ミラーワールドとは
ミラーワールドはまだ完全に存在するわけではなく、まさに誕生しつつあるものだ。近い将来、現実世界(リアルワールド)にあるすべての場所やモノ──すべての道路、街灯、建物、部屋──の実物大のデジタルツインがミラーワールドに存在するようになる。いまはまだ、その片鱗をARヘッドセットを通して見ているに過ぎない。ひとつまたひとつと、ヴァーチャルな断片が縫い合わさり、ついには現実世界のパラレルワールド版として、開かれた永続的な場所が形づくられるのだ。
引用:ミラーワールド:ARが生み出す次の巨大プラットフォーム
現実世界のデジタルツイン(デジタル複製された現実世界)のこと
ミラーワールドの作り方
ミラーワールドをいきなり実現することは、世界をもう一つ作ることと同義なので、本稿ではそのファーストステップである、現実にあるモノの
- トラッキング
- センシング
- 3Dスキャニング
について説明をする。
それらが幾重にも積み上がることによって、ミラーワールドは実現できるのかと思います。
現実世界のデジタル化
1. 現実世界のトラッキング
とはいっても、網羅的に紹介できるわけではないので、代表的なワードを羅列していく。
1.1. RGBカメラ
いわずもがなの、現実世界を2Dの色情報に落とし込むことができる、いわゆる普通のデジタルカメラ。
1.2. 深度カメラ
Kinnectに代表される、深度情報を2Dの情報として取得できる。
- 赤外線センサー(IRセンサー)を用いたもの
- 複数のカメラの視差から深度を復元する方法
- その複合
が主な深度カメラの仕組み。
ほかに、RealsenseやiPhoneのカメラ(ARKit)などがある。
1.3 測量センサー
レーザースキャナーのLiDARなど
レーザーを投射してその反射をスキャンして正確な距離を測るセンサー。
赤外線にくらべて、正確な距離を測定できる。
1.4 モーションキャプチャー
- 光学式
- 磁気センサー式
- 慣性式
- その他
光学式モーションキャプチャー
Optitrack, Vicon など。 VIVEや Oculusなどのセンサー設置型のVR機器などもこれに入る。
赤外線投射機とそのカメラを3次元複合して位置を得るしくみ。
磁気センサー式モーションキャプチャ
Perception Neuron などがある。
磁気センサーによるセンサー間の移動距離を測定して、3D位置へと復元する仕組み。
慣性式モーションキャプチャー
加速度センサーから移動量を推定する。
Xsense MVN などがある。
その他
その他、RGBカメラとDeepLerningによるものや、Kinnectなどの深度カメラから身体部位を計測する方法などがある。
上記の2つの方法は、精度が荒いので使い所が限られている。