)

  • 北米・欧州・アジアに17拠点
  • 品質管理が厳格で、ブランド構築向き
  • 弱み: 3社の中で最も価格が高い

🥉 Printify(コスト重視ならこちら)

  • 90以上のプリントプロバイダーネットワーク、950種以上の商品
  • 価格がGelatoより10〜20%安いケースが多い
  • 弱み: アジアのローカル生産拠点がGelatoより少ない、日本語サポートなし

推奨戦略:グローバルメインで日本はサブという条件なら、Gelatoをメインに使う。アメリカ・ヨーロッパ・アジアすべてでローカル生産できるため、送料・関税・配送スピードのどれを取っても有利です。

決めた。会ったことも触ったこともない POD サービス に、ストアの根幹を預けることになった。

これが、コンサルとして同じ比較を自分でやろうとしたら、3社のドキュメントを読み比べて、関係者に相談して、と1週間は使う。それが、ほぼ即時。

FastAPI に至っては「使ってるの?」レベル

スタック表に「Webhook: FastAPI on Render.com」と書いた。

これ、自分で書いていて少し笑う。FastAPI が何なのか、まだちゃんと分かっていない

構築の初期、Shopify からの注文 webhook を受けて Gelato に流す処理が必要になった。Claude Code が「FastAPI で書いて Render.com にデプロイします」と言ってきた。Python のフレームワークらしい、という程度の理解で「お願いします」と返した。

書かれた。デプロイされた。動いた。自分は Render の管理画面でログを眺めるくらいしかしていない。

ちなみに、この構成は 今はもう使っていない。構築中に違和感があって、別の方法に切り替えた。その話は次か、その次の記事で書きます。

「AI駆動型でやる」と決めている以上、自分のスタックを、自分で全部は説明できない。それは織り込み済みで進めている。

これは賢いのか、危ういのか

ここまで書いて、自分でも整理がついていない。

メリットははっきりしている。

  • 自分が知らなかった選択肢が、最初から検討の俎上に上がる
  • 「自分の技術力」が制約にならない
  • 判断と実装が同時に走るので、1週間以上かかるはずの選定が即時に終わる
  • 結果として、非エンジニア1人でグローバル D2C が現実的に組める

リスクもはっきりしている。

  • 障害が起きたとき、何が起きているか自分で把握できないかもしれない
  • スタックの「なぜ」を自分の言葉で説明できない(だから今、こうやって書きながら整理している)
  • ベンダーが死んだとき、代替の判断が遅れる

このトレードオフが、半年後にどう転ぶかはまだ分からない。動いている間は最高で、止まったら詰むかもしれない。

それでも今このやり方を試しているのは、「AI にどこまで任せられるか」を、本気の事業で計測したい からだ。趣味プロジェクトじゃ意味がない。実際のお金が動き、実際のお客さんが買い、実際の発送が起きる場で試して、初めて答えが出る。

3日で組んだスタックで、世界に売る

このスタックを選んで、組み始めてから3日。
そのうち実装している時間はもっと短い。

その3日で、ストアが立ち上がり、9言語の翻訳が走り、注文 webhook が動き、Gelato への商品連携が動き始めた。「AI 駆動型ブランド立ち上げ」という実験の、最初のスタックがこれだ。

たぶん、半年後にはこのスタックの半分が入れ替わっている。FastAPI / Render はもう外した。他にも怪しいところはいくつかある。

でも今日この瞬間、これで世界に売る準備が整いつつある、というのが一番大事なところで。

次は「Claude Code に任せた作業と、人間がやった作業の分離」を書きます。

— Yoskee
moday.me

0
0
0

Register as a new user and use Qiita more conveniently

  1. You get articles that match your needs
  2. You can efficiently read back useful information
  3. You can use dark theme
What you can do with signing up
0
0

Delete article

Deleted articles cannot be recovered.

Draft of this article would be also deleted.

Are you sure you want to delete this article?