はじめに
こんにちは。
前回の記事では、**「AIとは何か」**をテーマに、
- AI
- 機械学習
- ディープラーニング
- 生成AI
- ChatGPT
- LLM
など、AIの基礎について整理しました。
AIという言葉を耳にする機会は増えましたが、
- 「実際のAI案件では何をするのだろう?」
- 「これまでのシステム開発と何が違うのだろう?」
- 「AI案件に興味はあるけれど、自分にも携われるのだろうか?」
このような疑問を持っている方も多いのではないでしょうか。
私自身もAIについて学び始めるまでは、
「AI案件=AIを研究・開発する人だけが担当するもの」
というイメージを持っていました。
しかし調べていくうちに、実際のAI案件はもっと幅広く、これまでのシステム開発経験を活かせる場面も多くあることが分かりました。
現在では、AIそのものを開発する案件だけでなく、ChatGPTなどの生成AIやクラウドのAIサービスを活用して業務改善を行う案件も増えています。
そのため、システム開発経験があるエンジニアにとって、AI案件は決して遠い存在ではありません。
今回は、
- AI案件とはどのような案件なのか
- 通常のシステム開発と何が違うのか
について、システム開発経験者の視点で整理していきます。
この記事を読み終える頃には、
「AI案件とはどのような仕事なのか」
という全体像をイメージできるようになることを目指します。
AI案件とは?
前回の記事では、AIや機械学習、ディープラーニング、生成AIといった基礎知識について整理しました。
では、それらの技術を実際の業務で活用するAI案件とは、どのような仕事なのでしょうか。
「AI案件」と聞くと、
「AIモデルを一から開発する仕事」
というイメージを持つ方もいるかもしれません。
もちろん、そのような案件も存在します。
しかし実際には、AI案件にはさまざまな種類があり、私たちが普段携わっているシステム開発と共通する部分も少なくありません。
近年では、生成AIの普及により、AIをゼロから開発する案件だけではなく、既存のAIサービスを活用してシステムへ新しい機能を追加する案件も増えています。
つまり、「AIを開発する」だけではなく、「AIを活用する」こともAI案件の重要な役割になっています。
まずは、AI案件とは何か、その全体像から見ていきましょう。
AI案件とは何か
AI案件とは、一言で表すと、
AI技術を活用して、業務上の課題を解決するシステムやサービスを開発・運用する案件
のことです。
「AI案件」と聞くと、AIそのものを研究・開発する仕事を思い浮かべる方も多いかもしれません。
しかし実際には、AIモデルを一から開発する案件だけではありません。
例えば、
- チャットボットを導入する
- 画像認識を利用して不良品を検知する
- 需要予測システムを構築する
- ChatGPTなどの生成AIを業務システムへ組み込む
これらもすべてAI案件に含まれます。
つまり、
AIをゼロから作ることだけがAI案件ではなく、既存のAIサービスやAI技術を活用して課題を解決することもAI案件の重要な役割です。
現在は、OpenAIやMicrosoft、Google、AWSなどが提供するAIサービスを利用し、それらを既存システムへ組み込む案件も数多く存在しています。
そのため、AIアルゴリズムを開発する知識だけではなく、
- AIサービスをどのように活用するか
- システムへどのように組み込むか
- 利用者にとって使いやすい仕組みをどのように設計するか
といった設計や実装のスキルも重要になっています。
システム開発経験者の視点で考えると、
「AIという新しい機能をシステムへ追加する」
というイメージを持つと理解しやすいでしょう。
もちろん、AI特有の知識は必要になります。
しかし、
要件定義を行い、
設計を行い、
プログラムを実装し、
試験を実施して品質を確認するという基本的な開発プロセスは、従来のシステム開発と大きく変わりません。
違いがあるとすれば、
「AIという新しい技術をどのように組み合わせるか」
という点です。
そのため、現在システム開発に携わっている方であれば、これまで培ってきた設計や実装、試験、レビューなどの経験を活かせる場面は数多くあります。
私自身も最初は、
「AI案件はAI専門のエンジニアだけが担当するもの」
という印象を持っていました。
しかし学習を進める中で、実際にはシステム開発経験者が活躍している案件も多く、AIの基礎知識を身につけることで挑戦できる領域が大きく広がることを知りました。
次の章では、SESエンジニアの視点から、現在のシステム開発経験がAI案件でどのように活かせるのかを、もう少し具体的に整理していきます。
SESエンジニア目線で考えるAI案件
ここまでで、AI案件とはどのような案件なのか、その全体像について整理しました。
では実際に、現在システム開発へ携わっているSESエンジニアの視点では、AI案件はどのように考えればよいのでしょうか。
私自身も最初は、
「AI案件は今までのシステム開発とは全く違う世界なのではないか」
と思っていました。
しかし、AIについて学習を進めたり、実際の案件について調べたりする中で、その印象は大きく変わりました。
もちろん、AI特有の知識や技術は必要になります。
一方で、システム開発で培ってきた経験を活かせる場面も多く、「これまでの経験が無駄になる」というわけではありません。
例えば、SES企業では要件定義から設計、製造、試験、保守・運用まで、さまざまな工程に携わる機会があります。
AI案件でも基本的な開発プロセスは変わらず、それぞれの工程でシステム開発経験を活かすことができます。
| 現在の業務 | AI案件で活かせること |
|---|---|
| 要件定義 | AIで何を実現するかを整理する |
| 基本設計・詳細設計 | AIサービスやAPIを組み込む設計を行う |
| 製造 | PythonやAPIを利用した実装を行う |
| 試験 | AIの回答や予測結果、精度を評価・検証する |
| 保守・運用 | AIモデルやプロンプトの改善、運用支援を行う |
このように見ると、AI案件だからといって開発工程そのものが大きく変わるわけではありません。
違いがあるとすれば、AIという技術やサービスをどのように活用するかという点です。
例えば、これまでのシステム開発では、業務ロジックをプログラムとして実装することが中心でした。
一方、AI案件では、ChatGPTなどの生成AIやクラウドのAIサービスを組み合わせることで、これまで人が行っていた作業を支援したり、自動化したりすることが増えています。
つまり、
システム開発の経験にAIの知識を加えることで、対応できる案件の幅が広がる
というイメージが近いと感じています。
そのため、
「Pythonを書いたことがないからAI案件は難しい」
「AIを専門的に研究していないと参画できない」
と考える必要はありません。
もちろん、AIモデルそのものを開発する案件では専門的な知識が求められることもあります。
しかし、近年増えている生成AI活用案件やAIサービス導入案件では、システム開発経験を活かせる場面が数多くあります。
AI案件だからと身構えすぎる必要はなく、まずはAIの基礎知識を身につけることが、最初の一歩になると私は考えています。
AI案件について調べて分かったこと
私自身もAIについて学び始めた頃、
「実際にはどのようなAI案件があるのだろう?」
という疑問を持ち、さまざまな情報を調べてみました。
その中で特に印象に残ったのは、
AIを一から開発する案件よりも、既存のAIサービスを業務へ組み込む案件が増えている
ということです。
例えば、
- ChatGPTなどの生成AIを利用した社内チャットボットの開発
- Microsoft Copilotを活用した業務改善
- Azure AIやGoogle CloudのAIサービスを利用したシステム開発
など、すでに提供されているAIサービスを活用する案件が増えているとのことでした。
もちろん、機械学習モデルを開発したり、画像認識AIを学習させたりする案件も存在します。
しかし、それと同じくらい、既存のAIサービスを活用して業務効率化を実現する案件も増えてきています。
この話を聞いて、私の中でAI案件に対するイメージは大きく変わりました。
それまでは、
「AI案件=AIを研究・開発する仕事」
という印象が強くありました。
しかし実際には、
AIをどのように業務へ取り入れ、価値を生み出すか
という視点も、AI案件では非常に重要であることが分かりました。
つまり、AIアルゴリズムを開発する知識だけではなく、
- システム設計
- API連携
- クラウドサービスの利用
- 業務要件の理解
といった、これまでのシステム開発で培ってきた経験も重要なスキルになります。
私自身も、この話を聞いたことで、
「AI案件は特別な人だけが携われるものではない」
という認識に変わりました。
もちろん、新しく学ぶことはあります。
しかし、システム開発経験を土台としてAIの知識を積み重ねていくことで、十分に挑戦できる分野だと感じています。
次の章では、通常のシステム開発とAI開発では何が違うのかを比較しながら、AI案件ならではの特徴について詳しく整理していきます。
AI開発とは?
ここまでで、AI案件にはさまざまな種類があり、必ずしもAIそのものを研究・開発する案件だけではないことを紹介しました。
では実際にAI案件へ参画した場合、開発の進め方は従来のシステム開発とどのように違うのでしょうか。
私自身もAIについて学び始める前は、
「AI開発は、今までのシステム開発とは全く別の仕事なのではないか」
というイメージを持っていました。
しかし調べていく中で感じたのは、基本的な開発プロセスには共通点が多くあるということです。
要件定義を行い、設計し、実装し、試験を実施するという流れ自体は、大きく変わりません。
一方で、AI開発には従来のシステム開発にはあまり見られない工程も存在します。
まずは全体の流れを見てみましょう。
もちろん、すべてのAI案件がこの流れになるわけではありません。
例えば、ChatGPT APIなど既存の生成AIサービスを利用する案件では、「モデル学習」の工程は発生せず、APIを組み込むシステム開発が中心となります。
一方で、企業独自の画像認識AIや需要予測AIなどを開発する案件では、データ収集やモデル学習が重要な工程となります。
つまり、「AI案件」と一言でいっても、案件の種類によって開発内容は大きく異なります。
ただし、どの案件にも共通しているのは、
「AIをどのように業務へ活用するかを考えること」
が重要になるという点です。
通常のシステム開発との違い
それでは、従来のシステム開発とAI開発では、具体的にどのような違いがあるのでしょうか。
従来のシステム開発では、人がロジックを考え、そのロジックをプログラムとして実装します。
例えば、勤怠システムであれば、
if (workTime >= 8) {
overtime = workTime - 8;
}
のように、人がルールを決めて実装します。
同じ入力値であれば、常に同じ結果が返ってきます。
つまり、システムの品質を向上させるためには、ソースコードを修正することが中心になります。
一方、AI開発では考え方が少し異なります。
AIは大量のデータから特徴や傾向を学習し、その結果をもとに予測や分類を行います。
例えば、不良品を判定するAIを作る場合、人がすべての判定ルールを書くのではなく、多くの正常品・不良品の画像を学習させることで、AIが特徴を見つけて判定できるようになります。
そのため、AIの性能を向上させたい場合は、
- 学習データを追加する
- データの品質を改善する
- 学習方法を見直す
といった対応が必要になることがあります。
つまり、
従来のシステム開発では「コード」が中心でしたが、AI開発では「データ」も重要な成果物になるという違いがあります。
システム開発との比較
ここまでの内容を表にまとめると、次のようになります。
| 項目 | 従来のシステム開発 | AI開発 |
|---|---|---|
| 中心となるもの | プログラム | データとAIモデル |
| ロジック | 人が設計・実装する | データからAIが学習する |
| 品質改善 | ソースコードを修正する | データや学習方法を改善する |
| 試験 | 正しい動作を確認する | 動作に加え、精度も評価する |
| 成果物 | システム | AIモデルを含むシステム |
もう一つ、大きな違いがあります。
それは「試験」の考え方です。
従来のシステム開発では、
「期待した結果が返ってくるか」
を確認することが中心でした。
しかしAIでは、
「正しく動作しているか」
だけでは十分ではありません。
例えば、画像認識AIが100枚中95枚を正しく判定できた場合、
システムとしては正常に動いていても、
精度として十分なのかどうかを評価する必要があります。
そのためAI案件では、
- 正答率
- 適合率
- 再現率
- F値
といった評価指標を利用することもあります。
もちろん、すべての案件でこれらの指標を扱うわけではありません。
しかし、AI案件では「正しく動くこと」に加えて、「どの程度の精度で動くか」も重要になるという点は覚えておくと理解しやすいと思います。
システム開発経験はAI案件でも活かせる
ここまで読むと、
「やはりAI案件は難しそう」
と感じた方もいるかもしれません。
しかし、私が調べる中で最も印象的だったのは、
システム開発経験はAI案件でも十分に活かせる
ということです。
例えば、現在システム開発に携わっている方であれば、
- 要件を整理する
- 設計書を作成する
- APIを利用する
- SQLでデータを取得する
- 実装する
- 試験を実施する
- レビューを行う
といった経験があると思います。
これらはAI案件でも変わらず重要なスキルです。
実際、現在増えているAI案件の多くは、ChatGPTやAzure OpenAI Serviceなどの生成AIサービスを業務システムへ組み込む案件です。
そのため、
「AIだから特別な開発をする」
というよりも、
「これまでの開発経験にAIの知識を追加する」
という考え方の方が実態に近いと感じています。
もちろん、AIモデルを一から開発する案件では、機械学習や数学、統計学などの知識が求められることもあります。
しかし、AI案件全体を見ると、そのような案件ばかりではありません。
既存のAIサービスを活用する案件も数多くあり、システム開発経験者が活躍できる場面は今後さらに増えていくと考えられます。
私自身も学習を始める前は、
「AI案件はAI専門のエンジニアだけが担当するもの」
というイメージを持っていました。
ですが調べていく中で、そのイメージは大きく変わりました。
これまで培ってきた設計や実装、試験の経験は決して無駄にはならず、そこへAIの基礎知識を加えることで、新しい分野へ挑戦することができると感じています。
ここまでは、AI開発の流れや、従来のシステム開発との違いについて整理しました。
「AI開発」と聞くと難しく感じるかもしれませんが、基本となる開発プロセスには共通点も多くあり、システム開発経験が十分に活かせることがお分かりいただけたのではないでしょうか。
次は、さらに具体的なAI案件について紹介します。
- AI案件にはどのような種類があるのか
- AIモデル開発と既存AI活用案件の違い
- RAGやAIエージェントとは何か
- AI案件で求められるスキル
などを、システム開発経験者の視点で整理していきます。
AI案件の全体像がより具体的に見えてくる内容になりますので、ぜひ続けて読んでいただければと思います。
AI案件の種類
ここまでは、
- AI案件とは何か
- 通常のシステム開発との違い
- AI開発の流れ
について整理しました。
ここまで読むと、
「AI案件といっても、具体的にはどのような仕事があるのだろう?」
と疑問に思う方もいるのではないでしょうか。
私自身もAIについて学び始めた頃は、「AI案件」と聞くと、AIそのものを開発する仕事しか思い浮かびませんでした。
しかし実際に調べてみると、一言でAI案件といっても、その内容はさまざまです。
現在ではAIモデルを一から開発する案件だけではなく、ChatGPTなどの生成AIやクラウドAIサービスを活用する案件も数多く存在しています。
まずは全体像を見てみましょう。
今回の記事では、この中でも比較的多く見かける
- AIモデルを開発する案件
- 既存AIを組み込む案件
- 生成AIを活用する案件
の3つについて紹介します。
AIモデルを開発する案件
最も「AI開発」というイメージに近いのが、AIモデルを開発する案件です。
企業が保有しているデータを利用し、そのデータをAIへ学習させることで、目的に応じたAIモデルを構築します。
例えば、製造業では不良品を判定する画像認識AI、小売業では需要予測AI、金融業では不正取引を検知するAIなど、さまざまな分野で活用されています。
代表的な例としては、次のようなものがあります。
- 不良品を検知する画像認識AI
- 売上や需要を予測するAI
- 設備の故障を予測するAI
- 音声認識AI
- 異常検知AI
これらの案件では、プログラムを書くことだけが仕事ではありません。
AIが正しく学習できるように、学習データを準備したり、データを加工したりする工程も重要になります。
一般的には、
データ収集
↓
データ加工・前処理
↓
AIモデルの学習
↓
評価
↓
改善
という流れで進められます。
また、このような案件ではPythonが利用されることが多く、PandasやNumPy、scikit-learn、PyTorch、TensorFlowなどのライブラリを使用するケースもあります。
そのため、AIモデルを一から開発する案件では、システム開発の知識だけでなく、機械学習やデータ分析に関する知識も求められることが少なくありません。
ただし、このような案件はAI案件全体の一部であり、すべてのAI案件で高度な機械学習の知識が必要になるわけではありません。
既存AIを組み込む案件
現在、多くの企業で増えているのが、既存のAIサービスをシステムへ組み込む案件です。
AIを一から開発するのではなく、すでに提供されているAIサービスやAPIを利用して、新しい機能をシステムへ追加します。
例えば、
- OpenAI API
- Azure OpenAI Service
- Google CloudのAIサービス
- Amazon Bedrock
などを利用し、自社システムへAI機能を組み込むケースが増えています。
例えば、問い合わせ対応システムへ生成AIを組み込み、ユーザーからの質問へ自動で回答する機能を追加したり、業務システムへ文章要約機能を追加したりする案件があります。
システム開発経験者の視点で見ると、このような案件は比較的イメージしやすいでしょう。
普段の開発で行っているAPI連携や画面設計、データベース設計などの経験を活かしながら、新たにAIサービスを利用する機能を追加していくイメージです。
例えば、
ユーザー
↓
業務システム
↓
AIサービス(API)
↓
回答を受け取る
↓
画面へ表示
というような流れになります。
つまり、AIそのものを開発するのではなく、「AIを利用するシステム」を開発する案件です。
このような案件では、
- REST API
- JSON
- 認証
- クラウドサービス
- セキュリティ
といった、従来のシステム開発で身につけた知識がそのまま活かせる場面も多くあります。
AI案件に興味はあるものの、機械学習の知識に自信がないという方でも、こうした案件であれば比較的チャレンジしやすいと感じています。
生成AIを活用する案件
2023年以降、特に増えているのが生成AIを活用する案件です。
ChatGPTの登場をきっかけに、多くの企業が生成AIを業務へ取り入れ始めました。
目的は、新しいAIを作ることではなく、既存業務の効率化や生産性向上です。
例えば、
- 社内チャットボットの構築
- ドキュメント作成支援
- 議事録の要約
- メール作成支援
- コード生成支援
- FAQシステムの構築
など、幅広い業務で活用されています。
これまで人が時間をかけて行っていた作業を生成AIが支援することで、作業時間の短縮や品質の向上が期待されています。
例えば、システム開発の現場では、
設計書をもとにテストケースのたたき台を作成したり、エラーログを解析して原因を整理したり、レビューコメントの文章を作成したりといった使い方も見られるようになりました。
もちろん、生成AIが作成した内容をそのまま利用するのではなく、人が内容を確認し、必要に応じて修正することが前提です。
生成AIは非常に便利なツールですが、誤った情報を生成する場合もあるため、最終的な判断は人が行う必要があります。
それでも、調査や文章作成、アイデア出しといった作業を効率化できることから、多くの企業で導入が進んでいます。
私自身もAIについて学び始める前は、「生成AIは質問に答えてくれるだけのツール」という印象を持っていました。
しかし調べてみると、設計、製造、試験、ドキュメント作成など、システム開発のさまざまな場面で活用できることが分かりました。
今後も生成AIを活用する案件は増えていくことが予想されており、AI案件を目指すのであれば、一度は実際に触れてみることをおすすめします。
ここまでは、AI案件の中でも代表的な3つの種類について紹介しました。
一口にAI案件といっても、AIモデルを一から開発する案件だけではなく、既存AIや生成AIを活用する案件が数多く存在していることがお分かりいただけたのではないでしょうか。
次はさらに一歩進んで、
- RAG(検索拡張生成)とは何か
- AIエージェントとは何か
- AI案件で求められるスキル
- システム開発経験者が活かせる技術
について整理していきます。
最近の企業向けAI案件では、RAGやAIエージェントという言葉を耳にする機会も増えてきました。
これらの技術がどのような役割を持ち、実際の開発現場でどのように活用されているのかを、システム開発経験者の視点で分かりやすく紹介していきます。
ここまでは、
- AIモデルを開発する案件
- 既存AIを組み込む案件
- 生成AIを活用する案件
について紹介しました。
ここまで読むと、
「最近よく聞くRAGやAIエージェントって何だろう?」
「AI案件へ参画するには、どのようなスキルが必要なのだろう?」
と疑問に思う方もいるのではないでしょうか。
私自身もAIについて学び始めた頃は、「ChatGPTは知っているけれど、RAGやAIエージェントという言葉は聞いたことがある程度」という状態でした。
しかし調べていく中で、現在の企業向けAI案件では、これらの技術が重要な役割を担っていることが分かりました。
今回は、近年注目されているAI案件の種類と、AI案件で求められるスキルについて整理していきます。
RAGを活用する案件
最近の企業向けAI案件で、特によく耳にするようになったのが**RAG(Retrieval-Augmented Generation:検索拡張生成)**です。
名前だけを見ると難しく感じますが、考え方はそれほど複雑ではありません。
簡単にいうと、
必要な情報を検索し、その内容を参考にして生成AIが回答を作成する仕組み
です。
例えば、ChatGPTは一般的な知識については回答できますが、自社独自のマニュアルや設計書、社内規程などの情報は標準では知りません。
そのため、そのままでは社内情報に基づいた回答を行うことはできません。
そこで利用されるのがRAGです。
RAGでは、まず社内に保存されている資料やデータを検索し、その検索結果を生成AIへ渡します。
生成AIは、その内容を参考にしながら回答を生成します。
流れを簡単に表すと、次のようになります。
flowchart LR
A[ユーザーが質問]
A --> B[社内データを検索]
B --> C[関連情報を取得]
C --> D[生成AIが回答を作成]
D --> E[ユーザーへ回答]
例えば、
- 社内マニュアル
- 設計書
- FAQ
- 運用手順書
- 技術資料
などを検索対象に設定することで、社内情報を活用したAIチャットボットを構築できます。
現在では、社内問い合わせ対応やヘルプデスク、ナレッジ検索など、さまざまな用途で活用されており、多くの企業で導入が進んでいます。
AI案件に興味がある方であれば、一度は耳にしておきたい技術の一つです。
AIエージェント案件
RAGと並んで近年注目されているのがAIエージェントです。
生成AIは、基本的には「質問に対して回答を生成する」ことが得意です。
一方、AIエージェントは、
回答するだけでなく、複数の作業を自律的に実行すること
を目的としています。
例えば、
「来週の会議資料を作成してください。」
という依頼を受けた場合、AIエージェントは単純に文章を生成するだけではありません。
状況に応じて、
- 必要な情報を検索する
- 過去の資料を参照する
- 会議資料を作成する
- メールを作成する
- カレンダーへ予定を登録する
といった一連の処理を自動で実行することができます。
イメージすると、次のようになります。
flowchart LR
A[ユーザーの依頼]
A --> B[情報を収集]
B --> C[必要な処理を判断]
C --> D[複数の処理を実行]
D --> E[結果をまとめて返す]
現在は発展途上の技術ではありますが、多くの企業が業務効率化の手段として注目しています。
今後AI案件へ参画する場合、AIエージェントに関する知識が求められる場面も増えていくかもしれません。
AI案件の違いを整理する
ここまで紹介した内容を整理すると、AI案件にはさまざまな種類があることが分かります。
それぞれの特徴をまとめると、次のようになります。
| AI案件 | 主な内容 | 難易度(目安) |
|---|---|---|
| AIモデル開発 | AIそのものを学習・開発する | ★★★★★ |
| 既存AI組み込み | APIやクラウドAIサービスを利用する | ★★★☆☆ |
| 生成AI活用 | ChatGPTなどを業務へ活用する | ★★☆☆☆ |
| RAG | 社内データを検索して回答を生成する | ★★★★☆ |
| AIエージェント | 複数の業務を自律的に実行する | ★★★★☆ |
もちろん、この難易度はあくまで目安です。
実際には案件の規模や内容によって大きく変わります。
ただ、これからAI案件へ挑戦するのであれば、最初からAIモデルを開発する案件だけを目指す必要はありません。
生成AIや既存AIサービスを活用する案件から経験を積み、徐々に知識を広げていくという進め方も十分に現実的だと感じています。
AI案件で必要になるスキル
では、AI案件へ参画するためには、どのようなスキルが求められるのでしょうか。
代表的なものを整理すると、次のようになります。
| スキル | 主な用途 |
|---|---|
| Python | AI開発・データ処理 |
| SQL | データ取得・分析 |
| API | AIサービスとの連携 |
| クラウド | Azure・AWS・Google Cloud |
| AIの基礎知識 | 機械学習・生成AI・LLMなど |
| プロンプト設計 | AIへ適切な指示を与える |
これらを見ると、「すべて身につけなければならない」と感じるかもしれません。
しかし、実際には一度にすべて習得する必要はありません。
案件によって必要なスキルは異なりますし、現在の開発経験を活かせる場面も多くあります。
まずはAIの基礎知識を学び、生成AIへ実際に触れてみることから始めるだけでも、AI案件への理解は大きく深まると思います。
Java・C#経験者が活かせるスキル
ここまで読むと、
「Pythonを書けないとAI案件には参画できないのでは?」
と思う方もいるかもしれません。
私自身も最初はそのように考えていました。
しかし実際には、JavaやC#で培った経験も多く活かすことができます。
例えば、
| これまでの経験 | AI案件で活かせること |
|---|---|
| 要件定義 | AIを活用する業務の整理 |
| 設計 | AI機能を組み込むシステム設計 |
| API開発 | AIサービスとの連携 |
| SQL | 学習データや検索データの取得 |
| 試験 | AIの回答や精度の評価 |
| レビュー | AI機能の品質向上 |
AI案件だからといって、開発の基本が大きく変わるわけではありません。
設計、実装、試験、レビューといったシステム開発の経験は、AI案件でも重要なスキルです。
そこへPythonや生成AI、クラウドサービスなどの知識を少しずつ追加していくことで、対応できる案件の幅は広がっていきます。
私自身も学習を進める中で、「今までの経験は無駄ではなかった」と感じる場面が何度もありました。
AI案件は、これまでの経験を土台として新しい技術を学んでいく分野だと考えています。
ここまでは、
- RAGを活用する案件
- AIエージェント案件
- AI案件で求められるスキル
- システム開発経験者が活かせる知識
について紹介しました。
ここまで読むことで、AI案件にはさまざまな種類があり、それぞれ求められる役割や技術が異なることをご理解いただけたのではないでしょうか。
次は
- AIを学ぶおすすめの順番
- G検定を学ぶ理由
- Pythonはどこまで必要なのか
- OpenAI APIやAzure OpenAIを学ぶ理由
- LangChainやRAGを学ぶタイミング
などを整理し、
「AI案件へ参画するためには、何から学べばよいのか」
という視点で、私自身の学習経験も交えながら紹介していきます。
今後の学習方法
ここまでは、
- AI案件の種類
- AI案件で求められるスキル
- システム開発経験者が活かせる技術
について整理しました。
ここまで読むと、
「AI案件に興味は出てきたけれど、何から学び始めればいいのだろう?」
と感じる方も多いのではないでしょうか。
私自身もAIについて学び始めた頃は、
「AIという言葉はよく聞くけれど、どこから手を付ければいいのか分からない」
という状態でした。
AIに関する情報は数多くありますが、機械学習、生成AI、Python、クラウド、RAGなど、さまざまな技術が登場するため、学習の順番に迷ってしまうこともあります。
そこで今回は、私自身が学習を進める中で感じたことも交えながら、システム開発経験者がAI案件を目指す場合の学習の進め方について紹介します。
まずはAIの基礎知識を身につける
最初におすすめしたいのは、
AIの基礎知識を体系的に学ぶことです。
AI案件では、いきなりコードを書く機会よりも、
- AIとは何か
- 機械学習とは何か
- ディープラーニングとは何か
- 生成AIとは何か
- LLMとは何か
といった基礎知識が前提となる場面が多くあります。
例えば、お客様との打ち合わせで、
「生成AIを活用したい」
「RAGを利用したい」
「LLMを使った構成にしたい」
といった言葉が出てきた際、それぞれの意味を理解しているだけでも、会話についていきやすくなります。
また、AI案件では技術選定や設計を行う場面もあるため、基礎知識があることで「なぜこの技術を採用するのか」という背景も理解しやすくなります。
そのため、最初は個別の技術を学ぶよりも、AI全体の概要を把握することをおすすめします。
G検定
私自身が最初の目標として設定したのが、G検定です。
G検定は、日本ディープラーニング協会(JDLA)が実施している資格試験で、AIやディープラーニングに関する基礎知識を体系的に学ぶことができます。
学習内容としては、
- AIの歴史
- 機械学習
- ディープラーニング
- 生成AI
- AIの活用事例
- 倫理・法律
- AIプロジェクトの考え方
など、幅広い分野が含まれています。
もちろん、資格取得そのものが目的ではありません。
私自身は、
AI全体の知識を整理するための学習教材
という位置付けで学習を進めています。
システム開発では、
設計や実装に入る前に全体像を理解することが重要ですが、AIの学習でも同じだと感じています。
基礎知識を身につけてから個別の技術へ進むことで、それぞれの技術がどのようにつながっているのか理解しやすくなります。
AI案件を目指すのであれば、まずは基礎知識を整理することから始めるのがおすすめです。
Pythonを学ぶ
AI開発で最も利用されているプログラミング言語の一つがPythonです。
機械学習やデータ分析、生成AIアプリケーションの開発など、多くのAI案件でPythonが採用されています。
とはいえ、
「Pythonを一から学ぶのは大変そう」
と感じる方もいるかもしれません。
しかし、JavaやC#などの開発経験がある方であれば、基本的な文法は比較的スムーズに理解できると思います。
例えば、
- 変数
- 条件分岐
- 繰り返し
- 関数
- クラス
といった基本的な考え方は、多くのプログラミング言語と共通しています。
最初から高度なAIライブラリを学ぶ必要はありません。
まずはPythonの基本文法に慣れることを目標にすると、無理なく学習を進められると思います。
その後、
- Pandas
- NumPy
などのデータ処理ライブラリを学ぶことで、AI開発のイメージも少しずつ掴めるようになります。
PythonはAI開発だけでなく、自動化ツールやデータ処理などにも利用されるため、習得しておくことで活躍の幅も広がります。
OpenAI APIを触ってみる
AIの基礎知識とPythonを学んだら、次におすすめしたいのがOpenAI APIです。
ChatGPTをブラウザで利用したことがある方は多いと思いますが、APIを利用すると、自分のプログラムから生成AIを呼び出せるようになります。
例えば、
- チャットボット
- メール作成ツール
- 議事録要約ツール
- FAQシステム
- コード生成ツール
など、さまざまなアプリケーションを作成できます。
システム開発経験者であれば、
「REST APIを呼び出して結果を受け取る」
という考え方には馴染みがあるのではないでしょうか。
OpenAI APIも基本的な流れは似ています。
flowchart LR
A[アプリケーション]
A --> B[OpenAI APIへリクエスト]
B --> C[AIモデルが回答を生成]
C --> D[APIレスポンス]
D --> E[画面へ表示]
この流れを見ると、
生成AIも一つのWebサービスとして利用していることが分かります。
私自身もAPIについて学び始めたとき、
「AIを利用する」というイメージがより具体的になりました。
ChatGPTを使うだけでは見えなかった部分も、APIを利用して簡単なプログラムを作成することで、
- AIをどのようにシステムへ組み込むのか
- APIを利用したAI案件では何を実装するのか
といったイメージが掴みやすくなりました。
AI案件では、AIモデルそのものを開発する案件だけではなく、既存のAIサービスをAPI経由で利用する案件も数多くあります。
そのため、OpenAI APIを実際に触ってみることは、AI案件への理解を深めるうえでも非常に良い経験になると思います。
ここまでは、
- AIを学ぶおすすめの順番
- AIの基礎知識
- G検定
- Python
- OpenAI API
について紹介しました。
ここまでの内容は、AI案件へ挑戦するための「土台」となる部分です。
次は
- Azure OpenAI Service
- 他の生成AIサービスにも触れてみる
- LangChainとは?
- RAGを学ぶタイミング
- おすすめの学習順序
- まとめ
について紹介します。
実際の企業向けAI案件でもよく利用される技術を交えながら、システム開発経験者がどのような順番で学習を進めると理解しやすいのかを、私自身の経験も踏まえて整理していきます。
Azure OpenAIも知っておこう
ここまでは、
- AIの基礎知識
- G検定
- Python
- OpenAI API
について紹介しました。
OpenAI APIを利用すると、生成AIを活用したアプリケーションを開発できます。
一方で、企業向けのAI案件ではAzure OpenAI Serviceが採用されるケースも多くあります。
名前が似ているため同じものだと思われがちですが、実際には提供形態や利用シーンに違いがあります。
ここでは、Azure OpenAI Serviceとはどのようなサービスなのか、OpenAI APIとの違いも含めて整理していきます。
Azure OpenAIとは?
Azure OpenAI Serviceは、Microsoftが提供するクラウドサービスであるMicrosoft Azure上で、OpenAIのAIモデルを利用できるサービスです。
GPTシリーズなどの大規模言語モデルを利用できる点はOpenAI APIと共通していますが、Azureが提供するさまざまなサービスと連携しやすいことが特徴です。
例えば、
- Azure Active Directoryによる認証
- Azure Storageとの連携
- Azure Monitorによる監視
- Azure AI Searchとの連携
など、企業システムで求められる機能と組み合わせやすくなっています。
そのため、企業向けのAI案件ではAzure OpenAI Serviceを利用するケースも少なくありません。
OpenAI APIとの違い
OpenAI APIとAzure OpenAI Serviceは、どちらもOpenAIのモデルを利用できます。
しかし、サービスとして見ると違いがあります。
| 項目 | OpenAI API | Azure OpenAI Service |
|---|---|---|
| 提供元 | OpenAI | Microsoft |
| 利用環境 | OpenAIのクラウド | Microsoft Azure |
| Azureサービスとの連携 | 基本的になし | 連携しやすい |
| 企業利用 | 個人・企業どちらも利用可能 | エンタープライズ向けで利用されることが多い |
どちらが優れているというわけではなく、利用する環境や目的によって選択されます。
個人で学習を始めるのであればOpenAI APIから始めても十分です。
一方で、企業向けシステムやAzureを利用した開発に携わるのであれば、Azure OpenAI Serviceについても理解しておくと役立つでしょう。
他の生成AIサービスにも触れてみよう
生成AIというとChatGPTを思い浮かべる方が多いと思います。
しかし現在は、さまざまな企業が生成AIサービスを提供しています。
代表的なサービスを整理すると、次のようになります。
| サービス | 特徴 | 向いている用途 |
|---|---|---|
| ChatGPT | 幅広い知識と対話が得意 | 学習、文章作成、プログラミング支援 |
| Microsoft Copilot | Microsoft製品との連携 | Word、Excel、PowerPoint |
| GitHub Copilot | コーディング支援 | ソフトウェア開発 |
| Gemini | Googleサービスとの連携 | Gmail、Google Workspace |
| Claude | 長文読解や文章作成が得意 | 設計書や仕様書の要約 |
それぞれ得意分野が異なるため、「どれが一番良いか」ではなく、「どのような用途で利用するか」という視点が重要です。
私自身も、記事の構成を考えるときや学習内容を整理するとき、コードの確認をするときなど、用途に応じて使い分けています。
実際に複数のサービスへ触れてみることで、それぞれの特徴や違いをより実感できるでしょう。
LangChainとは?
生成AIについて調べていると、LangChainという名前を目にすることがあります。
LangChainは、LLMを利用したアプリケーションを効率よく開発するためのフレームワークです。
例えば、
- AIとの複数回のやり取りを管理する
- 外部APIと連携する
- データベースを検索する
- RAGを構築する
といった処理を実装しやすくなります。
最近ではLangChain以外にも、LlamaIndexやSemantic Kernelなどのフレームワークも登場しています。
そのため、最初からLangChainを詳しく学ぶ必要はありません。
まずは、
「生成AIアプリケーションを開発するためのフレームワークが存在する」
ということを知っておくだけでも十分です。
生成AIを活用した開発に興味がある方は、OpenAI APIなどに慣れてから学習を進めると、理解しやすいでしょう。
RAGも理解しておこう
ここまでで、
- Azure OpenAI Service
- 他の生成AIサービス
- LangChain
について紹介しました。
生成AIについて学習を進めていると、**RAG(Retrieval-Augmented Generation)**という言葉を目にする機会も増えてきます。
最近では企業向けのAI案件でも採用されることが多く、生成AIを活用したシステムを開発するうえで、知っておきたい技術の一つです。
RAGとは?
RAGとは、
検索(Retrieval)と文章生成(Generation)を組み合わせた仕組み
のことです。
ChatGPTのような生成AIは、学習済みの知識をもとに回答を生成します。
一方で、企業独自の情報や社内マニュアル、最新の業務ルールなどは、基本的には知りません。
そこで活用されるのがRAGです。
RAGでは、まず関連する情報を検索し、その検索結果をもとにLLMが回答を生成します。
文章を一から考えるのではなく、検索した情報を参考にしながら回答を作成するため、企業独自の情報にも対応しやすくなります。
イメージすると、次のような流れになります。
例えば、
- 社内マニュアル
- 設計書
- 手順書
- FAQ
- ナレッジベース
などを検索対象にすることで、それらの情報を踏まえた回答を生成できます。
現在では、社内チャットボットや問い合わせ対応システム、ナレッジ検索システムなど、多くの企業で活用が進んでいます。
生成AIを業務で活用する際には、RAGは非常に重要な技術の一つだといえるでしょう。
おすすめの学習順序
ここまでの記事では、
- AIの基礎知識
- 機械学習
- ディープラーニング
- 生成AI
- ChatGPT
- LLM
- AI案件
- OpenAI API
- Azure OpenAI Service
- LangChain
- RAG
と、AIに関するさまざまな内容を紹介してきました。
「覚えることが多くて大変そう」と感じた方もいるかもしれません。
私自身も学習を始めた頃は、どこから手を付ければよいのか分からず、遠回りをした経験があります。
そこで、システム開発経験者の方には、次のような順番で学習を進めることをおすすめします。
もちろん、人によって最適な順番は異なります。
しかし、いきなり難しい技術から学ぶのではなく、基礎を理解したうえで実際にAIへ触れ、少しずつステップアップしていく方が理解しやすいと感じています。
AIの技術は日々進化しています。
そのため、一度ですべてを学ぼうとするのではなく、継続して学び続けることが大切です。
まとめ
ここまで
- AIの基礎知識
- 機械学習
- ディープラーニング
- 生成AI
- ChatGPT
- LLM
- AI案件の概要
- AI案件の種類
- AI案件で求められるスキル
- AIを学ぶためのおすすめの学習方法
について整理してきました。
私自身もAIに興味を持ち始めた頃は、
「AIという言葉はよく聞くけれど、実際には何をしているのか分からない」
「AI案件と聞くと、自分にはまだ早い気がする」
という印象を持っていました。
しかし、基礎から順番に学習を進めていくことで、AIは決して特別なものではなく、これまでシステム開発で培ってきた知識や経験を活かせる分野であることが分かりました。
もちろん、AIには機械学習やディープラーニング、数学や統計など、専門的な知識が求められる分野もあります。
一方で、現在増えているAI案件の中には、OpenAI APIやAzure OpenAI Serviceなどの既存サービスを活用し、業務システムへAI機能を組み込む案件も多くあります。
そのため、
- 設計
- 実装
- API連携
- データベース
- 試験
- レビュー
といったシステム開発の基本的なスキルは、AI案件でも十分に活かすことができます。
「AI案件だから今までの経験は役に立たない」と考える必要はありません。
むしろ、システム開発の経験があるからこそ理解しやすい内容も多くあると感じています。
まずは小さく始めてみよう
AIを学ぼうとすると、
「Pythonを勉強しないといけない」
「機械学習を理解しないといけない」
「数学も勉強しないといけない」
と考えてしまい、なかなか最初の一歩を踏み出せない方もいるかもしれません。
私自身も同じように感じていました。
しかし実際には、最初からすべてを理解する必要はありません。
例えば、
- ChatGPTへ質問してみる
- 業務で文章の要約に利用してみる
- コードレビューを依頼してみる
- G検定の参考書を読んでみる
- OpenAI APIを試してみる
このような小さな一歩から始めるだけでも、AIへの理解は少しずつ深まっていきます。
AIの技術は今後も進化し続けます。
だからこそ、一度にすべてを学ぼうとするのではなく、継続して学び続けることが大切だと感じています。
本シリーズで伝えたかったこと
本シリーズを通して、私が最も伝えたかったことは、
AIは「特別な人だけが扱う技術」ではなく、システム開発経験者であれば十分に挑戦できる分野である
ということです。
現在は、生成AIを活用したシステム開発や業務改善が急速に進んでいます。
今後もAIを活用する案件は増えていくことが予想されるため、少しずつ知識を身につけておくことで、新しい仕事や技術へ挑戦できる機会も広がるでしょう。
この記事が、
「AIを学んでみよう」
「AI案件にも挑戦してみたい」
と思うきっかけになれば、とてもうれしく思います。
参考資料
本シリーズを作成するにあたり、主に以下の公式情報や参考資料を参考にしました。
AI・生成AI
-
OpenAI
-
Microsoft Learn(Azure OpenAI Service)
-
Google AI
-
Anthropic Claude
AIの基礎知識
-
日本ディープラーニング協会(JDLA)
-
『ディープラーニング G検定(ジェネラリスト)公式テキスト』
-
『ゼロから作る Deep Learning』(オライリー・ジャパン)
開発・技術情報
-
LangChain Documentation
-
Azure AI Search
-
Microsoft Learn
公式ドキュメントは情報の更新が早く、最新の仕様を確認する際にも役立ちます。
AI技術は日々進化しているため、書籍だけでなく公式ドキュメントにも定期的に目を通すことをおすすめします。
最後に
最後まで読んでいただき、本当にありがとうございました。
このシリーズでは、「AIとは何か」という基礎から始まり、AI案件の概要や学習方法まで、システム開発経験者の視点でできるだけ分かりやすく整理してきました。
私自身も現在学習を続けている途中であり、この記事は学んだ内容を整理する目的も兼ねて執筆しました。
そのため、今後AI技術の進歩や新しいサービスの登場に合わせて、内容を更新したり、新しい記事を書いたりしていきたいと考えています。
もし記事の内容に誤りや分かりにくい点がありましたら、コメントで教えていただけると幸いです。
また、「こんな内容も知りたい」「このテーマについて記事を書いてほしい」といったご意見がありましたら、ぜひ気軽にコメントをいただければと思います。
これからAIを学び始める方や、AI案件への参画を目指している方にとって、本シリーズが少しでも参考になればうれしいです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。