なぜMODAYを始めたのか — 「申し訳ございません」と書かれたTシャツの話
オンラインMTGの画面に映った「大変申し訳ございません」
クライアントが、旅行先から台風で帰れなくなった日のことだった。
予定していた打ち合わせの時間。Zoomを開くと、画面の向こうのクライアントが、Tシャツに「大変申し訳ございません」と日本語でデカデカとプリントされたTシャツを着ていた。
「台風でして、まだ旅先からなんですよ。今日この格好で大丈夫ですか」と、笑いながら言った。
つまり、旅先から接続していること自体への謝罪を、Tシャツで表現していた。口で謝るより先に、Tシャツが謝っていた。
笑った。とても笑った。この感じ、いいな、と思った。Tシャツが、その人の状況と一発でリンクして、場をやわらかくしている。着るもので、その日の自分を語れる。
リモートワークで曜日が分からなくなる
そのちょっと前から、自分の中でひとつの感覚があった。リモートワークを続けていると、曜日の感覚が薄くなる。
火曜と水曜が地続きになる。木曜の夜なのに月曜だと思っている。金曜の解放感が薄まる。月曜の重さがぼんやりする。
カレンダーは見ている。でも「身体で感じる曜日」がない。
「申し訳ございません」のTシャツが、その人の今日を一行で説明していたように、Tシャツで、その日の曜日を着られたら面白いんじゃないか — そう思った。
エンジニア・ギーク向けにする理由
曜日Tシャツは普通に作っても面白くない。「Monday」とプリントされてるだけのTシャツは、世の中にいくらでもある。
刺さるとしたら、それをふざけてやる人たちだと思った。仕事で git commit -m "fix typo" を3回連続でやって笑える人たち。Stack Overflow に深夜2時に質問を投稿する人たち。エンジニア、ギーク。
| 曜日 | プリント | 色 |
|---|---|---|
| MONDAY | System Booting... | Black |
| TUESDAY | Compiling... | Black |
| WEDNESDAY | Deployed in progress | Black |
| THURSDAY | Running on caffeine | Black |
| FRIDAY | Build Successful ✓ | Black |
| SATURDAY | Off the grid | Blue |
| SUNDAY | Rebooting... | Red |
平日5枚はBlackで揃え、週末だけ色を変えた。土曜が青、日曜が赤。仕事から離れる2日間に、ちょっとした切り替えが視覚で起きるようにしたかった。
自分でブランドをやる気はなかった
普段はECのコンサルをしている。仕事柄、ストア構築・運用の現場には何年も関わってきた。それでも自分でブランドを立ち上げる気は無かった。
人のブランドを伸ばす仕事は楽しい。でも、ゼロから作る側に立つというのは、別の種類の覚悟がいる。在庫、撮影、発送、CS、税金、海外発送のトラブル。1人で抱える領域が一気に広がる。
ついでに白状すると、Shopifyを本格的に触るのは今回が初めて だ。コンサルとしては別のEC基盤の方が長く、Shopifyは外側から眺めていただけだった。
それを全部ひっくり返して、自分で作ろうと思ったのが今年(2026年)の3月、4月だった。
Claude CodeとShopifyとGelato が変えたこと
1月や2月の段階だったら、たぶん始めなかった。
3月に入って、Claude Codeを使い込み始めた。コードだけじゃなく、運用フロー、Webhook、画像生成、翻訳、ファイル整理、全部を相棒にして動かせる感覚が出てきた。未経験のShopifyを触りながらでも、Claude Code が分からない部分を埋めてくれる。これが大きかった。
Shopifyは Translate & Adapt が無料化されたことで、9言語展開のハードルが一気に下がった。
Gelato は知ってはいたが、改めて検証して Geo-Routing が現実的に動く ことを確認した。注文が入った国に最も近い拠点で印刷・発送される。日本にいながら、最初から世界に売れる。
「1人で、世界向けに、在庫ゼロで、3ヶ月で立ち上げる」が、現実になった瞬間だった。3月後半にはやれると確信していた。
モノよりも、コトとストーリー
商品としての曜日Tシャツは、誰でも作れる。中国に発注すれば原価300円で大量生産できる。
そこで勝負はできない。MODAY が売るのは、Tシャツに込められた一週間の体感であり、それを着る人と作る人の、ふざけた共犯関係 だ。
だから商品ページよりも、商品の裏側のストーリーの方を、たくさん発信していくつもりでいる。この記事はその第1本目です。
現実:2日で終わらせるつもりが、4〜5日では足りていない
正直に言うと、ゴールデンウィーク中の 2日で一気に立ち上げ切る つもりだった。あとは細かい調整だけ、と思っていた。
実際には、いまの段階で 4〜5日分の手は動かしている が、まだ終わっていない。ストアの作り込み、デザイン、9言語の翻訳確認、Gelatoの商品連携、決済テスト、利用規約、特商法表記、配送ポリシー。やってもやっても出てくる。
開発スピード自体は、Claude Code のおかげで普通の3〜5倍は出ている感覚がある。それでも 2日想定が 5日でも閉じない。「ストアを作る」ではなく「ストアを売れる状態にする」までの距離が、想像より遠い。
いま 2026年5月18日のオープンを目標 に置いている。残り9日。ここから先は、できることを順番に埋めていくしかない。
そして 5/18 がゴールでもない。オープンしてからの方が、本番 だ。最初の注文が入るまで、9言語のローカライズが本当に意味を持つまで、Gelato の Geo-Routing が想定通り動くまで、まだ全部これから。MODAY の構築は、ここから始まったところでしかない。
これから書いていくこと
このブログでは、MODAY を立ち上げ切るまでの全部を書きます。
- 技術スタックの選定理由(次の記事はこれ)
- Claude Code に任せた作業と、人間がやった作業の分離
- Gelato の Geo-Routing が本番でちゃんと動くか
- 9言語ローカライズで詰まったところ
- 初注文が入った日の話
成功も失敗もそのまま出します。整ったケーススタディじゃなくて、渦中の記録として書きます。
それでは、また書きます。
— Yoskee
moday.me
今日を着る。— MODAY のTシャツを手に入れる
| セット | 枚数 | 価格 |
|---|---|---|
| 一週間セット → | Mon–Sun (7) | $159 |
| 平日セット → | Mon–Fri (5) | $119 |
| スターターパック → | Mon · Wed · Fri (3) | $79 |
| 週末セット → | Sat · Sun (2) | $55 |
$99以上で送料無料 · 8色 × 6サイズ · 9言語