多くの銀行の勘定系システムでは、IBMメインフレーム上でIMS/SAILを使用してアプリ開発を行っている。ここでは、IMSの中で銀行システムを構成する際によく使用されているFP(FastPath)とDEDBを記載する。
#IMSとは
IMSとは、Informaition Management Systemの略称で階層型のデータベース管理システムである。IMSはトランザクション処理システムであるIMS TM(IMS Transaction Manager)と、階層型のデータベース管理システム (DBMS) であるIMS DB(IMS Database Manager)から構成される。
#FP(FastPath)とは
FPとは、高速拡張機能(FastPath)の略称で、1977年に日本の銀行などの要求により、最初は作られました。従来のIMSと違い、パフォーマンスを追及した製品である。次のような特徴をFastPathはもつ。
・ 資源の事前割当て
・ 外部I/Oの削除
・ 簡素化された機能
・ 並行処理の促進
多くの銀行の勘定系システムのオンラインでは従属リージョンとしてIFPリージョンを適応していることが多い。
なお、バッチ処理でIMS-DBにアクセスする場合は、BMPリージョンでアクセスすることが多い。
#DEDBとは
FPでは、ディスク上の管理する「DEDB」及びディスクとメモリ上で管理する「MSDB」とに分かれる。銀行システムは複数のマシーンで稼働しており、MSDBはマシーンごとにデータを保有する必要があり、DEDBは複数のマシーンで共有して使用できるため、銀行システムでは通常DEDBが使用されることが多い。
ここでは、階層型データベースであるDEDB(Data Entry DataBase)について記載する。
システムのデータベースイメージ
(IMS/ESA オンライン適用業務開発/ 運用支援プログラム 概説書より)
#<参考資料>
Wikipedia IMS https://ja.wikipedia.org/wiki/IMS
メインフレームで遊ぼう http://www.arteceed.net/?p=805
進化する銀行システム 星野 武史
IMS/ESA オンライン適用業務開発/ 運用支援プログラム 概説書