0
0

Delete article

Deleted articles cannot be recovered.

Draft of this article would be also deleted.

Are you sure you want to delete this article?

【ゆる解説】SaaSについて学ぼう

Last updated at Posted at 2025-04-06

SaaSって、実はもう使ってるかも?

SaaS(サース、Software as a Service) と聞くと少し難しそうに聞こえるかもしれませんが、実は日常的に使っているサービスがたくさんあります。

たとえば…

  • GmailYahoo!メール などのWebメール
  • Google ドキュメントMicrosoft 365 などのオフィスソフト
  • DropboxGoogle Drive のようなファイル共有サービス
  • SlackChatwork といったビジネスチャット
  • ZoomGoogle Meet などのオンライン会議

これらはすべて、インターネットにつなぐだけで使える SaaS です。

では、こういった SaaS には、どんな「すごいところ」があるのでしょうか?

SaaSのなにがすごい??

SaaSのすごいところは、「すぐ使えて、めちゃくちゃラク!」 という点に尽きます。

昔なら...

  1. パッケージを買ってCD-ROMでインストールして...(数万円することも)
  2. バージョンアップのたびに更新作業して…
  3. パソコンが壊れたら、また最初から…😭

といった手間がかかっていました。

でもSaaSなら、そのすべてが不要になります。


✅ すぐに使える・インストール不要

SaaSは、ソフトをパソコンにインストールする必要がありません。アカウントを作るだけで、すぐに利用を始められます。

  • 新しいパソコンに替えても、ログインすれば元通り。
  • アップデートも自動だから、面倒な手間がありません。

たとえば、Gmailならアプリを入れなくてもブラウザでメールが確認できるので、場所も端末も選びません。


✅ 初期費用が抑えられて、コストも柔軟に

従来のソフトウェアは「買い切り型」が主流で、1本あたり数万円することもありました。でも、SaaSなら月額制(サブスクリプション) が基本なので、

  • 必要な人数分だけ契約できる
  • 使わない月は解約も可能
  • 初期導入コストを大幅に削減できる

たとえば「Microsoft 365 Business」は、1ユーザーあたり月額1,360円(税込)。10人で導入しても月1万3千円ほどで済みます。


✅ チームでの共同作業がスムーズに

SaaSはクラウド上で動くので、複数人で同時に作業できるのも魅力です。

  • Google ドキュメントなら、リアルタイムで共同編集が可能
  • DropboxやDriveで、ファイルのやり取りもスムーズ
  • Zoomで離れた場所からでもすぐに会議

テレワークやハイブリッドワークでも、自然に連携がとれるのが嬉しいポイントですね。


✅ セキュリティやメンテナンスをおまかせできる

SaaSはサービス提供側がサーバーやデータを管理してくれるので、自社でIT管理者を置く必要もなし

  • 自動バックアップ
  • 最新のセキュリティ対策
  • 障害対応も24時間体制(多くのサービスで)

中小企業や個人事業主でも、安心して使える環境が整っています。

実際にどう変わった?企業での導入例

1. パナソニック エイジフリー株式会社:予実管理業務の効率化

導入前の課題:

パナソニック エイジフリー株式会社では、予算と実績の管理業務において、Excelやマクロを使用したデータ収集・集計作業に年間約1,000時間を費やしていました。これにより、他の重要な業務へのリソース配分が難しくなっていました。

導入したSaaS:

経営管理システム「fusion_place」

導入後の効果:

  • 年間1,000時間の業務時間削減:データ集計作業が自動化され、手作業による確認作業が不要に。
  • さらなる効率化で2,500時間の削減を目指す:業務プロセス全体の見直しとシステム活用により、さらなる時間削減を計画中。

(出典:さくら情報システム - ケーススタディ)


2. 株式会社ハイレックスコーポレーション:データ抽出業務の効率化

導入前の課題:

情報システム部門には、各部署からのデータ抽出・検索依頼が毎日多数寄せられ、1件あたり約30分の対応時間が必要でした。これにより、本来のIT業務に支障をきたしていました。

導入したSaaS:

BIツール「軽技Web」

導入後の効果:

  • 全社員1,000名が利用するデータ検索基盤を構築:社員自身が必要なデータを直接取得できるようになり、情報システム部門の負担が軽減。
  • 業務効率の向上:データ検索や帳票作成作業が迅速化され、全社的な業務効率が向上。

(出典:軽技Web - 導入事例)


3. 花王株式会社:AI経費精算ソリューションの導入

導入前の課題:

花王グループでは、従来の経費精算業務において、手作業による入力や確認作業が多く、申請者や管理者の負担が大きいという課題がありました。

導入したSaaS:

AI経費精算ソリューション「SAPPHIRE」

導入後の効果:

  • 年間約32,000時間の業務時間削減:AIが経費申請を自動作成することで、申請者の業務が大幅に軽減。
  • 月末月初の負荷の平準化:業務のピーク時に偏っていた負荷が分散され、働きやすさも向上。

(出典:Miletos株式会社 プレスリリース)


4. 埼玉県庁:オンライン申請システムの導入

導入前の課題:

埼玉県庁では、各種申請手続きが紙ベースで行われており、申請者は窓口への来庁が必要でした。これにより、申請者の負担や職員の業務負荷が高く、手続きの効率化が求められていました。

導入したSaaS:

クラウド型CRMプラットフォーム「Salesforce」

導入後の効果:

オンライン申請の実現:申請者は自宅や外出先からインターネットを通じて手続きが可能となり、来庁の手間が削減されました。

  • 業務効率の向上:職員はデジタル化された申請データを迅速に処理できるようになり、業務負荷が軽減されました。

  • 利用者満足度の向上:アンケート調査では、利用者の約90%が新システムの利便性を高く評価しています。

(出典:ウフル - 埼玉県庁導入事例)

SaaSのちょっと気をつけたいところ

SaaSはとても便利ですが、使い始める前に知っておきたい「ちょっと気をつけたいポイント」もいくつかあります。ここでは、よくあるデメリットと、それに対する代替の考え方もご紹介しますね

⚠️ カスタマイズがしにくいことがある

SaaSは「すぐに使える」のが魅力ですが、自社にピッタリの細かな設定ができない 場合があります。

たとえば…

「うちの会社はちょっと特殊な承認ルートがあるのに、それがシステムでうまく再現できない…」なんてことも。

☘️ こんなときは?
自社専用に作る「オンプレミス型(自社サーバーで動かすタイプ)」や、柔軟にカスタマイズできるSaaSを選ぶと安心です。


⚠️ セキュリティが心配になることも

SaaSはインターネット経由で使うので、データが外部のサーバーに保管されるのが基本です。

たとえば…

「大事な顧客情報を、社外に預けて大丈夫かな…?」という不安を感じる方もいるかもしれません。

☘️ こんなときは?
信頼できるSaaS提供会社(セキュリティ認証があるところ)を選んだり、特に重要なデータは自社で保管するなど、用途に応じて使い分けるのが◎


⚠️ サービスが止まると困る

もしSaaS提供会社に障害があった場合、システムが一時的に使えなくなる可能性もあります。

たとえば…

「今日は請求書を出さないといけないのに、システムに入れない…!」

☘️ こんなときは?
万が一に備えて、データを手元にも保存しておく、代替手段(たとえばPDF保存など)を用意しておくと安心です。


⚠️ 長く使うとコストがかさみやすい

SaaSは月額や年額の“サブスク型”なので、使い続ける限りコストがかかり続けます

たとえば…

「5年間使ったら、買い切りソフトより高くついてた!」というケースも。

☘️ こんなときは?
利用人数や期間をよく見直したり、必要な機能だけのプランを選ぶことで、コストをコントロールできます。


⚠️ 他のサービスに乗り換えると手間がかかる

SaaSを別のサービスに変えたいと思ったとき、データの移し替えがうまくいかないこともあります。

たとえば…

「前のサービスでは使えてたデータが、新しいところではうまく読み込めない…」ということも。

☘️ こんなときは?
データのエクスポート機能があるか、事前に確認しておくと◎。また、乗り換え支援があるサービスを選ぶのもおすすめです。

まとめ

SaaS(Software as a Service) は、ソフトウェアの利用方法を大きく変えるクラウド型のサービス形態です。

  • インストール不要で、すぐに使い始められる手軽さ
  • 初期費用を抑えられるサブスクリプション型の価格モデル
  • チーム間の連携を強化する共有・同時編集機能
  • セキュリティやアップデートを提供側に任せられる安心感

といった特長が、SaaSを導入する大きなメリットとなっています。

その一方で、

  • カスタマイズ性
  • セキュリティ管理
  • 長期利用におけるコスト

といった点については、事前に十分な検討が必要です。

すでに多くの企業や自治体がSaaSを活用し、業務の効率化やコスト削減、生産性向上といった成果を上げています。

今使っている業務ツールが最適な形かどうか、一度立ち止まって見直すことが、より柔軟でスマートな働き方への第一歩になるかもしれませんね。🌱

0
0
0

Register as a new user and use Qiita more conveniently

  1. You get articles that match your needs
  2. You can efficiently read back useful information
  3. You can use dark theme
What you can do with signing up
0
0

Delete article

Deleted articles cannot be recovered.

Draft of this article would be also deleted.

Are you sure you want to delete this article?