Oracle Cloud Infrastructure(OCI)ではOracleDBを非常に簡単に構築できます。
構築を開始してからの待ち時間は20分近くかかるものの、そこまでの作業自体は5分くらいでできます。
どれだけ簡単に作れるか紹介します。
この作業を行う前提
●OCIにアカウントがあり、OCIコンソールにログインできている事
●DBを配置するVCNとサブネットが既にある事
BaseDBの位置づけ
そもそも、BaseDBとは何かを簡単に紹介しておきます。
OCIにはDatabaseのPaaSが何種類か用意されています。
OracleDatabaseは当然準備されていますし、MySQLやPostgresも用意されています。
今回はOracle DatabaseのPaaSでデータベースを構築しますが、Oracle DatabaseのPaaSでも種類が何種類かあります。
こちらの資料がわかりやすいかと思います。
BaseDB(Base Database Service)
いわゆるい一般的なPaaSでインフラをユーザー側で構築する必要無くサービスとしてデータベースが提供されるサービスです。
Exadata Database Service
Databaseに特化したExadataという構成のマシンをクラウド上で使えるサービスですが、マシン丸ごと貸し出しになるので小規模な利用には向いていません。
逆に大規模な場合は高いパフォーマンスを発揮します。
ADB(Autonomous Database)
フルマネージドなデータベースサービスでパッチ当てとかチューニングとかを自動的にやってくれます。
昨日もEnterpriseの機能が使えますが、コストもEnterpriseと同じになります。
管理工数に課題がある場合はADBが威力を発揮します。
今回はこの中のBase Database Service(BaseDB)を使ってOracle Databaseを構築していきます。
BaseDBの構築
OCIコンソールの左上のハンバーメニューより「Oracle Database」を選択し、右側の「Oracleベース・データベース・サービス」を選択します。
コンパートメントは特に意識していない場合はデフォルトのままで良いと思います。
特定のコンパートメントに構築したい場合はこちらでコンパートメントを選択すればそこに構築する事ができます。
DBシステムの名称は任意でOKです。
次にシェイプの変更を押下してプロセッサを選択します。
今回はデフォルトで選択されているAMDのE4プロセッサを選択し、OCPU数を1に変えました。
必要に応じて数量を変えてもらえれば大丈夫です。
メモリーに関してはOCPU数に比例します。
E4の場合、1OCPUに対して16GBになります。
インテルの場合は1OCPUに対して15GBになります。
OCPU数を選択したら下部の「シェイプの選択」して元の画面に戻ります。
今回は早くデプロイしたいため、論理ボリューム・マネージャを選択しました。
また、パフォーマンスに関しては「バランス」か「より高いパフォーマンス」の2種類ですが、今回は価格と性能のバランスがとれている「バランス」を選択しました。
その下のDBシステム構成ですが、Oracle DatabaseのエディションをStandardにしました。
SSHキーですが、ご自身でキーペアを作成してアップロードしても良いのですが、OCI側でも自動生成できるのでそれを利用する事にしました。
「秘密キーの保存」を押下してSSHでアクセスするのに必要な秘密鍵をダウンロードしておきます。
ライセンス・タイプですが、既にライセンスをお持ちで余っている場合いがいは「ライセンス込み」で大丈夫です。
こちらを選択するとライセンス料も込みの利用料になるのでライセンスの心配がありません。
ネットワークは作成済みのVCN・サブネットを選択してください。
VCNとサブネットを作成されていない場合は作成する必要があります。
ホスト名接頭辞はVCN内からDBサーバへアクセスする際のURLに利用されます。
任意で大丈夫です。
データベースを任意の名前で付けます。
必要に応じてPDB名も入力します。
DBへアクセスするパスワードを入力します。
アルファベット大文字小文字、数字、記号を全て使う必要があります。
データベースのバックアップですが、自動バックアップを利用する場合は条件があるため、今回はオブジェクト・ストレージを選択してそのたのパラメータはデフォルトのままにしました。
入力したら「DBシステムの作成」を押下すると構築が始まります。
構築が完了すると緑色のアイコンになりデータベースの利用ができる状態になっています。
プロビジョニングそのものは20分程度かかるものの、作業そのものは5分もかからずにできます。