グループ内でPDFを共有、管理するためのPDFマネージャ I, Librarian を、OS X Server 10.8 にインストールしてみた。
設置まで
- ダウンロード のページから、OS X用のパッケージをダウンロード(2014.12.28時点でバージョン3.1)。
- Webサーバのコンテンツを格納したディレクトリの任意の場所に展開。デフォルトでは
/Library/Server/Web/Data/Sites/Default/
以下。トップディレクトリ名も任意のものに変更。 -
chown で、apacheがアクセスできるようにファイルのオーナーを変更。権限はそのままで問題ないはず。(/bin 以下には poppler, ghostscript 等の実行ファイルが含まれているので、これらのファイルには実行権限が必要)
$ sudo chown -R _www:_www <I, Librarian をインストールしたディレクトリ>
php.ini や httpd.conf で、PHP の環境変数を
upload_max_filesize 400M
,post_max_size 800M
に変更。-
Pdftk をインストール
$ brew pull https://github.com/Homebrew/homebrew/pull/25953
$ brew install pdftk -
Tesseract OCR をインストール
$ brew install tesseract
初期設定
- 配置したURLにアクセスすると、ユーザ認証画面になるので、新規ユーザを作成する。最初のユーザは Super User になる。
- ログインしたら、上方のメニューバーから、[Tools] → [Installation Details] と進み、各要件が [OK] と判定されているか確認する。(問題があると [!!!] と表記される)
-
upload_max_filesize
,post_max_size
は、値によっては推奨値以上を設定していても [!!!] となる場合があるようだが、設定できていれば気にしない。
付記
- I, Librarian 3.1 では、
robot.txt
を介して、デフォルトですべてのクローラの巡回を拒否している。
Brewのghostscriptを使う
- I, Librarian 3.1 内のghostscriptによるPDFからのアイコン(png)作成に不具合が出ることがあったので、brewでインストールした
/usr/local/bin/gs
を使うように変更した。 - Apache2が
/usr/local/bin/
を見にいくようにPATH
を変更する。/System/Library/LaunchDaemons/org.apache.httpd.plist
にPATH
を追加。
<key>EnvironmentVariables</key>
<dict>
<key>PATH</key>
<string>/usr/bin:/bin:/usr/sbin:/sbin:/usr/local/bin</string>
:
:
</dict>
- Webサーバを再起動
- I, Librarian 3.1 の
/functions.php
665行目からの関数select_ghostscript()
を以下のように書き換えた。
function select_ghostscript() {
global $selected_ghostscript;
$selected_ghostscript = exec('which gs');
return $selected_ghostscript;
}
Yosemite + Server 4 に更新
- YosemiteのPHPは
imagecreatefrompng()
が使えないため、I, Librarian のicon.php
で不具合を起こす。以下の URL などを参考に、HomebrewなどのPHPをインストールし、apacheにそちらを使わせることで解決する。 - http://stackoverflow.com/questions/26493762/yosemite-php-gd-mcrypt-installation/26505558#26505558
- 再起動するごとに、
Library/Server/Web/Config/apache2httpd_server_app.conf
がデフォルトに置き換えられてしまい、OS XのPHPに戻ってしまう!置き換えに使われていると思われるhttpd_server_app.conf.default
も書き換えてみるが、これでいいのかは現在未確認。