はじめに
RStudioをUSBメモリで持ち運べるようになった1ので,頑張ってBookdown環境まで作ってしまいたい.
Windows 10だとOneDriveがらみのトラブルが多いので,人に簡単にインストールを進められないんですが,ポータブル環境ならばそのあたりのトラブルを回避できるので楽なんですよね.
以下,USBメモリのルートをF:\
とします.
R portableのインストール
ダウンロードしてF:\R-Portable
以下に展開します.
RStudioのインストール
以前書いた記事1そのまんま.
使用しているPCにRStudioがインストールしていないならば,一度はインストールしておく必要がありますので,ダウンロードページからダウンロードしてインストールしましょう.
RStudioを起動する必要はないので,OneDriveがらみのトラブルも無関係のはずです.
コピー先はF:\RStudio
としておきます.
Git portableのインストール
Git
もポータブル版をインストールしておきます.
起動バッチファイルの準備
RStudioにパッケージをインストールするために,以下の内容でバッチファイルを作成し,F:\
に置いておきます.tlmgr
はまだインストールしていないので,コメントアウトしておきます.
cd /d %~dp0
set current_dir=%~dp0
set R_HOME=%current_dir%R-Portable\App\R-Portable
set R_USER=%current_dir%R-Portable\App\R-Portable
set R_LIBS_USER=%current_dir%R\win-library
if not exist "%R_LIBS_USER%" mkdir "%R_LIBS_USER%"
set "PATH=%PATH%;%current_dir%TinyTeX\bin\win32;%currend_dir%PortableGit\bin"
rem call tlmgr path add
"%current_dir%RStudio\bin\rstudio.exe"
パッケージのインストール
RStudio-Portable-Init.bat
をダブルクリックしてRStudioを起動します.今までRを起動したことのないPCであれば,Rの場所を指定するように促すウィンドウが出ますので,F:\R-Portable\App\R-Portable\bin\x64
を指定します.ウインドウが閉じますので,もう一度バッチファイルから起動します.
すでにRを起動したことがあった場合,RStudioが起動してから,[Tools]-[Global Options...]を選択し,[General]から[R Session]の下にある[R version:]に先ほどのポータブル版Rのパスを指定します.
Rがポータブル版になっていることを確認したらパッケージをインストールしていきます.
install.packages(c("tidyverse", "remotes", "rmarkdown", "bookdown", "tinytex"), dependencies = TRUE)
PDFを作成するためにTinyTeX
をインストールします.TinyTeX
については日本語ドキュメントを参考にしています.
tinytex::install_tinytex(dir = "F:\TinyTeX")
tinytex::tlmgr_install("texlive-msg-translations")
tinytex::tlmgr_install(c("bxjscls", "luatexja", "zxjatype", "zxjafont", "haranoaji", "jlreq"))
TinyTeX
のインストールが終わったら,バッチファイルでコメントアウトしていた行をアンコメントします.
cd /d %~dp0
set current_dir=%~dp0
set R_HOME=%current_dir%R-Portable\App\R-Portable
set R_USER=%current_dir%R-Portable\App\R-Portable
set R_LIBS_USER=%current_dir%R\win-library
if not exist "%R_LIBS_USER%" mkdir "%R_LIBS_USER%"
set "PATH=%PATH%;%current_dir%TinyTeX\bin\win32;%currend_dir%PortableGit\bin"
call tlmgr path add
"%current_dir%RStudio\bin\rstudio.exe"
いったんRStudioを終了してから再起動しましょう.
終わりに
以上で一応bookdown
を使って日本語の入ったPDFを作成することができます.本当はrmdja
パッケージを使いたいのですが,私の環境ではうまく動かないんですよねー.ということで,これを解消するのが次の宿題と言うことにしておきます.