Anaconda 仮想環境作成手順
【概要】
Anacondaで仮想環境を構築する方法を説明します。
【環境】
- OS:Windows
- Anaconda :4.12.0
目次
- はじめに
- 仮想環境新規作成手順
- コマンドまとめ
1.はじめに
root(base)環境ではダメなのか
結論、ダメではありません。
それでは、なぜ仮想環境を作成するのかと言いますと、
Pythonにはたくさんのパッケージ(ライブラリ)があります。
取り込んだパッケージのバージョンによって、動作しない場合が発生します。
(例)
※パッケージの名前を仮にKariLibraryとします。
Pythonのバージョンが3.9だとKariLibraryは正常に動かない
Pythonのバージョンが3.6だとKariLibraryは正常に動く
といったことが起きます。
そんな時にroot環境のPythonのバージョンを都度変えていると
毎回Pythonのバージョンを確認する必要や、
Pythonのバージョンに合わせてパッケージもどれなら使えるかを
確認することは面倒ですよね。何より管理が難しくなります。
そこで登場するのが仮想環境です。
PCの中に疑似的なコンピュータを作成することで、
バージョンの管理がしやすくなります。
(例)
仮想環境A:Pythonを3.9、WEBアプリを作成するDjangoの環境
仮想環境B:Pythonを3.6、機械学習を勉強するための環境
このように仮想環境を作成することで、環境の切り替えだけで
すぐにその環境が使えるようになります。
それでは早速、仮想環境を作成してみましょう。
2.仮想環境新規作成手順
- Anaconda Promptを起動します。
※Anaconda Powershell Promptではないです。
Anacondaのインストールは別記事に記載していますので、
良ければ参考にしてみてください。
先頭に「(base)」と書かれているのがインストール時に作成されるroot環境で、どの環境を使っているかをここで判断することができます。
- 次に仮想環境を作成するコードを入力するのですが、
入力するパターンをここでは3つ紹介します。
■パターン①(Pythonを最新のバージョンで環境を作成)
conda create -n training_env python
-n は --name でも可。
「training_env」の部分を任意の名前に変えてください。
■パターン②(Pythonのバージョンを指定して環境を作成)
conda create -n training_env python=3.6
「python=X.X」とすることで取り込むPythonのバージョンを指定できます。
■パターン③(root環境のデフォルト時と同様の環境を作成)
conda create -n training_env anaconda
conda activate training_env
# activate training_env でも可
実行したらプロンプトの先頭が(base)から(切り替えた環境名)に変わります。
これで仮想環境の作成はできましたので、
後はお好きなように環境をアレンジしてみてください。
Windows -> スタート -> Anaconda3(64-bit) に
「Anaconda Prompt (training_env)」が新しく出来るので、
そちらを起動すると始めからtraining_envの環境に入った状態で
プロンプトを起動することができます。
3. コマンドまとめ
- 仮想環境作成
conda create -n [name] python=X.X
- 仮想環境削除
conda remove -n [name] --all
- 仮想環境一覧
conda list -e
# -e は --env でも可
- 仮想環境のアクティブ化
conda activate [name]
- 仮想環境の非アクティブ化(仮想環境から抜け出したいとき)
conda deactivate
- パッケージの一覧
conda list
- パッケージのインストール
conda install [package_name] == X.X.X
# X.X.X 部分にバージョンを指定
- パッケージのアンインストール
conda uninstall [package_name]
- パッケージの検索
conda search [package_name]
- パッケージの更新
conda update --all # 全部のパッケージを更新
conda update [package_name] # 指定したパッケージのみ更新
# 環境も指定する場合
conda update -n [env_name] --all
conda update -n [env_name] [package_name]
終わり。