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Community Cloudのライセンス選定とレコードの共有について

Last updated at Posted at 2019-03-10

#概要
本記事は、SalesforceのCommunity Cloudにおけるライセンスの選定とそれぞれにおけるレコードの共有方法を簡単に整理したものです。

#ライセンスの選定
まず、前提ですが、外部ユーザとしてログインを必要としない、認証されていない (ゲスト) ユーザ向けの公開知識ベースとしてコミュニティを使用する場合は、コミュニティライセンスを購入しなくても構築することができます。(Enterprise 組織、Performance 組織、および Unlimited 組織である必要有り)

外部ユーザとしてログインが必要である場合のコミュニティライセンスの選定は、ざっくり下記の観点で行います。

  1. リード、商談、見積、キャンペーンへアクセスが必要なユーザである → パートナーコミュニティライセンス(Partner Community)
  2. レポート、ダッシューボード、自社以外の取引先に紐づくレコードへのアクセスが必要なユーザである → カスタマーコミュニティプラスライセンス(Customer Community Plus)
  3. それ以外の場合 → カスタマーコミュニティライセンス(Customer Community)

#レコードの共有
2.の判定で「自社以外の取引先に紐づくレコードへのアクセスが必要なユーザ」かどうかの判定が入っているのは、レコードの共有方法がライセンスによって下記のように異なっているからである。

##パートナーコミュニティライセンス、カスタマーコミュニティプラスライセンス

  • ロール(*1)
  • 共有ルール
  • レコードの直接共有

カスタマーコミュニティライセンス

  • 共有セット(*2)
  • 共有グループ(*3)

*1 パートナーユーザのロール

  • パートナーユーザのロールはパートナー取引先の所有者の下に作成される
  • ロールの階層数は、1~3の間でのみ設定可能である
  • 自分よりも下位のユーザ所有または共有する全てのデータを参照、編集できる
  • 各ロール名には、先頭にパートナー取引先名が自動的に付与される
  • スーパーユーザアクセスが割り当て割れたユーザには、同じロールに属する他のユーザまたはそのユーザの下位のユーザが所有するデータにアクセスできる

*2 共有セット

  • ユーザの取引先、取引先責任者と一致する取引先、取引先責任者に関連づけられたレコードへのアクセス権を付与する
  • ユーザおよび対象レコードから取引先または取引先責任者の間接参照をサポートする共有セットのマッピングを介してレコードへのアクセス権を付与できる

*3 共有グループ
Salesforce ユーザはロール階層内に存在するのに対し、大規模コミュニティユーザ(カスタマーコミュニティユーザ)はロール階層内に存在しないため、共有グループを使用して、大規模コミュニティユーザが所有するレコードにアクセス可能な Salesforce の他の外部ユーザ、またはSalesforce内部ユーザを指定できる

#まとめ
Community Cloudのライセンスとレコードの共有について、個人的に混乱していたので簡単に整理しましたが、他にも様々な観点でのできることやできないことがあります。導入時にはしっかりと要件を見極めてライセンス選定およびアクセス制御の設計を行う必要があります。

#参考
コミュニティユーザライセンス
https://help.salesforce.com/articleView?id=users_license_types_communities.htm&type=5

パートナーユーザロール
https://help.salesforce.com/articleView?id=networks_partner_roles_overview.htm&type=5

共有セット
https://help.salesforce.com/articleView?id=customer_portal_sharing_set.htm&type=5

共有グループ
https://help.salesforce.com/articleView?id=networks_sharing_light_users.htm&type=5

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