はじめに
Azure Portal には、サービスに対する改善要望やバグの報告をフィードバックするメニューがあります。基本的にはフリーフォーマットで内容を入力、送信する形になっています。
これとは別に、Azure CLI の実行結果や不具合をフィードバックする az feedback という仕組みがあります。今回はこちらをご紹介します。
実行環境
Azure CLI が動けば、環境は何でも構いません。今回は Azure Portal 上の Azure Cloud Shell(Bash)で実行します。
使い方
それでは、実際に使ってみます。まず、何か適当な az コマンドを実行します。以下では、例としてaz synapse
コマンドを実行したところ、予期せぬエラーが発生しました。
エラーメッセージの後に、To open an issue, please run: 'az feedback'
という文言が確認できます。
言われたとおりに、コマンドを実行してみます。
直近で実行したコマンドの履歴が表示されるので、エラーとなったものを選択すればフィードバックが送信されます。非常に簡単です。
良いと思うところ
ここまでお読みになられて、通常のフィードバックと何が違うのか?と疑問に思われた方もいらっしゃるかもしれません。これは私見となりますが、az feedback の良いところはユーザーオペレーションを意識してフィードバックを送信するまでの導線を敷いていることだと思います。
上述のとおり Azure Portal からのフィードバックはフリーフォーマットとなるため、対象となる Azure リソースや文章の内容を考える必要があります。また、状況によっては現在作業している画面から遷移してフィードバックを作成・送信するケースもあり得るため、フィードバックを送ろうと思うまでに少々モチベーションが要るように思われます。
それに対して、az feedback の場合は現在作業しているコンソール上で案内に従ってコマンドを入力送信するだけでものの数秒で実行できてしまうため、非常に気軽にフィードバックを行うことができます。これは、ユーザビリティが考慮された良い設計だなと感じました。
まとめ
az feedback による Azure CLI 実行結果のフィードバックについてご紹介しました。Azure CLI の改善については GitHub の issue によるリクエストも受け付けているようなので、機会があればそちらも実施してみたいと思います。