発覚した経緯
あれは、たしか新年度になったばかりのとある春の日だった…
そのとき俺は、ADサーバに標準搭載されているDNSサーバの設定変更を行っていた。
とある理由でDNSのログを取得しなければならなくなったので、ログの出力を有効にしようとしたときに、それは見つかった。
"ログを記録する"にチェックを入れて、ログの出力先のパスを指定して、ログファイルの最小サイズを指定して、…
……最小サイズ?
なんやそれ。最大サイズならわかるけど、最小サイズ??
普通、ログは取れば取るほどサイズは増える。例えば、0Bから数GBへと。
で、最小サイズを決めろ、って何や。まるでデータを取れば取るほどファイルサイズが減るかのように。
この世の質量って負の方向に増えてくんやったっけ…
そうして頭を悩ませ、訳の分からんまま設定を有効にするのはなんだかなあと思っている時、考えがよぎる。
翻訳ミスでは?
ああスッキリ。そうそうコレコレ。最大サイズやよな普通。
ということで英語版の表記を信じて、最大サイズ(最小サイズ)を設定可能な上限値(下限値)に設定してログを有効化すると、無事ログが取得できましたとさ。めでたし * 2。
ちなみに、本表記を確認したのはWindows Server 2022。確認できる限り(2016まで)では、すべて"最小サイズ"という表記でした。きっと、実装されてからずっとそのままなんやろうな。
悩ませやがってMicros○ft。まあログ取れたからいいけど。
おわりに
どうやら、目に見える物だけが真実とは限らないらしい。
よければ、今この記事を読んでいる皆さんも確認してほしい。
きっと、貴方のサーバも…
ちなみに
これの日本語、英語以外の言語の表記もチェックしてやろうと思いましたが、
なんかこの後用事があったような気がするので私は諦めました。
語学に堪能な方、後はお任せします。
また、この「デバッグのログ」機能ですが、ログファイルのサイズが最小サイズ(最大サイズ)を超えると、別名で2つ目のファイルが生成されるかと思いきや、なんと1つ目のファイルを無に帰し同名のファイルを新たに作成しログを取り始めるというとてもスリリングな仕様となっています。
というわけで、私は999,999,999Byteを超える直前でリネームをして上書かれるのを回避していました。皆さんもご注意を。