0. はじめに
今人気のIT資格、AWS 認定ソリューションアーキテクト アソシエイトの新試験版(SAA-C02)に(ぎりぎり)合格しました。
本当にぎりぎりの合格だったので、このような記事を書くことにおこがましさも感じなくはないですが、受験記録として残しておきます。
以下について振り返ります。
- 受験動機
- 学習期間
- 学習方法
- 試験の感想
1. 受験動機
まず、受験を決めた動機には、
- 周りのエンジニアの友人が続々と合格していた
- 本業のプロジェクト全体像の把握のためにAWSの理解を深める必要性を感じた
というのがあります。
特に後者についてはその必要性を強く感じていました。
SAAの試験勉強を開始するまで、実際に利用したことのあるAWSのリソースといえば、EC2やS3くらいでした。
担当することになったサービスでは、DynamoDBやLambda、Kinesis、RDS、Auroraなどが使われていました。
各種AWSリソースがどのような意図で使われているかが分からないために、アプリケーション側の実装ですら詰まってしまうこと、先輩エンジニア間の会話についていけないこと等の問題がありました。
このような問題を解消するために受験を決めました。
2. 学習期間
学習開始日: 2020年2月11日
試験日: 2020年5月24日
計算してみると合計102日間でした。
102日間毎日根詰めて勉強していたわけではなく、特に最初の方は1日平均1時間程度の学習で、時に一切試験学習を行わない週もあったりと、ばらつきはあったかと思います。
少なく見積もって合計100時間、多くて200時間くらいかけたという気がします。
他の合格体験記を見ると、合格するまでの期間は、3週間だったり1年だったりと様々でした。
僕の場合はどちらかというと時間がかかった方なのかなと思います。
3. 学習方法
振り返ってみると、以下の3ステップに分かれていた気がします。
書籍は以下に記載していない分も購入しましたが、僕が実際に行った対策としてはこれで全てです。
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ハンズオン学習
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書籍学習
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模擬試験演習
3-1. ハンズオン学習
こちらの記事で推されていた教材でした。
これだけでOK! AWS 認定ソリューションアーキテクト – アソシエイト試験突破講座(SAA-C02試験対応版)
良かった点と悪かった点についてまとめます。
良かった点
- 教材としてまとまっている。
- 最新版に対応するよう日々アップデートされている。
- ハンズオン学習が行える(特にこの教材の最初の方の、VPC周りのハンズオンはやっておいて良かったと思いました。しかしやらなくても合格は可能だと思います)。
- スライドがダウンロードできる。
- 模擬試験がついている。
悪かった点
- ハンズオンを全て行おうとすると時間がかかる(RDSの章の途中でやめた気がします)。
SAAの試験の特徴として、ベストプラクティスとWell Architected Frameworkの実践?があるので、ハンズオン自体はテストにも有効でした。ただ律儀にハンズオンをやっていくと、RDSの作成が完了するのを待っているだけで1時間くらいかかったりするので、心が折れた記憶があります。
この教材だけで合格できる人もいるようですが、レビューを見るとそうでない人の方が多いようです。
SAAの学習法として、問題を解けるようになっていく中でAWSのサービス、ベストプラクティスを理解していくことが大事だと思います。
今僕が0から勉強するのであれば、ハンズオンは行わず、2倍速再生で動画を進め、小テストと模試を全て解けるようになることを目指して繰り返す、という感じで進めるのもいいかなと感じています。
付属の模擬試験については1と2について3周づつ行いました。結果は以下でした。
模擬試験①
1回目: 50%, 2回目: 84%, 3回目: 76%
模擬試験②
1回目: 36%, 2回目: 80%, 3回目: 80%
3-2. 書籍学習
ブログやQiita、Amazonのレビューを見て選びました。
それぞれ良かった点と悪かった点についてまとめます。
AWS認定資格試験テキスト AWS認定 ソリューションアーキテクト-アソシエイト
良かった点
- ページ構成が分かりやすいので、サービスの全体像がつかみやすい。
悪かった点
- 各サービスの説明は単調なので、黒本等に比べて分かりやすくはないと思う。
- ページ量が多い。
- ↑にも関わらず最新の頻出問題を一部カバーしていない。(Amazon FSx、など)
一夜漬け AWS認定ソリューションアーキテクト アソシエイト 直前対策テキスト
良かった点
- 書籍の中では、カバー範囲が最新の問題傾向に最も近い気がする。
悪かった点
- 本のタイトルにもあるように仕上げ用の教材なので、サービスの全体像がわかっていない段階で読んでも身につかなさそう。
SAA受験者のブログ記事等を読むと、書籍は1冊ではカバーできないという声が多い気がします。僕の場合は結果としてUdemy模擬試験中心の学習になりましたが、書籍中心の学習で試験に臨む場合は、Blackbeltやホワイトペーパーをしっかり読み込むというハードな学習が必要な気がします。
3-3. 模擬試験演習
教材のレビューで合格者が多かったことと、こちらのブログから、僕のSAA試験学習は、以下Udemy模擬試験の問題演習が中心でした。
【SAA-C02版】AWS 認定ソリューションアーキテクト アソシエイト模擬試験問題集(6回分390問)
良かった点
- 6回分の問題がついているので、演習量が確保できる。
- 最新版に対応するよう日々アップデートされている。
- 解説がAWS公式ドキュメントの引用。
- 問題難易度が適切。
悪かった点
- 誤植が多め。
- 模擬試験の点数が低くても合格できるため、合否の参考にはならない。
僕の場合、1回目はどの模擬試験も約50点。
2, 3回目は70~90点(問題を覚えているだけの場合もあり)でした。
周回の仕方ですが、1回目を解いた後、解説を読んだり書いたりし、すぐに2回目を解き、解き終わったら再度解説を読んだり書いたりしました(正解の問題に対しても行いました)。
試験直前の1週間で、1日に模擬試験1つのペースで3回目を解き、総復習を行いました。
こちらの模擬試験で学習し合格しました、というレビューをたびたび見返しモチベーションにしたりしていました。
模擬試験①
1回目: 72%, 2回目: 87%, 3回目: 83%
模擬試験②
1回目: 49%, 2回目: 95%, 3回目: 75%
模擬試験③
1回目: 52%, 2回目: 86%, 3回目: 86%
追加模擬試験⑥
1回目: 52%(試験前日に解いた)
4. 試験の感想
試験中は、手応え的にUdemyの模擬試験問題集を解いている時と近かったため、50%くらいの正解率で不合格になるんじゃないかと常に感じていました。
Udemyの模擬試験問題集と比較すると、問題文から回答になる選択肢を選びやすかった気がします。そのため、じっくり問題文を読んで厳密に選択肢を選んでいけば得点は上がるのかなと思います。
※ 受験者スコアが100-1000の間になるようなので、実質的な問題の正解率は本当に50-60%くらいだったかもしれません。
中にはUdemyの模擬試験問題集からの的中問題も複数ありました。
オンプレからAWSクラウドへの移行に関する問題(Snowball, Direct Connect等)も、対策本ではあまり触れられていない内容な気がしますが、最近頻出なのでしょうか?
よく言われていることではありますが、Well Architectedフレームワークに則してサービス(またはサービスの組み合わせ)を選ぶ問題が中心です。可用性について聞かれているのにパフォーマンスを優先した解答を選んだりしないなど、それぞれのサービスがWell Architectedフレームワークのどの柱に当てはまるかを、学習時から覚えていく必要があります。