はじめに
2025 年 12 月 16 日、浜松町コンベンションホールで開催されたAI Engineering Summit Tokyo 2025に参加しました。
最近、Cursor や GitHub Copilot を使い始めたものの、まだまだ使いこなせていないと感じていました。実際の現場ではどう活用されているのか。組織としてどう取り組んでいるのか。そんな疑問を抱えながら、計8 つのセッションに参加してきました。
公開されている登壇資料はこちらで確認できます!
参加したセッション一覧
- How Cursor Builds Cursor(Anysphere Lee Robinson)
- GitHub Copilot 進化の最前線:AI ネイティブ組織へのステップ(ギットハブ・ジャパン合同会社 服部 佑樹)
- ファッション ×AI:「似合う」を届けるための WEAR の AI 戦略(ZOZO, Inc. 増田 大樹)
- AI ネイティブプロダクト開発現場のリアル(株式会社ディー・エヌ・エー 張本 龍司)
- AI によるコードレビューで開発体験を向上させよう!(CodeRabbit 中津川 篤司)
- 企業価値に繋がる AI 事業の創り方(株式会社 estie 岩成 達哉)
- エンジニア組織として全社の AI 活用をどうリードしていくのか(サイバーエージェント・ZOZO)
- 現場で生まれるリアルな AI 活用の実践知(LayerX・CCCMK・JDD)
今回はこの記事では、参加した中で特に印象に残った内容をまとめます。特に印象的だったのは、AI は単なるツールではなく、開発組織の文化やプロセスそのものを変えているという点です。
1. Cursor:開発速度が 4 倍になった理由
Cursor の開発チームが、自社製品を使って開発速度を 4 倍にしたという話が印象的でした。
Composerは、従来のチャット形式とは異なるエージェント型のモデルです。タスクを理解して、必要なファイルを読み、コードを書き、実行まで行う自律的なエージェントです。
「ユーザー認証機能を追加して」と指示すると、プロジェクト構造の理解から動作確認まで、30 秒未満で完了します。
Plan モードでは、お客様からの問い合わせに対する bugfix を、AI を使って数分以内に用意できるようになったとのこと。開発者とエージェントが対話しながらプランを改善できる点が特徴です。
2. DeNA:並列で 20-30 プロダクトを動かす開発体制
DeNA では、プロダクト全体のコアサイクル(分析 > 企画 > 実装 > リリース)を AI が実施しているとのこと。
企画書を通すなら、生成 AI を使用したモックを作成するのが標準になっているそうです。企画立ち上げは 1 人、プロトタイプは 1-3 人、本開発は 1-5 人という体制で、若手でも企画を立ち上げられる環境が整っています。
クイックに企画実装検証ができるため、並列で 20-30 プロダクトを動かしているとのこと。これは驚きました。
ポイント: イテレーションを高速で回すことと、誰をアサインするか(どういう属性か)を重視している。
3. CodeRabbit:AI 開発で直面するコードレビューの課題
AI 開発でコードの生産量が増えたが、品質や保守性など別次元のトレードオフがあるとのこと。レビュー時間や統合の時間が増えているのが現状です。
重要: AI は増幅器である。高パフォーマンスの組織をより高く、苦戦する組織を機能不全にする。
コードレビューには以下の課題があります:
- 目的問題: レビューの目的が組織によって異なる。ガイドラインがない組織が多い
- 関所化問題: ヒエラルキー型のレビュープロセスでは、心理的安全性が損なわれる
注意: バグなしはテストの役割。設計思想など細く詰められることで、PR 提出を委縮し、心理的安全性を損なう。
AI によるコードレビューを活用することで、レビュー前に明らかな問題が解決され、教育や学習に重心を置いたレビューに専念できるようになります。
全体を通して学んだこと
カンファレンスを通して、AI 開発ツールは単なる生産性向上ツールではなく、開発組織の文化やプロセスそのものを変える力を持っていると感じました。
AI は開発速度を劇的に向上させますが、コードの生産量が増えるとレビューや品質保証の負荷も増えます。重要なのは、個人の活用から組織的な取り組みへと発展させることです。
チームで再利用可能な形にし、知識創造のサイクルを回すことで、組織としての知識を蓄積できます。また、レビューの目的を明確にし、AI を活用しながらも、AI の出力に責任を持てる能力を育てることが求められています。
終わりに
AI Engineering Summit Tokyo 2025 に参加しました。初めて技術系のサミットに参加しましたが、とても刺激を受けることができました。
また機会があれば、内容を問わず参加してみたいです!