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Webシステム負荷テストの始め方

Last updated at Posted at 2024-09-03

やるならまずこれだけは、というものを

重要度順(高 ... 中の上 ... 中 ... 番外編)に並べている

重要度 高

モニタリングツールの導入

テストする・しないに関わらずモニタリングツールを入れる

  • 負荷箇所の検出 - N+1, スロークエリ, 長時間読込など
  • アラート常時通知

この二つが把握できないと、テストのしようがない

Web モニタリングツール / Web 監視ツール

のような単語で探し、予算内で導入する。詳細は他の優秀な記事に任せる

限界テスト

stress_limit.png

目的

「システム限界値」把握の為

実施方法

  • 負荷環境へのリクエスト量を段階的に上げる
  • 以下の点を検証する
    • どの時点で、一部が機能不全になるか
      • その一部不全は許容されるのか
    • どの時点で、完全に機能不全になるか

重要度 中の上

大規模データテスト(ボリュームテスト)

stress_volume.png

目的

DBその他ストレージの評価性能・移行計画の為

実施方法

(1) 現状把握

本番DBおよびストレージの「データ増加傾向」を理解する

(2) 予測

  • どのテーブル(データオブジェクト)が
  • どれだけの倍数増えそうか

(3) データ用意

予測を基に多量データを用意する。以下は例

  • 基準数
  • 基準数 * 2 倍
  • 基準数 * 10 倍
  • etc.

(4) テスト

「通常のリクエスト負荷」をかけて、挙動を確認する

(5) 検証

テスト後のデータで、次を検証する

  • いつまで現状のストレージ構成を保てるか
  • いつからストレージ構成変更が必要か

重要度 中

スパイクテスト

stress_spike.png

目的

突発的な負荷に短時間耐えられるかを検証する為

実施方法

  • 短時間で急激に負荷を上げる

繁忙時間(ホットタイム)や突発的イベントで予測されるリクエスト量を集中させる

負荷環境が、その突発性に耐えられるかを検証する

もし余裕があれば

  • スパイクの量はどこまでいけるか

もテストする

耐久性テスト(ロングランテスト)

stress_longrun.png

目的

ミドルウェアの性能低下(メモリリークなど)を検出する為

実施方法

最低 24 時間連続で、通常運用時の80%程度負荷をかける

短時間(スパイク)はOKだが、長時間(ロングラン)だと顕在化する問題を炙り出す

主にリソース枯渇周りに着目したい

番外編 - 負荷テストと同時にやりたい

フェイルオーバーテスト

目的

システムダウン時の挙動テストの為

実施方法

意図的にシステム許容外の負荷量を与え、システムダウンさせる

のち、意図した通りに「元通りになるか」を確認する

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