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Swiftアプリケーション開発に、NoSQLドキュメント指向モバイルデータベースCouchbase Liteを使ってみる

Last updated at Posted at 2021-12-03

はじめに

本稿では、Swiftアプリケーション開発に、NoSQLドキュメント指向モバイルデータベース Couchbase Liteを使うための具体的な方法について解説します。

本稿では、Couchbase Lite 3.0.0ベータ版をSwiftアプリケーションで利用する際の動作確認までを解説します。

Couchbaseをモバイルアプリケーションで利用する意義については、以下の記事をご参考ください。

確認環境

  • macOS Catalina Version 10.15.7
  • Xcode Version 12.4

実行手順

プロジェクト作成・Couchbase Liteインストール

本稿では、Swiftパッケージマネージャーを使用して、Couchbase Liteをセットアップする手順を紹介します(Swiftパッケージマネージャーを使用してCouchbaseLiteSwiftをインストールするにはXcode12 +が必要です)。

Xcodeで、新しいプロジェクトを作成します:File > New > Project

Pasted Graphic 8.png

今回は、「SwiftUI」ではなく、「UIKit」を使います。

Pasted Graphic 9.png

下記のように、Swift Packages画面を表示します。

Pasted Graphic 10.png

「+」アイコンを押下し、「Choose Package Repository」ダイアログを表示します。

入力欄に次のURLを入力します。

https://github.com/couchbase/couchbase-lite-swift-ee.git

「Next」ボタンを押下します。

Choose Package Repository.png

「Choose Package Options」ダイアログが表示されます。

下記のように「Version」入力欄に、3.0.0-beta02と入力します。

「Next」ボタンを押下します。

Choose Package Options.png

パッケージ追加が始まります。

Add Package to CBLiteTestUlKit.png

下記のように、「CouchbaseLiteSwift」パッケージが表示されます。チェックし、「Finish」ボタンを押下します。

Add Package to CBLiteTestUIKit.png

下記のように、「CouchbaseLiteSwift」パッケージがプロジェクトに登録されます。
追加されたパッケージの名前、バージョン、URLが表示されています。

Pasted Graphic 15.png

これで、CouchbaseLiteSwiftをインポートして、アプリで使用できます。

プログラミング・実行結果確認

ソースコード編集

今回は、稼働確認のため、ViewController.swiftを以下のように編集しました。

import UIKit
import CouchbaseLiteSwift

class ViewController: UIViewController {

    override func viewDidLoad() {
        super.viewDidLoad()
        // Do any additional setup after loading the view.

        getStarted(testReplication: false)
    }

    func getStarted (testReplication: Bool) {
            // データベース作成または取得(再実行時)
            let database: Database
            do {
                database = try Database(name: "mydb")
            } catch {
                fatalError("Error opening database")
            }

            // ドキュメント作成
            let mutableDoc = MutableDocument()
                .setString("user", forKey: "type")

            // ドキュメント保存
            do {
                try database.saveDocument(mutableDoc)
            } catch {
                fatalError("Error saving document")
            }

            // ドキュメント取得、変更、保存
            if let mutableDoc = database.document(withID: mutableDoc.id)?.toMutable() {
                mutableDoc.setString("田中", forKey: "name")
                do {
                    try database.saveDocument(mutableDoc)

                    let document = database.document(withID: mutableDoc.id)!
                    print("ドキュメント更新完了 - ドキュメントID: \(document.id), 名前: \(document.string(forKey: "name")!)")
                } catch {
                    fatalError("Error updating document")
                }
            }

            // クエリ
            print("クエリ実行")
            let query = QueryBuilder
                .select(SelectResult.all())
                .from(DataSource.database(database))
                .where(Expression.property("type").equalTo(Expression.string("user")))

            do {
                let result = try query.execute()
                print("ドキュメント数 : \(result.allResults().count)")
            } catch {
                fatalError("Error running the query")
            }

        }

}

ログ

以下のログが出力されます。

ドキュメント更新完了 - ドキュメントID: -YamrzlmIFovzOXYUp1YWDo, 名前: 田中
クエリ実行
ドキュメント数 : 1

データベースファイル

ターミナルで、作成されたデータベースファイルを確認します。

$ cd ~/Library/Developer/CoreSimulator/Devices
$ find . -name "mydb.cblite2"
./5C245945-C956-495A-B7CB-D646905E95C7/data/Containers/Data/Application/4E0B4959-9D0B-4181-A2E6-F3D3A233D5A9/Library/Application Support/CouchbaseLite/mydb.cblite2

最後に

本稿では、Swiftアプリケーション開発のために、プロジェクトにCouchbase Liteをダウンロードし、基本的な操作が行えるところの確認までを行いました。

モバイルアプリケーション開発に組込データベースを使った経験のある方であれば、以降の応用は、比較的簡単に可能かと思います。

最後に、さらなるステップに進むための情報を示して、本稿の締め括りとしたいと思います。

Couchbase Liteについての記事を以下の投稿で整理していますので、ご関心に応じて、参照してみてください。

本稿の記事の内容(インストール、動作確認)に関する、一次情報として、下記のドキュメントがあります(Swiftパッケージマネージャーを使う以外の方法も説明されています)。

Couchbase Lite(のみを「スタンドアローン」で)を使ったチュートリアルとして、以下が公開されています。

上記チュートリアルからはじめ、さらに進んだトピックとして、「クエリ」、「Couchbase Serverとの同期」、「バックグラウンドでのフェッチ」までがカバーされています。

また、上記とは別に、サンプルアプリケーションを動作させる環境の構築を通じて、Couchbase Serverとのデータ同期をカバーした、以下のチュートリアルがあります。

上述のチュートリアルは、全てCouchbase社によるものでしたが、それとは別に下記のようなチュートリアルも公開されています(こちらも、Couchbase Serverとの同期までをカバーしています)。

本稿で扱っていない、Couchbase Serverについては、日本語で読むことができるまとまった情報として、次の拙著を紹介させていただきます。

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