この記事で伝えたいこと(ポイント)
AWS re:Invent 2024 で、 Amazon VPC Lattice が VPC 内のリソースへの TCP トラフィックをサポートするようになりました! これにより、VPC Lattice は、より多くのユースケースに対応し、ネットワークアーキテクチャのモダナイゼーションと簡素化をさらに促進します。
はじめに
この記事では、Amazon VPC Lattice の新機能である VPC 内のリソースへの TCP トラフィックのサポート について解説します。 VPC Lattice を使用することで、サービス間の接続をより柔軟かつ安全に管理できるようになります。今回のアップデートで、その適用範囲がさらに広がりました。
サービスの説明
Amazon VPC Lattice は、サービス間の通信を簡素化するアプリケーションネットワーキングサービスです。サービスメッシュや API ゲートウェイの機能を組み合わせることで、コンテナ化されたアプリケーションやサーバーレスアプリケーションなど、あらゆる種類のサービスを接続し、管理するための統一的な方法を提供します。
VPC Lattice を使用すると、サービスディスカバリ、トラフィック管理、セキュリティ、モニタリングなどの機能を簡単に実装できます。従来の複雑なネットワーク設定を必要とせず、サービス間の接続をよりシンプルかつ効率的に管理できます。
補足:サービスディスカバリ
VPC Lattice は、サービスディスカバリを自動化します。サービスは、DNS 名またはサービス名を使用して互いに検出できるため、静的な IP アドレスやポートを構成する必要はありません。
補足:トラフィック管理
VPC Lattice は、トラフィックのルーティング、分割、およびシェーピングを制御するための柔軟なメカニズムを提供します。カナリアリリース、ブルー/グリーンデプロイメント、A/B テストなどの高度なデプロイメント戦略を簡単に実装できます。
補足:セキュリティ
VPC Lattice は、サービス間の通信を保護するための堅牢なセキュリティ機能を提供します。認証、認可、および暗号化を使用して、サービスへのアクセスを制御し、データを保護できます。
補足:モニタリング
VPC Lattice は、サービスのパフォーマンスと正常性に関する詳細なメトリクスを提供します。これらのメトリクスを使用して、サービスの動作を監視し、問題をトラブルシューティングできます。
どんな時に利用できるか
VPC Lattice は、以下のようなユースケースで特に役立ちます。
- マイクロサービスアーキテクチャ: マイクロサービス間の通信を簡素化し、サービスディスカバリ、トラフィック管理、およびセキュリティを容易にします。
- サーバーレスアプリケーション: Lambda 関数などのサーバーレスコンポーネントを VPC Lattice に接続し、他のサービスと安全に通信できるようにします。
- ハイブリッドクラウド環境: オンプレミスとクラウドのサービスを VPC Lattice に接続し、統一的な方法で管理します。
- 従来のアプリケーションのモダナイゼーション: 既存のアプリケーションを VPC Lattice に統合し、最新のネットワーキング機能を活用します。
補足:Lambda 関数
Lambda 関数を VPC Lattice に接続することで、関数を他のサービスと安全に統合し、VPC Lattice の提供するネットワーキング機能を活用できます。
まとめ
Amazon VPC Lattice は、アプリケーションネットワーキングを簡素化し、サービス間の接続をより柔軟かつ安全に管理するための強力なサービスです。今回のアップデートにより、VPC 内のリソースへの TCP トラフィックがサポートされたことで、VPC Lattice の適用範囲はさらに広がり、より多くのユースケースに対応できます。
参考文献
- Amazon VPC Lattice が VPC 内のリソースへの TCP トラフィックのサポートを開始
- Amazon VPC Lattice: モダン化と簡素化によるエンタープライズネットワークアーキテクチャの変革